消化管疾患トピックス(1998-2000)


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*消化管疾患トピックス(June 23, 1998 - November 27, 2000)


  1. 家族性腺腫性ポリポーシスに対するシクロオキシゲナーゼ2インヒビター、CELECOXIBの効果(November 27, 2,000)

    <背景>
     FAPはAPC mutationを有する遺伝性の疾患で、数百ものadenomatous polypを生じ、ほぼ100%の割合で大腸癌が発生する。1983年にWaddelらがFAPに対してNSAIDsのスリンダックを使用し、ポリープが消失したという成績を始めて報告し、それ以後NSAIDsを使用した報告が多数なされている。しかしNSAIDsの副作用である胃腸障害のため、長期投与が制限されている。
     NSAIDsのターゲットであるcyclooxygenase(COX)には、COX-1とCOX-2の2つのisoformがあり、NSAIDsがCOX-1を阻害することにより胃潰瘍等の胃腸障害を引き起こす。この副作用に対処するために、COX-2選択性阻害薬が開発された。今回我々は、COX-2選択性阻害薬であるcelecoxibを使用し、FAPに対する効果を検討した。
    <方法>
     本研究はrandomized, double-blinded, placebo-controlledで行われ、大腸全摘術を行っていない18〜65歳で、2mm以上のポリープが5ヶ以上ある患者を対象とした。Celecoxib(商品名Celebrex)100mg, 400mg, placeboの3群に分け、6ヶ月間内服してもらった。内服前に大腸内視鏡を施行し、ポリープが密集している部位に点墨を行った。内服前と6ヶ月後の内視鏡をビデオに録画し、ポリープの数とサイズを測定した。
    <結果>
     ポリープ数で比較すると、6ヶ月間 celecoxib 400mgを内服した群は平均で28%ポリープ数が減少し、placebo群(4..5%減少)と有意差を認めた。celecoxib 100mgを内服した群も平均11.9%ポリープ数が減少したが、placebo群と有意差を認めなかった。polyp burden(ポリープの大きさの総和)で比較すると、celecoxib 400mgの群で30.7%、celecoxib 100mgの群で14.6%、placebo群で4.9%減少しており、celecoxib 400mgの群で有意に減少していた。また、直腸におけるポリープ数の変化を比較すると、celecoxib 400mgの群で22.5%、celecoxib 100mgの群で3.4%減少しているが、placebo群では3.1%増加しており、有意差を認めた。
    <副作用>
     主な副作用は下痢と腹痛で、下痢の頻度はcelecoxib 400mgの群で13%、100mgの群では19%、placebo群では13%、腹痛の頻度はcelecoxib 400mgの群で7%、100mgの群では3%、placebo群では13%でいずれも有意差はみられなかった。また全例に上部内視鏡を施行したが、潰瘍は1例も認めなかった。
    <結論>
     FAP患者に対して、celecoxib 400mg/日の6ヶ月間の内服は、有意にポリープ数を減少させた。

    文献

    Steinbach G, Lynch PM, Phillips RKS, Wallace MH, Hawk R, Gordon GB, Wakabayashi N, Saunders B, Shen Y, Fujimura T, Su L-K, Levin B. The effect of CELECOXIB, a cyclooxygenase-2 inhibitor, in familial adenomatous polyposis. New Eng J Med 2000; 342: 1946-52.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 東谷正来)

  2. クローン病の小腸で発現増強するケモカイン、フラクタルカイン (November 24, 2000)

    Fractalkine (FKN)は、従来のケモカインとは異なり、白血球遊走・活性化作用に加え、細胞の血管内皮上のローリングや接着作用も有する、いわばハイブリッド・ケモカインである。FKNは当初中枢神経系で発現するケモカインとして発見されたが、小腸でも恒常的に発現することが判明している。しかしながら、小腸におけるその生物学的な役割は全く不明であった。
    今回Massachusetts General Hospitalのグループは、ヒトの小腸粘膜を用いて、FKN及びその特異的レセプターCX3CR1の発現、機能を解析した。ヒト小腸上皮間リンパ球 (Intraepithelial lymphocyte; iIEL) を分離すると、そのCD8+ iIELは確かにCX3CR1を発現しており、ケモタキシスアッセイにおいてもFKNに対し有意に遊走した。免疫組織学的染色で、定常時においてはFKNは小腸上皮細胞で産生されていたのに対し、活動期Crohn's disease小腸では上皮に加え、基底層、ならびに固有層の血管内皮細胞で全層性に産生されていた。さらにmRNAレベルでの発現の程度を比較すると、Crohn's disease小腸でのFKNの発現は定常時のそれに比し、3.4倍まで増強していた。以上の結果より、小腸では、定常時におけるリンパ球の上皮内での配置、ならびに炎症時(Crohn's disease) における全層性のリンパ球浸潤に、FKN-CX3CR1システムが大きく関与している事が示唆された。

