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1.研究概要

呼吸器分野、感染症分野において、以下の通り活発な臨床、基礎研究を行なっている。
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呼吸器分野:
 呼吸器疾患は多岐にわたり、びまん性肺疾患、呼吸器腫瘍、喘息・アレルギー性疾患、呼吸生理の4つの研究サブグループにより、そのほとんどの臨床研究に対応している。
 びまん性肺疾患サブグループでは肺・腎を冒す稀少疾患や膠原病を基礎疾患とした間質性肺炎などユニークな研究を行なっている。
 呼吸器腫瘍サブグループは、新潟肺癌治療研究会(NLCTG)の事務局として胸部悪性腫瘍に対する自主臨床試験を数多く立案し遂行するとともに、NEJ、WJOG、TORGなどの臨床試験グループにも参加し臨床研究を行なっている。基礎的研究としては癌幹細胞特異的蛋白質を標的とした新規治療法の開発、T細胞療法を中心とした抗腫瘍免疫療法、腎グループと協力し新規シスプラチン腎症制御法に関しての研究を行なっている。
 喘息・アレルギー性疾患サブグループでは、呼気中NO測定などを用いた気管支喘息診断と治療、新潟県内全域の喘息診療・COPD患者実態調査などの臨床研究、新潟県における中高校生アスリートを対象としたアスリート喘息の調査および研究、制御性T細胞誘導による気管支喘息免疫療法に関する研究、気管支喘息マウスモデルを用いたリモデリングを抑制できる薬物の研究などを行なっている。
 呼吸生理サブグループは、睡眠時無呼吸症候群を中心とした臨床研究、呼吸リハビリテーションによる周術期呼吸管理の臨床研究などを行っている。

感染症分野:
 感染症治療と感染制御(院内感染対策)という二つの部門について積極的に研究を行っている。

 詳しい研究内容については、呼吸器・感染症内科学ホームページをご覧ください。sp

2-1.呼吸器分野

呼吸器分野は研究チームとして以下のサブグループを有している。

1) びまん性肺疾患サブグループ

研究テーマ

間質性肺疾患の病理組織学的所見に関する研究
肺組織幹細胞の線維化への関与の検討
膠原病に伴う難治性間質性肺炎の治療に関する研究
稀少肺疾患に関する研究

2) 呼吸器腫瘍サブグループ

研究テーマ

進行期非小細胞肺癌を対象とした臨床試験
抗腫瘍免疫療法を用いた肺癌根絶の試み
抗腫瘍免疫療法による免疫学的有害事象の機序の解明
シスプラチン腎症の制御に関する研究

3) 喘息・アレルギー性疾患サブグループ

研究テーマ

新潟県気管支喘息患者・慢性閉塞性疾患(COPD)の診療実態アンケート調査
新潟県における中高校生アスリートを対象にした運動喘息の調査
制御性T細胞誘導による気管支喘息免疫療法に関する研究
気管支喘息モデルマウスを用いた各種薬物の治療効果に関する研究

4) 呼吸生理サブグループ

研究テーマ

睡眠時無呼吸症候群に関する研究
呼吸リハビリテーションに関する研究

2-2.感染症分野

研究テーマ

肺MAC症の病態と宿主側の要因について
感染症の病態における鉄代謝の役割について
βDグルカン測定キットの性能評価
抗微生物薬による腎障害発現機序の解析・予防法の構築
医療介護関連肺炎(NHCAP)の予後予測に有用な肺炎重症度評価
播種性非結核性抗酸菌症における抗IFN-γ抗体の機能解析

3.研究の成果

[分野] 呼吸器・感染症内科学分野(呼吸器分野)

