新潟大学医学部小児科学教室 Niigata University School of Medicine Department of Pediatrics

IDEAを持ち続ける小児科医

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教室だより 平成24年(2012年) - 教室について

平成24年(2012年) 小児科学教室の近況

学士会の諸先生方にはお変わりなくご健勝のこととお慶び申し上げます。平成24年度を振り返り、小児科学教室の近況をご報告させて頂きます。

教室人事

平成24度7月の時点での小児科教室人事は、齋藤昭彦教授[H3]、菊池透准教授[S63]、講師3名(和田雅樹[H4]、池住洋平[H5]、今井千速[H5])、助教5名(鈴木博[H5]、鈴木俊明[H6]、長崎啓祐[H7;休職留学中]、臼田東平[H9]、大石智洋[H8])、特任助教5名(金子詩子[H10]、星名哲[H8]、吉田咲子[H12]、羽二生尚訓[H12]、佐藤英利[H13;地域連携推進部付]、地域医療講座特任助教1名(小川洋平[H11])、病院助教(医員)1名(岩渕晴子[H11])、医員10名(山田剛史[H13]、小林玲[H13]、金子孝之[H13]、小嶋絹子[H13]、長谷川博也[H14]、渡辺健一[H14]、細貝亮介[H15]、笠原靖史[H16]、江村重仁[H17]、泉理恵[H15])、県所属1名(白井崇準[H18])、レジデント2名(額賀愛[H21]、田村千夏[H20])の29名であります。10月から白井崇準が県の後期研修を利用して新発田病院小児科に転勤し、田村千夏が同じく10月から村上総合病院で非常勤勤務に就いています。また、若杉里美さん、稲月真由美さん、今泉景子さんの3名に引き続き医局事務に従事して頂いており、また、実験助手として新たに椎谷敦子さんが加わりました。

国内外研修も引き続き盛んで、以下の8名が国内留学、3名が国外留学中です。庄司圭介[H15]が本年4月より新生児医療の研修のため埼玉医大総合医療センターNICUに出向しております。塚田正範[H18]は国立循環器病センターで2年目の研修を行っており、阿部忠朗[H13] はH23年4月から国立循環器病センター小児科のスタッフ枠で出向中です。真柄慎一[H15]は国立精神・神経医療研究センターで、松井亨[H16]は静岡こども病院小児集中治療科(PICU)、目黒茂樹[H17]は静岡こども病院こころの診療科で、それぞれ2年目の専門領域研修を行っております。庄司康寛[H18]は長野こども病院で総合診療・感染症の研修中です。長崎啓祐[H7]は内分泌・代謝学の基礎研究のため成育医療研究センターへ休職留学中です。また、山田剛史[H13]が東京都立小児総合医療センター腎臓内科での研修を終えて教室に帰局し、斎藤朋子[H14]は神奈川県立こども医療センター新生児科での研修を終え、県立中央病院で勤務しています。小柳貴人[H15]は群馬大学小児科でのアレルギー研究を終了し、立川綜合病院で勤務しています。

高地貴行[H14]と高橋雄一[H16]が大学院生として、それぞれウイルス学教室および腎研究施設分子病態学において基礎研究を継続中です。教室の臼田と羽二生が臨床研究により学位を授与されています。

国外留学では、大塚岳人[H12]が細菌学の基礎研究のためニューヨーク州立大学(ロチェスター)に留学しました。今村勝[H9]はシンガポール国立大学で小児血液学(細胞治療)の基礎研究を続けています。内山聡[H13]はチューリッヒ大学病院感染症科(スイス)で研究を続けています。

教室運営

平成24年の教室内の分担は、総括医長:今井千速、病棟医長:鈴木俊明、外来医長:金子詩子、新仁会係:菊池透、地方会係:池住洋平、経理係:鈴木博、出張係:臼田東平、学務係:大石智洋、研修医係:金子詩子および吉田咲子、学生・BST係;大石智洋、渉外係(新人勧誘係);星名哲となっています。

診療グループは現在、以下の構成となっています。()は専門外来の曜日です。腎(月、火、水、金);池住、鈴木俊明、山田、長谷川。血液(月、木);今井、岩渕、吉田、細貝、笠原。循環器(月、水、金);鈴木博、星名、羽二生、渡辺。内分泌代謝糖尿病(月、火、水、金);菊池、小川、佐藤。リウマチ・膠原病(木);金子。新生児(火、木);和田、臼田、金子、小林、小嶋。入院に関する御相談は病棟医長にご一報頂きたくお願い致します。また、診療方針の決定等で苦慮されている患者さんがおられましたら、いつでも各診療グループのメンバーに御相談下さい。

いずれの診療グループも研究活動にも力を入れており、国内外での研究発表を活発に行っております。平成24年度の文部科学省科学研究費は4件(池住、今井、鈴木博、唐澤)が採択されました。教室員の業績につきましては教室ホームページにて公開しておりますので、ご参照ください。

齋藤教授のリーダーシップにより、本年度5月から定期的に、Core Basic Lecture Seriesと題した若手医師対象の双方向性の講義を開催しています。参加者のアクセスを重視して、会場には新潟駅に隣接する大学関連施設である‘ときメイト’を使用し、グループ討議を中心とした約4時間の充実した講義となっています。最初の2回は齋藤先生自ら感染症の講義を行いました。第3回以降は、外部講師も織り交ぜながら、各領域を網羅していく予定です。