    コメント
    白血球遊走・活性化作用を有するケモカインは、炎症細胞のみならず広く免疫担当細胞の生体内動態を制御することにより、免疫応答において中枢的な役割を演じていることが、ここ数年で急速に明らかになってきた。消化管におけるケモカインの分野は今正にhotな状況で、事実今年になり新たなケモカイン-ケモカインレセプターの関与が続々と報告され始めた。一例として、小腸においてはα4β7+メモリーT細胞がCCR9を発現し、そのリガンドTECK (thymus-expressed chemokine)が陰窩上皮に発現することで、腸管ホーミングT細胞の小腸へのエントリーならびに恒常性の維持に関与していると報告された (Kunkel EJ, et al. J. Exp. Med. 192: 761-767, 2000)。一方、大腸においては上皮で恒常的に発現するMEC (mucosal epithelial chemokine)が、CCR10陽性リンパ球を大腸にホーミングさせている可能性が報告された (Pan J, et al. J. Immunol. 2000; 165: 2943-2949)。これらは各々小腸、大腸特異的であることから、小腸、大腸への恒常的な細胞遊走には、互いに全く異なるメカニスムが働いていると予想される。炎症性腸疾患のリンパ球浸潤におけるケモカインの関与は未だ確立されていないが、このような結果から、Crohn's disease、Ulcerative colitisに各々特徴的な病変部位の相違や炎症細胞の深達度、あるいは臨床経過を形成する過程で、各局所に特異的なケモカインが大きく関わっている可能性が強く示唆される。今回の FKNも含めてそれらを詳細に解析することで、病変の程度、進行をコントロールしうる新たな治療法を確立することが、今後の課題であり期待といえる。

    文献

    Muehlhoefer A, Saubermann LJ, Gu X, Luedtke-Heckenkamp K, Xavier R, Blumberg RS, Podolsky DK, MacDermott RP, and Reinecker HC. Fractalkine is an epithelial and endothelial cell-derived chemoattractant for intraepithelial lymphocytes in the small intestinal mucosa. J. Immunol. 2000; 164: 3368-3376.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 米山博之)

  3. アカラシア患者の食道自発運動に対するsildenafilの効果(October 16, 2000)

    【背景と目的】sildenafilは、phosphodiesterase type 5 (nitric oxideによって活性化されたcyclic guanosine monophosphateを破壊する)をブロックすることにより、ヒト海綿体の平滑筋細胞において、強力で長時間にわたる抑制効果を示す。我々は、機能性インポテンツ患者の平滑筋組織と同様、nitric oxide産生の低下したアカラシア患者の食道平滑筋において、sildenafilが同様の効果を持つかどうかを検討した。
    【対象】食道径5cm以下のアカラシア患者14症例における食道運動を、低伸展性内圧測定システムで記録した。30分間のbasal periodの後、7例に対し水溶したsildenafil 50mgを投与し、残り7例にはplaceboを投与し、60分間記録を続けた。なお患者のグループ分けは二重盲検法により無作為に決定した。
    【結果】sildenafil投与後のLower esophageal tone(胃内圧と中呼気時食道内圧との圧格差)、LES残圧、及び圧波の振幅は、basal periodと比較しても、非投与群と比較しても有意な低下を示したが、患者間では大きなばらつきが見られた。抑制効果は投与後15分から20分で最大(約-50%)に達し、効果持続は1時間以内であった。圧波の伝播はsildenafil の影響を受けなかった。
    【結論】sildenafilはLower esophageal tone、LES残圧、及び圧波の振幅を減少させ、アカラシア患者の食道平滑筋組織の収縮を抑制した。
    【コメント】食道アカラシアを薬物でコントロールしようとする試みは、これまでにも多数報告されており、胸痛等、自覚症状の軽減に一定の効果が得られている。しかしながら、実際の食道運動機能の改善が得られたとする報告は、症例報告や小規模のstudyにおいて散見される程度である。今回、sildenafil(バイアグラ(R))による、アカラシア患者の食道自発運動改善効果に関する報告があったので、興味深いと考え紹介した。

    文献

    Bortolotti M, Mari C, Lopilato C, Porrazzo G, Miglioli M. Effects of sildenafil on esophageal motility of patients with idiopathic achalasia. Gastroenterology. 2000 Feb;118(2):253-7.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 五十嵐正人)

  4. 活動期クローン病に対する成長ホルモン療法の検討(September 28, 2000)

