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業務内容

医療情報部は、新潟大学医歯学総合病院においては中央診療部門として診療活動の一翼を担い、大学院医歯学総合研究科では情報科学・統計学分野として研究と教育に携わっています。

1.病院情報システムの保守管理

 中央診療部門として行っている業務は、診療録を含む診療情報の管理と提供、医療情報に係わるシステムの開発・管理、および病院経営データの分析です。本院で稼働している病院情報システムは平成18年度の更新から5年が経過し、平成23年1月をもって新たなシステムへの切り替えを行いました。新システムでの大きな変化は、医科・歯科すべての診療科における入院・外来診療録の「電子化」です。「電子化」といっても、すべてがコンピュータ入力に切り替わったわけではなく、各診療科での診療の現状にあわせて運用方法を少しずつかえています。

 医科外来では従来の紙診療録への手書き記載を廃止し、手書き用紙のスキャナ取込による電子化と電子カルテシステムへの直接コンピュータ入力を組み合わせた運用としています。歯科外来では、歯科診療に特化した電子カルテシステムを新たに導入しました。歯科電子カルテシステムでのカルテ記載やオーダ等が医科・歯科共通の基幹システムにすべて反映されるような仕組みを構築し、医歯学総合病院として、医科・歯科での診療情報の高い次元での一体化を実現させています。また、これまで外来のみならず入院についても紙診療録を使ってきた眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科でも電子化を行いました。電子化を支援するため、各診療科に特化したカルテ記事記載システムや、検査機器のデータや写真・動画などをスムーズに基幹システム上に取り込むための補助システムを導入しました。手書き診療録を含めた院内で発生する紙媒体について、新設したスキャン・センターで一括してスキャナ取込を行い、病院情報端末から閲覧できるようにしています。

 さらに今回のシステム更新では、医学部・歯学部の研究棟や脳研究所にもネットワークを拡張し、診療科の研究室でも電子カルテ端末が使用できるようになりました。これらのことにより、診療に関するほとんどすべての情報に対して、いつでもどこでもアクセス可能となり、スタッフ間の情報共有が一段とスムーズになりました。オーダについても、クリニカル・パス、レジメン・オーダ、処置オーダ、指導料オーダなどを新たに導入し、少しずつ院内での運用を拡大しています。このように、病院情報システムの構築や管理を通じて、医療の効率化・安全性の向上に貢献することを目指しています。

2.病歴管理

 旧六医科大学のひとつとして長い歴史をもつ本院は、過去の診療記録の診療・研究・教育面での価値を大変重視し、1982年に診療録が中央管理となった以降の外来・入院診療録は永久保存するという方針をとっています。このため、外来病歴室、入院病歴室には、それぞれ膨大な数の診療録が存在しますが、これらを適切に管理し、申請に応じて貸し出しを行うのもわたしたちの重要な業務です。いずれの病歴室においても、管理スペースが以前から問題になっておりますが、入院診療録については、古い診療録を順番に電子ファイリング化し、省スペース化をすすめています。電子化した診療録は病院情報システム端末から閲覧することが可能です。

 外来診療録についても、平成23年1月の外来診療録の電子化以降は、新たに診療録が増えることはなくなりましたが、日常診療で繰り返し参照する部分に関しては、スキャン・センターでスキャナ取り込みを行い、紙カルテ搬送や管理にかかるコストや手間を徐々に軽減させる取り組みも行っています。診療記録の電子化と、貴重な資産である外来・入院診療録の管理をいかに両立していくかが今後の大きな課題となっています。

3.研究・教育・統計

 医療情報部は、病院診療の実務だけでなく医学生教育にも携わっています。学生が聴講するだけで終始するのではなく、自ら参加する実習中心の授業を行っています。内容的には、将来医師となった時に必要な技術でありながら、これまで行われなかったことも進んで取り上げるようにしています。プレゼンテーションやディベートの技法、インターネットやパソコンを活用した医療情報検索・医学研究方法、診療に役立つソフトウェアの活用法、医療統計学、診療録記載実習など、実践的でユニークな授業で好評を得ています。

 さらに、医療情報部は医歯学総合研究科の情報科学・統計学分野として、大学院生の教育と独自の研究をおこなっております。現在、9名の大学院生が当教室で研究を行っています。電子カルテを始めとする医学・医療・保健における情報システムの構築、医療統計学の理論構築と解析手法の研究、地理情報システムの医療・保健分野での活用、遺伝子解析での統計学的シミュレーション研究、医療・保健分野のソフトウェア開発、ネットワーク技術を用いた医用動画像・静止画像の通信など、多岐にわたる研究をおこなっています。さらに、病院経営の分析手法の開発、医療原価計算を含む病院経営学についても研究を進めております。医学部学生も積極的に研究に参加し、医学研究の業績を上げています。

 これまで当教室は研究面でも着実に業績を挙げてまいりましたが、今後は研究の質を高め、それらの成果を社会に還元できるようにすべく努力しています。