2011.4.20
家族性卵巣がんの原因遺伝子同定を目的とした共同研究のお知らせ
家族性乳がん卵巣がん(複数の乳がんおよび卵巣がん患者の集積を認める家系)の原因遺伝子として、「BRCA1」、「BRCA2」
が同定されております。しかし、この2つの遺伝子が原因と考えられる家族性卵巣がん家系は約50%で、残りの約50%の家族性卵巣がん家系では、原因となる遺伝子がわからないのが現状です。
新しい原因遺伝子を同定する試みは、家族性乳がん卵巣がんにおける遺伝子診断、発症予防、早期発見に寄与するだけでなく、発がん機構の解明、さらには有効な治療法確立のために重要です。
当科では、国立遺伝学研究所 総合遺伝研究系・人類遺伝研究部門 井ノ上教室との共同研究として、BRCA1/2遺伝子変異を認めない家族性乳がん卵巣がん家系を対象とし、次世代シークエンサー(*1)を用いて全エキソンの塩基配列を調べ、その原因となる遺伝子変化を同定する研究を予定しております。
本研究では、以前当科で実施された家族性卵巣がん研究 [研究課題:連鎖解析および相関解析による家族性卵巣癌関連遺伝子の単利と解析(承認番号8)] にご協力頂き、かつ将来の研究への利用に同意していただいた方の凍結保存されているDNAを対象とさせていただきます。DNAは連結不可能匿名化(*2)した状態で使用させていただきます。
ただし、現時点では研究段階のため、対象となった患者様へ個別に研究結果の報告をいたしません。また研究の結果に対して特許権等の知的財産権が生じた場合、その権利や経済的利益は国、共同研究施設、および研究遂行者等に帰属します。本研究の結果は後日学会発表や学術誌などで公表する場合がありますが、その場合も個人のプライバシーの保護を厳重に守ります。
本研究に関してご質問がある場合は下記までご連絡ください。
*1 次世代シークエンサー: 遺伝情報を持つDNAは4種類の塩基(アデニン、シトシン、グアニン、チミン)で構成されており、この塩基配列を一度に大量に読み取ることができる装置。
*2 連結不可能匿名化:試料提供者を識別できないように、対応表を残さない方法による匿名化(ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針)
連絡先
新潟大学大学院医歯学総合研究科(産婦人科)
- TEL
- 025-227-2320、025-227-2321
- 研究責任者
- 田中 憲一
- 共同研究者
- 井ノ上 逸朗
- 担当
- 吉原 弘祐