    【背景と目的】成長ホルモン(以下GH:growth hormone)はその様々な生理作用から、最近では下垂体性小人症以外にも臨床適応が拡大している。消化管疾患の領域では、短腸症候群に対する効果が広く評価されている。本論文ではクローン病に対するGH療法の効果を検討する。
    【方法】中等症から重症の活動期クローン病成人患者37名(腫瘍の既往のある患者・妊婦・糖尿病および他の内分泌疾患患者を除外)のうち、19名をGH群(投与量は最初の1週間5mg/dayを、それ以降の維持量は1.5mg/dayを皮下注)、18名をプラセボ群とし、double blind方式で検討した。食事については一日の蛋白摂取量を2g/kg増量するよう指示し、クローン病の治療については、これまでの医師の診療を受けさせ他の治療薬も継続させた。効果の評価は、試験開始から4ヶ月までのCrohn*s Disease Activity Index(以下CDAI)の変化を比較した。
    【結果】試験開始時のCDAIの平均(±SD)スコアは、GH群がプラセボ群よりも幾分高かった(287±134対213±120, p = 0.09)。試験4ヶ月目の時点におけるCDAIスコアは、GH群では143±144ポイント低下したのに対し、プラセボ群では19±63ポイント低下しただけであった(p = 0.004)。試験期間中の他の使用薬剤については、GH群で50%以上薬を中断あるいは減量できたのに対し、プラセボ群ではむしろ薬を新たに開始あるいは増量を必要とした症例が数例みられた。GH群の副作用として、浮腫(10例)・頭痛(5例)などが発現したが、治療開始1ヶ月目までに消失していた。
    【結論】GHがクローン病症例に有用な治療法である可能性が示唆される。
    【考案】GHのクローン病患者に対する効果発現のメカニズムは明確でないものの、動物実験においてGHは腸管の透過性を低下させ、腸管におけるアミノ酸の取り込みを促進し、蛋白合成・上皮細胞の形成を促進することが既に報告されている。将来、クローン病治療に対し、GHの臨床適応が拡大されることが期待される。

    文献

    Slonim AE, Bulone L, Damore MB, Goldberg T, Wingertzahn MA, McKinley MJ. A preliminary study of growth hormone therapy for Crohn's disease. N Engl J Med 2000; 342: 1633-7

    (文責 新潟大学医学部第3内科 松澤 純)

  5. IL-6 trans-signalingによる炎症性腸疾患の発症(September 25, 2000)

     慢性炎症性腸疾患クローン病の主な病因は、消化管固有筋層に存在する活性化されたT細胞が、多彩なサイトカインを産生して上皮細胞に障害を与えることであるとされている。しかしながら、一体、なぜ腸管のT細胞が持続して活性化され続けるのかは不明であり、根本的な病因メカニズムの特定はなされていなかった。マインツ大学のNeurath M.F.らは、クローン病におけるT細胞活性化機構において、サイトカインIL-6が単独で関与していることを見い出した。しかもIl-6特有の活性化機構である、trans-signalingという独特な伝達系路が本病態に関与している可能性を報告した。
     通常、サイトカインは、細胞に発現されている受容体(レセプター)に結合して、はじめて活性化シグナルを伝達できる。一方、細胞に受容体がない場合はシグナルは伝わらない。しかしながら、IL-6はこの古典的なシグナル経路の概念を覆す、独自の伝達機構をもっている。マクロファージや好中球の細胞表面に存在するIL-6受容体は、急性反応物質CRPによって細胞外領域が切断されて、可溶化受容体(soluble IL-6 receptor: sIL-6R)として血液中に浮遊する特質をもつ。IL-6は、このsIL-6Rと特異的に結合して複合体を形成するが、IL-6/sIL-6R複合体は、殆どの細胞表面に存在するgp130という分子に結合してシグナルを細胞内に送ることができるのである。従って、生体内で可溶化IL-6受容体が多く生成される場合は、IL-6受容体を持たない細胞においてもIL-6シグナルが引き起こされてしまう。このIL-6独特の伝達機構は、"trans-signaling"と呼ばれている。
    ところで腸管T細胞はIL-6受容体を持たないため、本来はIL-6不応性である。しかしながらクローン病を初めとした慢性炎症性疾患では、血中CRP高値の状態が続く為に、IL-6/sIL-6R複合体が血液中に容易に形成されている。T細胞はIL-6受容体を持たないがgp130を細胞表面に発現しているので、IL-6/sIL-6R複合体が存在すると、活性化シグナルが細胞内に伝達されてしまうのである。活性化されたT細胞は様々な上皮障害性サイトカインを産生するとともに、自らはbcl-2などの抗アポトーシス蛋白を強発現して、細胞寿命の延長をはかる。Neurathらは、種々の動物大腸炎モデル(IL-10ノックアウトマウス、T細胞移入SCIDマウス、TNBS誘導性腸炎モデル)や実際のクローン病患者の腸管T細胞において、IL-6によるtrans-signalingが引き起こされていることを証明し、またsIL-6Rの中和抗体を投与すると、T細胞の活性化が抑えられて腸炎の治癒が可能であることを示した。
     炎症とサイトカインの研究報告は枚挙に暇がなく、様々な観察結果の蓄積が逆に真実を見えにくくしているのが現況である。今回の報告は、IL-6によるユニークな伝達経路が腸管T細胞の病的な活性化にダイレクトに関与していることを初めて提唱したものであり、難治性であるクローン病患者の治療への展望に光りを充てるものであると同時に、基礎/臨床医学の両側面における重要なテーマとして、今後熱く注目を浴びることになるであろう。