[研究テーマ] びまん性肺疾患に関する研究

【臨床研究】
1.膠原病に伴う難治性間質性肺疾患に対するミコフェノール酸の有効性検討:現在使用可能なさまざまな薬剤を用いても治療抵抗性である筋症状の乏しい皮膚筋炎(CADM)に合併した急速進行性間質性肺炎や、慢性進行性ながら有効な治療に乏しい強皮症に合併する間質性肺炎を対象としてリンパ球の増殖抑制効果を持つミコフェノール酸(MMF)を用いた治療効果の検討を行っている。強皮症に関しては、2016年に海外での臨床試験結果が報告され、安全性と有効性の確認が行われた。それを踏まえ当科からの提案で日本呼吸器学会からMMFの適応拡大の申請を行っている。
2.新潟県びまん性肺疾患コホートの構築:比較的頻度の低い間質性肺疾患の実態を将来にわたり実臨床の上から明らかにするために新潟県内の関連施設と連携してコホートの構築を進めている。すでに10以上の施設で倫理承認が得られており登録がはじまっている。
3.稀少肺疾患に関連する研究:生命科学医療センターと連携し、自己免疫性肺胞蛋白症やリンパ脈管筋腫症に対する治験、臨床試験に参加している。
【基礎研究】
1.肺組織幹細胞に注目した肺線維症動物モデルの創出:ヒト特発性肺線維症(IPF)を模する動物モデルは現時点ではない。近年IPFは細胞の持続的なダメージに伴う再生・分化異常、老化促進による表現型と認識される。そこで、私達はマウス肺より組織前駆細胞のマーカーを用いて特定の細胞を抽出し、その抗原性を利用したワクチンによるIPFモデルの創出を試みている。

【図表】

図1

B)PSL+CyAで治療中、D)MMF追加後
CADMに合併した急速進行性間質性肺炎に対して通常治療に加えMMFを追加したところ良好な経過が得られた。

【研究業績】

  • Hayashi M, Aoki A, Asakawa K, et al. Sakagami T, Kikuchi T, Takada T. Cytokine profiles of amyopathic dermatomyositis with interstitial lung diseases treated with mycophenolate.Respirol Case Rep. 2017 Apr 11;5(4):e00235
  • Takada T, Mikami A, Kitamura N, et al. Efficacy and Safety of Long-Term Sirolimus Therapy for Asian Patients with Lymphangioleiomyomatosis. Ann Am Thorac Soc. 2016 Nov;13(11):1912-1922.
  • Takada T, Aoki A, Asakawa K, et al. Serum cytokine profiles of patients with interstitial lung disease associated with anti-CADM-140/MDA5 antibody positive amyopathic dermatomyositis. Respir Med. 2015 Sep;109(9):1174-80
  • Takada T, Asakawa K, Sakagami T, Moriyama H, Kazama J, Suzuki E, Narita I. Effects of direct hemoperfusion with polymyxin B-immobilized fiber on rapidly progressive interstitial lung diseases. Intern Med. 2014;53(17):1921-6
  • Tanaka J, Moriyama H, Terada M, et al. An observational study of giant cell interstitial pneumonia and lung fibrosis in hard metal lung disease. BMJ Open. 2014 Mar 27;4(3):e004407
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[研究テーマ] 呼吸器腫瘍に関する研究

臨床研究について
北東日本研究機構(NEJ)、西日本がん研究機構(WJOG)、胸部腫瘍臨床研究機構(TORG)などの臨床研究グループに所属し、多施設共同研究に参加している。また、新潟肺癌治療研究会を組織し、新潟から新たなエビデンスを発信し続けている。現在新潟肺癌治療研究会には新潟県内を中心に計31施設が参加しており、2016年度は関連学会で38演題を発表した。
基礎研究について
抗腫瘍免疫療法を用いた肺癌根絶の試み
腫瘍細胞は分裂や細胞寿命の延長といった腫瘍の生存に有利な形質を獲得している。これらの蛋白の一部は腫瘍抗原として担癌宿主の免疫システムに認識され、特異的な抗腫瘍免疫が誘導されている。一方、腫瘍は様々な方法で宿主の免疫システムの攻撃を逃れ、増大、進展する。近年、抗CTLA-4抗体療法、抗PD-1/PD-L1抗体療法により免疫応答のブレーキを外すと、肺癌の予後を改善できることが報告された。免疫療法は化学療法、放射線療法との相乗効果も期待でき、肺癌診療は新たな時代を迎えている。我々は以前より腫瘍免疫、特に細胞免疫療法の研究を続けてきた。PD-1/PD-L1 axisを含めたimmune check point阻害剤の基礎的検討、投与症例の免疫モニタリング、バイオマーカー検索の研究を進めている。
抗腫瘍免疫療法による免疫学的有害事象の機序の解明
Immune check point阻害剤投与により、これまでの殺細胞性抗癌剤や分子標的治療薬とは異なるプロファイルの有害事象が起こることが知られている。これら免疫学的有害事象の機序は未だ不明あり、最近は免疫学的有害事象と抗腫瘍免疫応答の関連性が注目されている。我々は免疫学的有害事象、特に急性肺障害モデルの作成、および機序の解明を行っている。

