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先輩たちより

新潟大学整形外科 准教授 堀田 哲夫

 昨今医師の労働環境が悪化し、自分の境遇に不満を持つ医師が増えているようですが、私はハッピーです。私は整形外科が天職と思っていますし、仕事に誇りとやりがいを感じています。それは整形外科が面白いことと整形外科が好きだからです。整形外科医のニーズは高く、自分が必要とされているという強い実感と仕事に対する高い評価を得ることができ、自己満足度が大きいのです。全国的にも整形外科医は性格のよい人が多く、学会などを通じてすぐにお友達になれます。私もほぼ全国に親しい友人ができました。また、整形外科医は経済的にも恵まれているほうだと思います。相対的な人員不足から手術の応援要請なども多く、テレビで人気の西川先生ほどではないかもしれませんが、医師の中では比較的コストパフォーマンスがよいと思っています。これからははっきり言って内科や外科ではなく整形外科の時代です。
 整形外科の魅力はたくさんあります。列挙してみましょう。まず、診断から治療まで自分でできることです。新潟大学では昔から骨の単純X線は自分たちで診断しています。この限られた領域では放射線科の先生にも負けない自信があります。ほかにも脊髄造影、電気性理学的検査等診断に必要な検査はほとんど自前でできます。私は病理も少し勉強したので骨の病理標本も少しは分かります。治療は当然手術を中心として自分でやるわけなのでトータルに患者さんをケアできる面白さがあります。領域によっては診断は内科、治療は外科や放射線科というものもあるので、自分たちで完結できる整形外科は面白いと思います。
 守備範囲が広く、自分に合った専門領域を選ぶことができます。その専門を変えることもできるし、やる気と体力があれば複数の領域を専門とすることも可能です。疾患では炎症、腫瘍、先天異常、代謝性疾患、骨系統疾患、老化と変性などがあり、加えて外傷という大きなカテゴリーがあります。治療部位も頭部、顔面、胸腔内臓器、消化器、泌尿生殖器以外はすべて対象となります。もちろん普通に研修をしていれば全ての疾患を8割くらいは治療できるようになります。専門医の資格を取る頃には外来や救急外来でどんな患者さんが来ても怖くなくなります。
 また、治療法もバラエティーに富んでいます。整形外科治療の基本は形の矯正と機能の再建です。形の美しいものは機能も優れており、形を直すことが重要ですが、発想の転換も可能です。考えて工夫することにより似ても似つかない形でありながら必要な機能を再建することもできます。私が入局した頃から見るとほとんどの手術法が変わってしまいました。この状態はまだまだ進行中で、よりよいものを求めて過去の検証と新しいものの開発が進んでいます。すなわち自分で新しい方法を開発することができるということです。
 手術器械も種類が多く、日々改良されています。私も自分で工夫して作ったものもあります。人工関節や骨折の手術器械などの多くは整形外科医が中心となって開発しており、もの作りが好きな人にはたまらない魅力があります。実際に後輩の中には企業のコンサルタントドクターになってファーストクラスの飛行機でアメリカと日本を行ったりきたりしている人もいます。
 特に整形外科の疾患は悪性のものがほとんど無く、治療する側の精神的重圧が少ないことが特徴です。患者さんは若い人も多く、病棟や看護師などのスタッフも明るい感じがします。やはり自分たちが苦労した結果患者さんが治るというのはとてもうれしいことで、大きなモチベーションです。苦労した挙句患者さんや家族に文句を言われ、決して感謝されることのないまま患者さんが亡くなるというのではやりきれません。現実問題そのような科も多くあります。若い頃は何とか踏ん張っていられますが、長い目でみれば燃え尽きてしまう人も多いのではないでしょうか。
 整形外科は全身管理ができないと批判されます。しかし、救急外来で最も信頼されているのは整形外科医です。もちろん複雑な呼吸管理や循環管理、栄養管理などはできませんが、本来健康な人が外傷などで全身的に重篤な状態になった場合にその人を救う技が身につきます。またそうでなければ外傷を取り扱うことはできません。これも通常のトレーニングで普通にできるようになります。
 整形外科にはマイクロサージャリー、人工関節、内視鏡、脊椎外科など特殊なスキルがあり、これらを身につければプロフェッショナルとしての尊敬を集め高い報酬を得ることができます。大きなやりがいです。
 スポーツ整形外科も大きな分野であり、暗い病院の中に閉じこもらず、社会に積極的に飛び出していくこともできます。病人ではない人がお客さんになるわけで、地域社会における重要性が増し、自分の活動範囲を広げることができます。
 整形外科の疾患はまだ分からないことだらけです。その意味で基礎研究も面白いテーマが満載です。ノーベル賞をもらうような研究は困難ですが、臨床と直結する研究が多く、一度はじめたら病みつきです。全国的にはハマッた人も多くいます。我々は考える整形外科医を目指しています。
 最後に蛇足ですが、新潟の整形外科医はいろいろな意味で面白い人が多く、それだけでも日々楽しめます。エピソードをあげればきりがないほどで、正直トータルでは吉本とタメくらいに考えています。口の悪い人は整形外科の医局を動物園といいますが、結束力が強く、院内では整形軍団とも呼ばれています。もちろんつらいことも沢山ありますし、肉体的には楽ではありませんが私は整形外科が大好きです。生まれ変わっても整形外科医になりたいと思っています。