    文献

    Atreya R, Mudter J, Finotto S, Muellberg J, Jostock T, Wirtz S, Schuetz M, Bartsch B, Holtmann M, Becker C, Strand D, Czaja J, Schlaak JF, Lehr HA, Autschbach F, Schuermann G, Nishimoto N, Yoshizaki K, Ito H, KishimotoT, Galle PR, Rose-John S, Neurath MF. Blockade of interleukin 6 trans signaling suppresses T-cell resistance against apoptosis in chronic intestinal inflammation: Evidence in Crohn disease and experimental colitis in vivo. Nature Med 2000; 6: 583-8.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 松田康伸)

  6. HNPCCの腺腫におけるDNAマイクロサテライトの不安定性とミスマッチ修復遺伝子蛋白の欠失について(September 22, 2000)

    Abstract
    背景と目的 遺伝性非腺腫症性大腸癌(HNPCC)は、その名の通り、数個の腺腫しか併存せず、その大腸癌の初期病変についてはよく分かっていない。この検討における我々の目的は、HNPCC 患者における良性ポリープの遺伝子学的性格を分子生物学的および免疫組織学的手法を用いて明らかにすることである。
    方法 24名のHNPCC患者より得られた、30個の腺腫と17個の過形成ポリープを対象とした。DNAはパラフィン切片よりmicrodissection法にて抽出し、マイクロサテライト不安定性(MSI)の有無について検討した。DNA修復機構欠失の標的となることが知られている5個の遺伝子(TGFβRII, IGF2R, BAX, hMSH3, hMSH6)における遺伝子変異の有無も検討した。連続切片にてhMLH1とhMSH2に対する免疫染色も行った。
    結果 30個中24個(80%)の腺腫でMSIが認められた。これらMSI陽性腺腫の66.7%は高レベルのマイクロサテライト不安定性(MSI-H; Microsatellite Instability-high, 40%以上のマーカーで陽性)を示した。17個中2個の過形成ポリープでは低レベルのMSI(MSI-L, 1個のマーカーで陽性)を認めた。腺腫において、MSI-Hと組織学的高異型性との間には有意(p=0.004)な相関関係が認められた。coding配列に変異を有する9個の腺腫の中で、8個は高異型性を示し、またそれら9個の腺腫全てがMSI-Hであった。さらに、それら9個の腺腫は2mmから5mmの大きさであった。hMSH6の変異は有意に(p<0.02)高レベルのMSI(80%のマーカーで陽性)を示した。24個の腺腫が免疫組織学的に検討可能であった。マイクロサテライト安定であった6個中1個(17%)、MSI-Lの7個中6個(86%)、およびMSI-Hの腺腫11個全てがhMLH1かhMSH2のいずれかが欠失していた。
    結語 HNPCCの確定診断がなされた患者より得られたほとんど(80%)の腺腫はMSIを示す。MSI-Lを示す多くの場合、hMLH1かhMSH2のいずれかが発現欠損し、このことはMSI-Lの散発性大腸癌の場合とは異なっている。MSI-LからMSI-Hへの変化には、高異型性やcoding配列の変異が関与し、hMSH3やhMSH6などの二次的変異によって引き起こされているかもしれない。進行性の遺伝子変化が微小の腺腫の段階より存在すると思われる。

    コメント(HNPCCに認められる腺腫の意義について)

    HNPCCとは
     常染色体優性遺伝を示し、その原因遺伝子としてhMLH2, hMSH1などのミスマッチ修復遺伝子が同定されている。これらの遺伝子の生殖細胞変異は父(母)から子供に50%の確率で遺伝し、体細胞(大腸上皮細胞)において母(父)からの正常なミスマッチ修復遺伝子(対立遺伝子)に体細胞変異が更に生ずると、ミスマッチ修復機構を失い、癌化が引き起こされるとされる。
    頻度は大腸癌の1~6%とされているが、家族歴がない発端者は診断基準には含まれないため、正確な頻度は不明である。

    MSIとは
     ミスマッチ修復機構の欠失により、DNA複製の際のミスマッチ修復エラーが、1〜数塩基の繰り返し配列(マイクロサテライト)に生じやすくなり、マイクロサテライトの欠損や挿入が起こる(MSI or replication error, RERと呼ぶ).
     MSIはHNPCC といった遺伝性疾患だけに見られるわけではなく、散発性大腸癌の10-15%にもMSIが認められる。特に異時性多発癌症例にMSIが多い。