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図2

図PD-L1陰性腫瘍細胞に対し、強力なエフェクターを誘導して腫瘍を退縮させた

【研究業績】

  • Hida T, Watanabe S,et al. Alectinib versus crizotinib in patients with ALK-positive non-small-cell lung cancer (J-ALEX): an open-label, randomised phase 3 trial. Lancet. 2017 Jul 1;390(10089):29-39.
  • Sato K, Watanabe S, Ohtsubo A, et al. Nephrotoxicity of cisplatin combination chemotherapy in thoracic malignancy patients with CKD risk factors. BMC Cancer. 2016 Mar 15;16(1):222.
  • Watanabe S, Inoue A, Nukiwa T, et al. Comparison of Gefitinib Versus Chemotherapy in Patients with Non-small Cell Lung Cancer with Exon 19 Deletion. Anticancer Res. 2015 Dec;35(12):6957-61.
  • Saida Y, Watanabe S, Tanaka T, et al. Critical roles of chemo-resistant effector and regulatory T cells in antitumor immunity after lymphodepleting chemotherapy. J Immunol. 2015;195:726-35.
  • Miura S, Kagamu H, Sakai T, et al. Advanced thymic cancer treated with Carboplatin and Paclitaxel in a patient undergoing hemodialysis. Intern Med. 2015;54(1):55-8.
  • Nozaki K, Kagamu H, Shoji S, et al. DDX3X induces primary EGFR-TKI resistance based on intratumor heterogeneity in lung cancer cells harboring EGFR-activating mutations. PLoS One. 2014;24;e111019.
  • Watanabe S, Minegishi Y, Yoshizawa H, et al. Effectiveness of Gefitinib against Non-Small-Cell Lung Cancer with the Uncommon EGFR Mutations G719X and L861Q. J Thorac Oncol. 2014;9:189-94.

[研究テーマ] 気管支喘息・COPDに関する研究

1.動物モデルを用いたアレルゲン特異的免疫療法の研究として、腸管免疫を利用した経口免疫寛容のメカニズムの解析(下図)や臨床的に注目されてきている舌下免疫療法のメカニズムの解析を行っている。免疫調節性T細胞増加のメカニズムや樹状細胞の機能解析を行い、臨床応用への足がかりとしている。

図3

上図:舌下免疫療法によりメサコリンに対する気道過敏性が低下。さらに気管支肺胞洗浄液中の好酸球数も低下している。

2.新潟県内の喘息患者を対象としたアンケート調査を1998年より開始し、2014年で計10回となった。喘息コントロール、治療内容をベースに併発症、うつ状態、ガイドラインとの整合性などをテーマに解析を行っており、着実な実績となっている。
3.新潟県健康づくり・スポーツ医科学センターと共同で、中高校生のアスリートを対象とした気管支喘息の診療およびデータ解析を行っており、一般集団とは違ったメカニズムによる気管支喘息の病型も判明してきている。
直近3年間の喘息・アレルギーグループの論文を右に示す。

