当教室の研修の特色

臨床研修のご案内

耳鼻咽喉科・頭頸部外科の特色

診断から治療まで一貫して扱う

耳鼻咽喉科は手術治療が大きな柱ですので、手術に関心のある人を大歓迎します。分野によって多彩な手術があります。一方で、耳鼻咽喉・頭頸部領域の疾患については、初診・検査・診断から内科的治療・外科的治療・リハビリまでのすべてを担当します。すなわち、一人の患者さんを最初から最後まで診ることができるという特徴があります。

幅広い年齢層を扱う(生育医療と終末医療)

新生児から高齢者まで、すべての年齢層が対象です。難聴児や先天性奇形などでは生育医療としての側面があり、一方で加齢に伴う感覚器の障害などの老年医療も重要です。さらに、終末医療(ターミナルケア)が必要な患者さんもおられ、患者さんの人生のさまざまな局面に接することができ、またそれに応じた医療が求められます。

感覚器を扱う

当科では五感のうちの聴覚、嗅覚、味覚と、さらに平衡覚も扱っています。これらの感覚は、会話・音楽・食事・スポーツなど、QOLに大きくかかわっています。さまざまな感覚器について関与できるのも当科の特色です。

コミュニケーションを扱う

対人コミュニケーションにおいて、音声と聴覚は欠かせないものであり、また表情によって相手に自分の感情を伝えます。発声(喉頭)、構音(咽頭、口腔、鼻腔)、聴覚(耳)、表情筋運動(顔面神経)など、当科はコミュニケーション医学の側面も持っています。

機能面・整容面への配慮(再建外科・形成外科的側面)

摂食(咀嚼・嚥下)、呼吸といった生命維持に必要な機能や、構音、発声、聴覚、表情筋運動などコミュニケーションの機能が、疾患によって障害・喪失したり、治療によって犠牲になる場合があります。これら機能の回復や維持・再建も重要なテーマです。また、顔面は衣服等で被覆されず常に表に出ているため、治療の際には整容面への配慮が必要となる場合も多々あります。このように、再建外科・形成外科的な側面も重要です。

当教室の特色

新潟県唯一の大学医学部併設の総合病院として、耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域の全域にわたって十分な対応が可能であると自負しています。具体的には、側頭骨外科(中耳・内耳・小脳橋角部を含む手術治療)、神経耳科(幼児難聴・顔面神経を含む)、鼻科、口腔咽頭科、音声外科、頭頸部外科(頭頸部腫瘍学)のすべてを網羅しており、なかでも側頭骨外科の分野では全国から患者さんが集まってきます。大学病院における研修ではこの特色を生かして、当科領域すべてをかたよりなく経験できるよう配慮しています。また後期研修では、県内の中核の関連病院における研修もプログラムされており、大学と市中病院の双方が経験できます。目指す専門分野によっては、海外短期留学による手術手技トレーニングや国内留学などのルートもあります。

基礎研究においては、学内の基礎医学講座とのタイアップが盛んで、共同して研究を行っています。

連絡先

新潟大学大学院医歯学総合研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野

〒951-8510新潟県新潟市中央区旭町通1-757

entsouka@med.niigata-u.ac.jp(総括医長)