    なぜ、HNPCCの腺腫に着目したか?
     HNPCCに発生する大腸癌の初期病変は明らかにされていない。HNPCCの大腸癌にも腺腫を付随しているものも認められることより、腺腫を経由して大腸癌が発生している可能性もある。一方、HNPCCにおける腺腫の発生頻度は少なく(約10数%)、villousなものや高異型度のものが多い。平坦型の比率が高いという報告もある。HNPCCの腺腫は、いわゆる前癌病変を考える上で非常に興味深い病変と考えられる。

    この論文で示された知見と興味ある点
     HNPCCにおいて、大腸腫瘍の初期病変はMSI-L腺腫と考えられ、MSI-L腺腫はMSH-H腺腫への移行すると予測される。このグループのデータでは、HNPCCの大腸癌では68/70例でMSI-Hであったことも踏まえると、さらにMSI-H腺腫は癌へ移行するのであろう。
     論文ではHNPCCのMSI陽性腺腫や高異型性腺腫は5mm以下の小さな、平坦病変が多いことが示されている。しかし、ここで忘れてはならないことは、欧米の基準における高異型性腺腫は、日本では粘膜内癌に相当することである。であるとすれば、HNPCCではいきなり癌が発生(de novo発生)するということになるのであろうか?
    de novo癌の定義は非常に難しいが、腫瘍が小さい段階で、組織学的には高異型性を示し、分子生物学的には、多数の遺伝子変異が集積した(あるいはそのような遺伝子変異を容易に起こしやすい状態にある)ものと仮定すれば、HNPCCはde novo癌のモデルと考えられるかもしれない。

    文献

    Iino H, et al. DNA microsatellite instability and mismatch repair protein loss in adenomas presenting in hereditary non-polyposis colorectal cancer. Gut 2000; 47: 37-42.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 小林正明)

  7. 大腸鋸歯状腺腫の内視鏡的、組織学的特徴(July 10, 2000)

    背景:Serrated adenma(以下SA)は1990年LongacreとFenoglioによって提唱された大腸の新しい形態学上の亜型である。それは過形成性と腺腫性上皮の形態的特徴を合わせ持ち、HPに類似した鋸歯状腺管構造を持つが、細胞学的特徴(杯細胞の消失、核の偽重層と腫大、紡錘形核)と表層分化の欠如という腫瘍性性質を持つ。今回の研究の目的はSAの内視鏡的特徴を明確にすることにある。
    方法:SA52病変の内視鏡像が検討され、表面形態により3群に分けられた。さらにその3群において組織学的タイプ(腺管状、腺管絨毛状、絨毛状)とhigh-grade dysplasiaの発生率が比較された。
    結果:色素内視鏡による表面パターンの観察では、17病変が過形成性ポリープのパターン、18病変が脳回状パターン、17病変が両者の混在パターンを示した。組織学的に腺管状構造のSAは内視鏡的に過形成性ポリープのパターンに有意(94%)にみられ、腺管絨毛状、絨毛状構造のSAは脳回状パターン(89%)、混在パターン(82%)に多く認めた。High-grade dysplasiaは混在パターンのSAの18%にみられたのに対し、過形成性ポリープパターン(6%)、脳回状パターン(0%)であった。
    結語:SAの表面形態は、それらの組織学的構造に密に関連していた。色素内視鏡での過形成性と脳回状パターンの混在する表面パターンはSAでのみ認められた。

    コメント:通常内視鏡観察での過形成性ポリープ様表面パターンのSAは実際のところHPとは鑑別が非常に困難であり、ゆえにこれまでこのようなSAはHPとして放置されてきた可能性があると考える。これらに対し、実体顕微鏡を用いたpit pattern観察を行ったところ、工藤らのいういわゆるIIILやIV型 pitの辺縁に鋸歯状変化を伴うpit patternが非常に特徴的であった。今後このようなpit patternが拡大内視鏡により観察できれば、SAの診断率向上につながると考えている。

    文献

    Matsumoto T, Mizuno M, Shimizu M, Manabe T, Iida M, Fujishima M. Serrated adenoma of the colorectum: colonoscopic and histologic features. Gastrointest Endosc 49: 736-742, 1999

    (文責 新潟大学医学部第3内科 竹内 学)

  8. クローン病における 血清 IL-6 測定の臨床的意義(March 15, 2000)