さらに、齋藤教授、椎谷実験助手を中心に、リアルタイムPCRによる感染症病原体迅速診断系を立ち上げました。現在は、血液班の易感染患者のおけるサーベイランス(CMV,EBV,HHV-6)を中心に行っていますが、徐々に教室内外から診断困難な患者検体も集まってきています。

また、本年9月8日には北日本小児科学会(および野球大会)が当教室主催で行われました。小児科OBの先生方をはじめとし、関係各所から物心両面でのサポートをいただき、学会(および野球大会)を成功裡に終えることができました。この紙面をお借りしまして、心から御礼申し上げます。

新入医局員

平成24年度は6名の新入局がありました。入局者名および現在の専門研修病院は以下の通りです。泉田侑恵(新大卒、現新発田病院)、泉田亮平(新大卒、現新潟市民病院)、久保暢大(新大卒、現荘内病院)、下妻大毅(新大卒、現長岡赤十字病院)、高橋みのり(秋田大卒、現長岡中央病院)、水流宏文(新大卒、現県立中央病院)。皆優秀な若手医師で、今後の活躍が期待されます。諸先生方におかれましては、新入局医師に関しましてもご指導ご鞭撻の程を宜しくお願い致します。また、ご承知の通り女性医師が年々増加しております。私ども小児科学教室は、子育て支援など、女性に優しい医局づくりを心がけたいと思っております。新潟県内の多くの施設で女性支援体制の整備が進められておりますが、引き続きご協力をお願いしたいと存じます。

新潟大学小児科運動部の活動

本年の医学部運動会も、昨年に引き続き新潟大附属小学校の校庭を借りて開催されました。齋藤教授が就任して初めての運動会となりましたが、若手も壮年も一丸となり臨みました。仮装には齋藤教授も素敵なコスチュームで参加し、2位に入賞しました。各科対抗リレーでは若手で3位、そして壮年の部で念願の優勝を成し遂げています。齋藤教授も壮年リレーのメンバーとして大活躍されました。マラソンでは、荘内病院の久保暢大先生が若手部門1位、新発田病院の鈴木亮先生が同3位、県立中央病院の山中崇之先生が同5位、壮年の部で池住先洋平生が6位、鈴木博先生が7位と好成績を収めました。そして、最終的に応援2位、看板3位、総合3位の好成績で本年の運動会を終えました。

昨年は北日本小児科学会だけでなく全国大会でも優勝を成し遂げた我が小児科野球チームですが、本年の9月に行われた新潟主催の北日本小児科学会野球大会においても、めでたく連覇を果たしました。地元優勝ということで夜の宴会が盛り上がったことは言うまでもありません。今後もこの隆盛が続くことを切に願うばかりですが、徐々に主力メンバーの高齢化が目立っているようです。若い力の台頭を待ち望んでおります。

平成25年度に向けて

早いもので齋藤教授就任後1年が経過しました。現在、病棟臨床自体はほぼ従来通りですが、教室内での各領域の研究活動は以前より活発化していると実感しております。ご承知の通り小児科には様々な専門領域があり、しかも基礎研究的な部分では互いに他領域の先端研究を正確に理解することは困難であるのが実情ですが、同じ教室内に複数の異分野を内包するのは小児科の重要な特徴であり、強みでもあります。各分野の様々なエキスパートが協力することにより、さらなる高みを目指していきたいと思います。

一方で、私どもは基礎研究ばかりを重んじているわけでは決してありません。各班が、各専門領域で(少なくとも)平均以上の臨床が実践できていると思います。良い臨床医を育てるには、臨床から直接学ぶことが最も大切と思われますが、その点では、齋藤教授は身体所見や簡単な一般臨床検査からいかに多くのことを読み取れるかをとても重視されています。検査結果ばかり見て患者を診ない医者にならないように、上級医にとっても、戒めとして心に留めておかねばならないことと感じております。小児科医にとって(おそらく他科においても)common diseaseを「きちんと」診れるようになることが重要であることは、おそらく誰からも異論のないところです。つい専門領域偏重になりがちな昨今ですが、現在の専門性も維持しつつ、「きちんと」した総合小児科臨床の教育システムの確立もとても大切であると感じております。もしこれが達成できれば、多くの若い研修医のニーズに応えることが出来るようになり、さらに若い力を呼び込むことが出来るのではないかと思います。ただし「言うは易し」で一朝一夕には到達できそうにはなく、診療環境の整備、mentorの育成など、課題は山積しております。新潟県の小児科医数は少しずつ充足してきていると言えますが、診療内容、研究のみならず、研修の質も含めてトップクラスを目指していきたいものです。これらは、教室だけでできることではなく、関連施設の指導医の諸先生方からの多大なるご支援・ご助力が必要です。教室からの若手出張医に対しまして、臨床と研究、両面での手厚いご指導を賜れますようにお願い申し上げます。

末筆となりましたが、みなさまのご健康とますますのご活躍をお祈り申し上げます。

(今井千速 平成5年入局)