新潟大学大学院医歯学総合研究科 腎研究センター 機能分子医学講座

Department of Applied Molecular Medicine

ご挨拶

 私たちの講座は、2003年4月、デンカ生研株式会社様のご厚意により、新潟大学では初めての「寄附講座」として設立されました。2017年4月からは、新潟大学では初めて、デンカ株式会社様の「共同研究講座」として再スタートを切りました。

 私たちは、生体機能分子を臨床医学の診断・予防・治療に応用するためのトランスレーショナルリサーチを目指してきました。すなわち、疾病の克服のため、従来の基礎科学と臨床医学の垣根を外し、双方のseedsとneedsを結びつけ、新しい産物を生み出すことを目標としています。2016年度より、新潟大学医歯学総合研究科腎研究センターのトランスレーショナルリサーチ部門として研究活動を行っています。

 特に腎臓のタンパク質代謝にかかわる機能分子(メガリンおよびその関連分子)の解析から、慢性腎臓病(CKD)および急性腎障害(AKI)の新しい診断・予防・治療法の開発を目指しています。2016-2018年度は、日本医療研究開発機構(AMED)の腎疾患実用化研究事業に採択されました(「メガリンを標的とした腎機能温存・再生療法の開発」)。

 臨床面でも、新潟大学医歯学総合病院 腎・膠原病内科とリンクして、腎臓病・糖尿病・メタボリックシンドロームの診療に従事するとともに、新潟大学医学部の学部・大学院生の教育、および腎専門医、透析専門医、糖尿病専門医の育成にも関わっています。

 今後も、腎臓病学の発展のため、微力をつくしたいと思います。

特任教授 斎藤亮彦