    目的: クローン病患者において、血清IL-6 濃度の臨床的意義をあきらかにするために、クローン病患者と健常者において single point での 血清IL-6 を、また一定条件でのステロイド療法を行ったactive なクローン病患者において経時的に血清IL-6濃度を測定した。ステロイド療法により寛解となった患者では臨床的な再発まで経過観察をおこなった。
    方法: 2ヶ月以内にステロイドや免疫抑制剤による治療を行われておらず、また3ヶ月以内に外科的治療を行っていない136名のクローン病患者において施行した。うち63名(CDAI>200)の active なクローン病患者は、follow up program (一定のステロイド治療下における経時的測定)に登録した。臨床的活動性 は the Crohn's disease activity index (CDAI) で評価し、IL-6 の血清濃度はenzyme-linked immunosorbent assay にて測定した。
    結果: IL-6 の血清濃度は、クローン病患者では健常者に比べて有意に上昇。腸管の狭窄・腸管切除歴・他の炎症性疾患がないクローン病患者個々の IL-6 血清濃度は、CDAI score に相関していた。腸管狭窄 または 腸管切除歴のあるクローン病患者に比して、それらのないクローン病患者では、有意に IL-6 血清濃度が高値を示した。ステロイド治療中の患者での経時的な IL-6 の血清濃度は、臨床的症状を反映し、9週間のステロイド療法プロトコールにおいてステロイド療法による寛解後の再発予測に有用であった。
    結語: IL-6 の血清濃度は、クローン病の活動性の臨床的な指標となり、ステロイド療法後の予後予想因子となる。

    文献

    Reinisch W, Gasche C, Tillinger W. Clinical relevance of serum interleukin-6 in Crohn's disease: single point measurements, therapy monitoring, and prediction of clinical relapse. Am J Gastroenterol 1999; 94: 2156-2164.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 長谷川 聡)

  9. 難治性クローン病に対するサリドマイド治療(March 6, 2000)

    【背景と目的】サリドマイドは、TNF-aの産生を抑制することにより、抗炎症作用を持つことが知られている。難治性のクローン病に対して、サリドマイドによる治療効果を検討した。
    【方法】22人の難治性クローン病患者(CDAI > 200 and/or draining perianal disease)を対象とした。サリドマイドの初回量は、18症例は200 mg、4症例は300 mgとし、就寝前に内服した。CDAIとGIS (goal interval score) は、治療開始時、4週後および12週後に判定した。治療効果の判定は、消化管病変を有し皮膚に瘻孔を持たない9症例の場合は、CDAIスコアが150以上低下したものを反応ありとし、瘻孔を有する13症例の場合は、GISの3つのパラメーターのうち、2つの項目で1点以上の改善があったものを反応ありとした。さらに、前者については、CDAIが150未満となったものを、後者については、GISのすべての項目について、2点以上の改善があったものを臨床的な寛解状態と判定した。
    【結果】治療開始時のCDAIスコアの中央値は、371 (95-468 )であった。4週の時点では、16症例が治療を継続しており、12例が反応あり、4例が寛解と判定された。12週の時点まで治療を継続できたのは14症例で、これらすべてに臨床的反応がみられ、9例は寛解と判定された。この時のCDAIスコアの中央値は175で、治療開始時に比して有意に低下していた(P < 0.001)。
    【結論】難治性クローン病症例の一部に、サリドマイドが有効であることが示された。

    文献
    Ehrenpreis ED, Kane SV, Cohen LB, Cohen RD, Hanauer SB. Thalidomide therapy for patients with refractory Crohn's disease: An open-label trial. Gastroenterology 1999;117:1271-1277

    (文責 新潟大学医学部第3内科 新井 太)

  10. TNFαモノクローナル抗体 (Infliximab) 治療はクローン病腸炎の炎症を著しく抑制する(May 10, 1999)

    検討背景と目的: 抗TNFαモノクローナル抗体治療 (Infliximab) により、クローン病患者での臨床徴候と症状が軽減する。Infliximabのクローン病腸炎における粘膜の組織学的異常に対する影響を検討した。
    方法: ステロイド不応性クローン病患者13人にInfliximab(5-20mg/kg)を一回静脈投与し、5人に偽薬を投与した。全患者から治療前と治療4週後に回腸と大腸の生検をした。炎症の重症度は組織学的スコアで評価した。HLA-DR、CD68、TNFα、ICAM-1、LFA-1、CD4、CD8、IL-4に対する抗体で免疫組織学的染色を行った。
    結果: Infliximab投与後、回腸炎、大腸炎ともに全組織学的活動性スコアは著しく減少した。これは、好中球の事実上の消失と単核球の減少に起因する。粘膜構築は4例では4週後に正常化した。CD4+、CD8+T細胞とCD68+単球の全体的な減少のため、粘膜固有層の単核球数は減少した。大腸上皮の異常なHLA-DR発現は完全に消失した。ICAM-1、LFA-1の発現率とIL-4、TNFα陽性粘膜固有層単核球は著しく減少した。
    結論: Infliximabはクローン病腸炎の組織学的疾病活動性を劇的に減少させる。粘膜での炎症性メディエイターの完全な抑制に伴い、活動性炎症の徴候はほとんど消失する。
    コメント: 米国では、このInfliximabは消化器病領域での始めてのバイオテクノロジーによる治療薬として1998年8月に承認されている。治療に難渋することの多いクローン病で、1回投与がこれほど劇的な効果をあげるとは驚異的でさえある。長期的な治療成績や、他の免疫学的機序の関与する疾患での効果が興味深い。

