新潟大学地域医療教育センター 魚沼基幹病院

血液内科

関 義信

関 義信

上村 駿

研修医へのメッセージ

 魚沼基幹病院も開院してはや8年目を迎えます。血液内科も存在せず、血液疾患の患者さん方は、長岡市、遠くは新潟市、東京都へ通うことを余儀なくされていました。現在では地元の基幹病院で治療を受けることができ大変喜ばれております。とは言え、疾患の深刻度・重症度はやはり大きく、患者さんやご家族の肉体的・精神的ご負担は非常に大きいものと推察します。従いまして、地域での医療資源の最大活用を常に考慮し、如何に限られた医療資源(当科)を有効に利用できるかの地域連携シミュレーションと実践を行っています。具体的には、詳しい疾患と治療に関するICのあと、患者さんやご家族が許容できるあるいは希望される受療範囲をよく相談して医療を作り上げています。近い将来の日本の高齢化社会における先進モデルになるかと思われます。
 診療面では他の地域の血液内科と同様、科学的根拠に基づき患者さんの事情に寄り添った診断と治療を心がけています。医師はもちろんのことコメデイカルスタッフもモチベーションが高く日々チーム医療の情報交換、レベルアップのための研修等を頻回にしています。
 研究面では様々な造血器腫瘍の多施設共同研究に参加しており、保険診療内では不可能な詳細な病態解析をしつつ、患者さんの予後を改善すべく研究を進めています。血栓止血領域では、播種性血管内凝固症候群(DIC)、血友病・von Willebrand病・その他の凝固異常症、血管内皮細胞障害関連疾患等の病態解析・治療に関する研究、新薬治験への参加などを通じて国内外に情報を発信しています。
 「医療の谷間に最先端の温かい灯をともす」をモットーに日々診療および研究をしています。地域医療の提供様式は何もプライマリーケアだけではありません。様々な提供の多様性があり、発展していくものであることを医学生や研修医諸君は学んでいただきたいと思います。是非一度のぞき見あるいは遊びにきて頂けたらと思います。お待ちいたしております。

2022.4.1

病院情報

住所

新潟県南魚沼市浦佐4132番地