若手医員 渡邉 仁

若手医院からのメッセージとありますが、入局してまだ少ししか経っていないので、ほぼ小学生の感想文です。
私が整形外科を選んだ理由は2つあります。それは若手に任される症例数が多いということと、整形外科の手術はクリエイティブであるということです。
やはり外科系を選んだ以上、将来的には匠になりたいわけであります。高齢化に伴い高齢者の骨折が増えており、少し地方に出ればたくさんの症例を経験することができます。もちろん多く数をこなすことだけが、スキルアップの条件とは思っていませんが、恵まれた環境であることは間違いありません。
また、整形外科の骨折の手術は、骨折の型などによって戦略が変わってきます。骨折の形は無限通りあるわけで、毎度毎度その患者さんに最適な戦略を考え実行するというクリエイティブさが私の心を掻き立てました。
入局後の感想としては、整形外科の先生は体育会系の恐い先生ばかりかと思い華奢な私は大学に来るときすごくビビっていましたが、優しく面白い先生しかいませんでした。
学生からも整形外科の先生は一番優しいとの報告があります。(渡辺ら, 2016)
以上のことから私個人の見解としては新潟大学整形外科は最高の科なのだと思います。
整形外科に少しでも興味がある研修医のみなさん。是非飲みに行きましょう。

若手医員 荒引 剛

平成28年、新入局の荒引と申します。
皆さんは、整形外科の第一印象はどんなものだったでしょうか?
私は、『大工さん』でした。
5年生のポリクリの時、手術で大腿骨にインプラントをハンマーで叩き入れている先生たちの姿を今でも覚えています。整形外科は随分大胆なんだなーとその頃の無知な私は非常に驚いたものでした。
でも整形外科はそれだけではありませんよ。
大きな関節の手術を行うこともあれば、細い血管や神経を縫合することもあり、多種多様な分野があります。
現在新潟大学には股関節班、膝関節班、脊椎班、腫瘍班、小児整形班、手外科班、リウマチ班、外傷班があります。
どの分野もとても面白く、やりがいがあります。
血管を縫いたい、骨折を治したい、そこのあなた!
Welcomeです!!
しかも医局員の先輩方は皆熱意のある人ばかりで、各分野の指導に事欠くことはありませんし、たくさんの関連病院もあるので様々な経験をすることもできます。
入局して後悔はさせません!

新潟大学整形外科 女性医員一同

 女性でも整形外科医は十分務まるか? と懸念されている方も多いと思います。
 確かに忙しいですし、ある程度体力が必要ですが、男性でないと無理だという状況にはほとんど遭遇していません。手術で大きな力を要する場面はそれほど多くなく、万が一パワー不足を感じることがあっても、幸い周りに助けてくれる人が沢山います。患者さんによっては、男性医師に言いにくいことや触られることに抵抗のある人もおり、女医さんで良かった、と感謝されることもあります。整形外科は間違いなく女性の力も必要としている分野だと思います。現在大学医局には3人の女医(大学院生)がいます。話を聞きたい方は、気軽にご連絡ください。

お電話でのお問い合わせ:025-227-2272