    参考文献
    Baert FL, D' haens GR, Peeters M, Hiele MI, Schaible TF, Shealy D, Geboes K, Rutgeerts PJ. Tumor necrosis factor α antibody (Infliximab) therapy profoundly down-regulates the inflammation in Crohn's ileocolitis. Gastroenterology 1999;116:22-28.

    (文責 新潟大学医学部第3内科 大塚和朗)

  11. ガストリン刺激に対する酸分泌反応の違いが十二指腸潰瘍患者をH. pylori感染健常者から区別する特徴となる。(December 10, 1998)
    検討背景: H. pylori 感染者に認められる疾患の多様性については、感染菌株の種類、感染に対する宿主反応の違い、あるいは環境要因などの観点から現在も検討が進められている。この宿主反応の一つに、感染者に生じる高ガストリン血症とそれに対する胃酸分泌の変化が挙げられる。特に十二指腸潰瘍患者ではH. pylori 感染に伴い高ガストリン血症とガストリン刺激に対する過剰な酸分泌亢進が生じるが、H. pylori 感染健常者では同等の高ガストリン血症を認めるものの、それに見合った酸分泌の増加は生じない。この違いは十二指腸潰瘍の病態を考える上で重要であり、その機序についても検討がなされつつある。今までの所、十二指腸潰瘍患者における 1. 最大酸分泌能力の増大(parietal cell mass 等の関与?)、 2. ガストリン刺激に対する酸分泌反応の感受性の増加(低濃度のガストリン刺激で高い酸分泌?)、3. 酸分泌反応に対する抑制系の不全(ソマトスタチン分泌系の不全?)、等が原因である可能性が挙げられているが明確ではない。本論文は十二指腸潰瘍患者におけるガストリン刺激に対する酸分泌反応が上述の3つのどれに由来するものか検討することを目的としている。
    方法: 非HP感染健常者、HP感染健常者、HP感染十二指腸潰瘍患者の3群を設定し、各群において基礎酸分泌量、空腹時血中ガストリン濃度、及び刺激酸分泌量を測定するオーソドックスなものである。酸分泌刺激としてはG17 及びCCK-8を用い、最大酸分泌能力についてはG17刺激下の最大酸分泌量を、ガストリンに対する感受性については最大酸分泌の50%分泌を達成する刺激ガストリン濃度を、ソマトスタチン分泌を介する抑制系の作用についてはCCK-8及びG17刺激による最大酸分泌量の比をそれぞれ比較の指標として用いている。
    結果: 従来より指摘されていた様に、十二指腸潰瘍患者では最大酸分泌能力が有意に高いことが示された。ガストリン刺激に対する感受性は十二指腸潰瘍患者では高くなく(非感染健常者と同等)むしろH. pylori感染健常者で感受性が低下していることが示された。酸分泌抑制系の評価では十二指腸潰瘍患者は非感染健常者と同等の値を示しており、抑制系の障害については否定的な結果であった。
    結論: 十二指腸潰瘍患者がH. pylori感染健常者よりもガストリン刺激下により高い酸分泌反応を示す現象は、後者のガストリン刺激に対する感受性の低下と前者の最大酸分泌能力の増大によって生じていると考えられた。

    参考文献
    Gillen D, El-Omar EM, Wirz AA, Ardill JES, McColl KEL. The acid response to gastrin distinguishes duodenal ulcer patients from Helicobacter pylori-infected healthy subjects. Gastroenterology 1998;114:50-57

    (文責:新潟大学医学部第3内科 望月 剛)

  12. Cyclooxygenase は大腸癌細胞によって誘導される血管新生を制御する(July 21, 1998)
    大腸癌の発育進展に伴う血管新生とCyclooxygenaseとの関係についての新たな知見が報告されているので紹介する.
    血管内皮細胞の移動と新生におけるCyclooxygenase(Cox)の役割を検討する為に、血管上皮細胞を大腸癌細胞と共培養する2つのIn Vitroの系を用いた。Cox-2を強発現させた細胞はプロスタグランジン、血管新生因子を産生し、血管内皮細胞の移動と管腔形成を刺激したが、コントロールの細胞にはほとんどその作用はなかった。この効果は血管新生因子に対する抗体、NS-398(COX-2に対する特異的なインヒビター), さらにはアスピリンによって抑制された。NS-398はCOX-2陰性細胞によって誘導される血管新生因子の産生や血管新生は抑制しない。血管内皮細胞をアスピリンやCOX-1のアンチセンスオリゴによって処理することによってCox-1の活性や管腔形成が抑制された。Cyclooxygenaseは大腸癌によって誘導される血管新生を2つの機構によって制御する。1つはCOX-2による大腸癌細胞からの血管新生因子産生の調節であり、1つはCOX-1による血管内皮細胞による血管新生の調節である。
    文献
    1. Tsuji M. et al. Cyclooxygenase regulates angiogenesis induced by colon cancer cells. Cell 93:705-716, 1998

