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 教室の紹介・沿革  Introduction and History


教室の紹介


1. 研究概要

  環境予防医学分野は、加齢性疾患、生活習慣病の予防を目的として、環境および遺伝を考慮した疫学研究を行っています。代表的な研究は、村上・関川・粟島地域住民を対象とした前向き疫学研究(村上コホート研究)です。村上コホート研究は国立がん研究センターの行っているJPHC NEXT研究の連携コホートでもあり、がんや循環器疾患のリスク要因の解明に貢献しています。次に現在行っている研究を紹介します。

2. 研究テーマ

2-1. 加齢性運動器疾患予防研究

骨粗鬆症・転倒骨折の予防に関する研究
ビタミンD・カルシウムの生体影響および疾病予防効果に関する研究
高齢者の身体機能低下予防に関する研究

2-2. 認知症予防に関する研究

認知症疫学研究
プロテオミクス解析による認知症予測バイオマーカーの探索研究

2-3. その他の予防医学研究

こころの健康に関する疫学研究
胆のうがんの分子疫学研究
老人保健研究
環境疫学研究

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教室の沿革



大正3年(1914)~昭和4年(1929):宮路重嗣教授

研究テーマ:生物学的環境要因(細菌)に関する環境衛生学


明治43年(1910)4月、新潟医学専門学校が創設されました。当時、衛生学教室は未だ無く、医化学教室の川北元三教授が衛生学の講義を担当しておりました。
大正3年(1914)9月、衛生学細菌学教室が出来、宮路教授が赴任しました。宮路教授は、Loffler, Prowasekの両教授に学んだ細菌学者でありましたが、衛生学の教育と研究も行いました。
大正13年(1924)11月、及川助教授が赴任。その後、衛生学研究のためドイツに留学しました。

昭和4年(1929)~29年(1954):及川周教授

研究テーマ:物理・化学的環境要因(空気、水、紫外線等)に関する環境衛生学


昭和4年(1929)5月、衛生学細菌学教室は二つに分かれ、帰国後まもない及川助教授が教授として衛生学教室を主宰しました。当時の研究はオーソドックスな環境衛生学でありました。浄水法、水質検査、気温、紫外線の人体影響等が主で、教室の同門会を「水光会」と称しているほどです。

昭和29年(1954)~57年(1982):渡辺厳一教授

研究テーマ:環境遺伝学(環境変化の遺伝的影響及び 遺伝的変異の環境に対する反応・感受性の研究)


渡辺教授は米国ハーバード大学で公衆衛生学を学び、さらにペンシルバニア大学ヘンリー・フィップス研究所の客員講師を併任しました。渡辺教授になり、従来のドイツ流の衛生学(Hygiene)からアメリカの公衆衛生学 (Public Health)への考え方の転換がうかがわれます。特に外部環境に止まらず、内部環境にまで踏み込んだ研究が特徴的であります。児の染色体や形態形成に及ぼす影響等、独創的な研究が多くみられます。

昭和58年(1983)~平成20年(2009):山本正治教授

研究テーマ:環境疫学(疫学的手法を用いた生活環境の生体影響に関する研究、悪性新生物、脳血管疾患、骨粗鬆症などの健康問題に対する社会・環境医学的研究)、産業医学(産業職場の健康管理と作業環境管理)


山本教授は、ボストン大学Epidemiology Study Centerとテキサス大学School of Public Healthで疫学を学びました。ボストン大学では主に先天異常の疫学、特にダウン症の成因に関する研究、先天奇形発生の環境要因の研究を行いました。テキサス大学ではがんの疫学を学び、帰国後、新潟に多発する 胆道がんの研究を開始しました。現在、この研究はチリ大学のIvan Serra教授やハンガリー国立腫瘍研究所のIstvan Lang教授との国際共同研究に発展しています。
平成13年(2001)、医学部は歯学部と共に部局化し、大学院医歯学総合研究科になりました。衛生学教室は地域疾病制御医学専攻系、地域予防医学講座、社会・環境医学分野へと転換しました。

平成23年(2011)~:中村和利教授


当教室は、衛生学細菌学教室が創設されてから平成25年現在(2013年)で99年、衛生学教室と細菌学教室が分離してから84年となります。


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