【研究業績】

  • Phenotypic analysis of asthma in Japanese athletes. Keisuke Tsukioka, Toshiyuki Koya, Hiroshi Ueno, Masachika Hayashi, Takuro Sakagami, Takashi Hasegawa, Masaaki Arakawa, Eiichi Suzuki, and Toshiaki Kikuchi. Allergol Int. 2017. In press.
  • Effects of sublingual immunotherapy in a murine asthma model sensitized by intranasal administration of house dust mite extracts. Kenjiro Shima, Toshiyuki Koya, Keisuke Tsukioka, Takuro Sakagami, Takashi Hasegawa, Chiharu Fukano, Katsuyo Ohashi-Doi, Satoshi Watanabe, Eiichi Suzuki, Toshiaki Kikuchi. Allergol Int. 2016 Jul 8.
  • The Effects of All-Trans Retinoic Acid on the Induction of Oral Tolerance in a Murine Model of Bronchial Asthma. Sakamoto H, Koya T, Tsukioka K, Shima K, Watanabe S, Kagamu H, Kimura Y, Sakagami T, Hasegawa T, Suzuki E, Narita I. Int Arch Allergy Immunol. 2015;167:167-76.
  • Effect of inhaled corticosteroids on bronchial asthma in Japanese athletes. Hoshino Y, Koya T, Kagamu H, Tsukioka K, Toyama M, Sakagami T, Hasegawa T, Narita I, Arakawa M and Suzuki E. Allergol Int. 2015;64:145-9. in press.
  • Characteristics of eosinophilic and non-eosinophilic asthma during treatment with inhaled corticosteroids. Furukawa T, Sakagami T, Koya T, Hasegawa T, Kawakami H, Kimura Y, Hoshino Y, Sakamoto H, Shima K, Tsukioka K, Toyama M, Hayashi M, Kagamu H, Suzuki EI, Narita I. J Asthma. 2014 Nov 11:1-6.
  • Depression's Influence on the Asthma Control Test, Japanese Version. Toyama M, Hasegawa T, Sakagami T, Koya T, Hayashi M, Kagamu H, Muramatsu Y, Muramatsu K, Arakawa M, Gejyo F, Narita I, Suzuki E; the Niigata Asthma Treatment Study Group. Allergol Int. 2014 Aug 25.
  • Analysis of the Influenza A (H1N1) 2009 Pandemic Infection in Japanese Asthmatic Patients: Using a Questionnaire-Based Survey. Koshio N, Hasegawa T, Suzuki K, Tanabe Y, Koya T, Sakagami T, Aoki N, Hoshino Y, Kagamu H, Tsukada H, Arakawa M, Gejyo F, Narita I, Suzuki E; Niigata Asthma Treatment Study Group. Allergol Int. 2014;63:67-74.
  • A single injection of a sustained-release prostacyclin analog (ONO-1301MS) suppresses airway inflammation and remodeling in a chronic house dust mite-induced asthma model. Kimura Y, Koya T, Kagamu H, Shima K, Sakamoto H, Kawakami H, Hoshino Y, Furukawa T, Sakagami T, Hasegawa T, Narita M, Suzuki E, Narita I. Eur J Pharmacol. 2013;721:80-85.
  • Cluster analysis identifies characteristic phenotypes of asthma with accelerated lung function decline.Sakagami T, Hasegawa T, Koya T, Furukawa T, Kawakami H, Kimura Y, Hoshino Y, Sakamoto H, Shima K, Kagamu H, Suzuki EI, Narita I.J Asthma. 2014;51:113-118.

[研究テーマ] 呼吸生理に関する研究

1.周術期呼吸器合併症の予測について
 周術期呼吸器合併症(肺炎、無気肺、呼吸不全など)のリスク因子として年齢や基礎疾患などの患者関連因子や部位、手術時間など手術関連因子など多数ある。単一因子での予測はできず、海外の報告では多因子によるリスクスコアの有用性が云われており、当院において術後呼吸器合併症の予測に役立つが検討した。右に示すように術前評価によって多因子による合計点数で、リスク予想が可能であった。

図4

呼吸器合併症あり
呼吸器合併症なし

2.多系統萎縮症に合併した睡眠時無呼吸症候群の経時的変化について
 終夜睡眠ポリグラフ(PSG)検査を用いて、多系統萎縮症の進行に伴う睡眠時無呼吸症候群の経時的変化について検討した。多系統萎縮症に合併する睡眠時無呼吸症候群は、多系統萎縮症の進行とともに増悪したが、全例が必ずしも増悪するわけではなく、一部は自然に改善した。病初期では全例、閉塞型睡眠時無呼吸(OSA)が主体であったが、比較的早期から中枢型睡眠時無呼吸(CSA)が主体となる症例が存在した。早期から生じるいびき・喉頭喘鳴は、睡眠時無呼吸症候群増悪の予測因子と考えられた。

図5

Ohshima Y, Nakayama H, Matsuyama N, et al. Natural course and potential prognostic factors for sleep-disordered breathing in multiple system atrophy.
Sleep Med. 2017 Jun;34:13-17.