    (文責 新潟大学医学部第三内科 大越章吾)

  13. 食道静脈瘤破裂による急性の出血に対するソマトスタチン早期投与が内視鏡的硬化療法に及ぼす効果について(June 23, 1998)
    内視鏡的硬化療法は、食道静脈瘤の急性の出血に対し広く用いられるが、緊急時にはその出血が内視鏡視野を不良にし、安全かつ効果的な硬化療法が困難となることがある。早期のsomatostatin投与が硬化療法におよぼす効果を検討した報告が最近なされている(1)ので、その概要を報告する。方法はdouble-blind prospective trialで行った。対象は上部消化管出血をともなう肝硬変患者で、これらをランダムにsomatostatin群およびplacebo群の二群に分け、各群にsomatostatinあるいはplaceboが投与された。投与方法はsomatostatin 6mgを500mlの生食に溶解して24hrsで点滴静注し、120hrs継続した。また、一回につき250マイクログラムのbolus injectionを、点滴開始直後、緊急内視鏡前およびactive bleedingが疑われる際に行った。placebo群に対しても同様に投与した。ここで、120hrsの点滴中に過剰な輸血を必要とした症例、吐血症例、血行動態が不安定となった症例、 rescue therapy ( repeat sclerotherapy, balloon tamponade, banding, TIPS ) を必要とした症例、死亡症例、以上一つでも該当すれば「治療不成功」と定義した。その結果、205名の患者が対象となり、うち101名がsomatostatin群に104名がplacebo群に分けられた。「治療不成功」はsomatostatin群が35名、placebo群が57名 ( p = 0.004 ) 、死亡症例あるいはrescue therapyを要した症例はそれぞれ9名、19名であった ( p = 0.05 ) 。平均輸血量は、それぞれ2.64単位、3.62単位であった ( p = 0.05 ) 。内視鏡時の静脈瘤からの出血はそれぞれ27名、42名 ( p = 0.012 ) とsomatostatin群はより出血頻度が少なく 、また硬化療法を行う際にもsomatosatin群が有意に良好な内視鏡視野が得られた ( p = 0.0027 ) 。以上より、肝硬変患者の静脈瘤からの出血に対して緊急の硬化療法を行う際、bolus injectionを加えた早期のsomatostatin投与がより有効であることが示された。動物実験では、 somatostatinは肝動脈血流および全身血圧の変化をともなうことなく、速やかに門脈血流を低下させると報告されている ( 2 ) 。この門脈血流低下の作用はvasopressinのそれと比較するとほぼ同様の効果を持つ一方、vasopressinが持つ心血管系の副作用がより少ない ( 3 ) 点から、その安全性と有効性が期待される。しかし、b-blockerとsomatostatinとの併用はsomatostatin単独での使用より効果が低下するという報告 ( 4 ) 、また少し話が飛躍するがsomatostatinは肝細胞の再生を促すgrowth hormoneの分泌を抑制する作用を有しているので、 somatostatinは未知の作用あるいは肝細胞再生に対して抑制的な作用を持っている可能性も考えられる。現在臨床ではVIPomaに対してのみ使用されているが、それぞれの症例を慎重に考慮したうえで門脈圧亢進症患者に対しても適応が拡大されるることが期待される。
    参考文献
    1. Avgerins A, Nevens F, Raptis S, Fevery J, and ABOVE Study Group: Early administration of somatostatin and efficacy of sclerotherapy in acute oesophageal variceal bleeds: the Acute Bleeding oesophageal Variceal Episodes( ABOVE ) radomised trial. Lancet 1997; 350: 1495-1499
    2. Jaspan J et al. Reduction in portal vein blood flow by somatostatin. Diabetes 1979; 28(10): 888-892.
    3. Faust Feu et al. Double-blind randomized controlled trial comparing Terlipressin and Somatostatin for acute variceal hemorrhage. Gastroenterology 1996; 111: 1291-1299.
    4. Yi-Tsau Huang et al. Hemodynamic effects of eight-day Octreotide and Propranolol administration in portal hypertensive rats. Dig Dis Sci 1998; 43(2): 358-364.

    (文責 新潟大学医学部第三内科 松沢 純)



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