[分野] 呼吸器・感染症内科学分野(感染症分野)

[研究テーマ] IVIG製剤が(1→3)-β-Dグルカン測定結果に及ぼす影響

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 β-D-グルカン測定結果は種々の要因により偽陽性を来すことが知られるが静注ヒト免疫グロブリン(IVIG)製剤の使用も、その一つとして知られるが、その実態は明かでなかった。わが国で使用可能なIVIG製剤7種類を対象に、含有されるβDグルカン量を3ロットずつ測定したところ、製剤により大きな違いが見られ、またロット間での違いは限定的であったことから、各IVIG製剤のβDグルカン含有量の違いは、製造工程に依存するものと推定された。次に、IVIG製剤使用の前後でβDグルカンが測定された症例51例を対象に測定結果を調査したところ、9.8%が偽陽性と推定された。IVIG製剤投与後では、βDグルカンの陽性的中率は25%まで低下することから、その測定結果の解釈には注意が必要である。

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図6

感染症誌 vol91: 1-6, 2017

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[研究テーマ] 抗微生物薬による腎障害発現機序の解析・予防法の構築

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 MRSAに対するvancomycin、多剤耐性GNRへのcolistinは、耐性菌感染症のキードラックだが、共に腎毒性が問題となる。腎障害機序解明と予防法の開発を行った。
 近位尿細管に存在するメガリンに注目した。モザイク型メガリンK/Oマウスを用いた検討では、メガリンを発現した部位のみに尿細管障害を示すKIM-1の発現が認められ、vancomycin・colistinによる腎障害はメガリンに依存することが証明された。また、メガリン拮抗薬としてメガリンリガンドcilastatinを同定。マウスモデルでcolistin腎毒性の軽減を確認している。
 抗菌薬腎障害の解決により、薬剤の高濃度使用・対象拡大・耐性菌出現抑制が期待される。AMR対策として、魅力的な新規治療戦略となると考えられる。

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図7

Hori Y, Aoki N, Kuwahara S, Hosojima M, et al.Megalin Blockade with Cilastatin Suppresses Drug-Induced Nephrotoxicity.. J Am Soc Nephrol. 2017; 28(6): 1783-1791

[研究テーマ] 医療介護関連肺炎(NHCAP)の予後予測に有用な肺炎重症度評価

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 高齢者の増加により、医療介護関連肺炎(Nursing and Health-care associated pneumonia; NHCAP)の重要性が増している。NHCAPの予後予測に有用な肺炎重症度評価を検討した。市中肺炎と同じくADROP、CURB-65、PSI等では重症度が上がると30日死亡率・退院時死亡率が上昇した。また、「認知高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)」で入院前のADLを評価したところ、ADLが低い群ほど退院時死亡率が高いことが判明した。

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図8

Koizumi T, Tsukada H, Ito K et al.A-DROP system for prognostication of NHCAP inpatients. J Infect Chemother. 2017 May;23(1):523-530.

[研究テーマ] 播種性非結核性抗酸菌症における抗IFN-γ抗体の機能解析

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 NTM症は慢性呼吸器感染症としての認識が一般的でありその宿主要因は不明である。しかし健常人と思われていた個人に播種性NTM症をきたし、血中に抗IFNγ中和自己抗体が出現する例が近年見出されている。同抗体の検出法を確立して報告している。全国の施設からの解析依頼があり、すでに30例以上を同定し、その基礎的・臨床的解析を進めている。疑い例に関しては抗体測定を随時受託中であり以下に連絡先を記す。
 担当:坂上拓郎(stakuro@med.niigata-u.ac.jp

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図9

Shima K, Sakagami T, Tanabe Y et al. Novel assay to detect increased level of neutralizing anti-interferon gamma autoantibodies in non-tuberculous mycobacterial patients. J Infect Chemother. 2014 Jan;20(1):52-6.


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