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Achievements
当研究室の業績


2003年度


1.御挨拶

 

              新潟大学大学院医歯学総合研究科薬理学 教授 樋口宗史

 

 平成15年度は新潟大学大学院医歯学総合研究科シグナル伝達講座薬理学分野(医学部薬理学教室)のメンバーにとって、研究棟の改修工事に伴う新研究室の設計と臨時移転先への一時避難、平成16年度の新研究室への再移転準備など今後10年間の研究室の活動を左右する大きな節目の時期でした。研究室員一同、熱心に新しい研究室の立ち上げに心を砕いてもらいました。皆の努力に感謝しております。さらに30年以上前よりの伝統的薬理学の松田・今井先生時代の研究室から分子生物学・パッチクランプ電気生理学主体の新しい薬理学研究室へと発展していかなければならないことを自覚させられた一年でした。

 

 現在大学では、平成16年春の独立行政法人化に向けまっしぐらに進んでいます。そのために、学問的競争原理を導入した21世紀COEプログラム構想と大学院大学化による大学ランクづけの制度化と医学教育研究の経済的効率化競争が鼓舞され、大学人はそれに打ち勝つように期待されています。独立行政法人化を迎え新潟大学が国際競争に本当の意味で打ち勝っていくには我々の教育・研究に対する真価が厳しく求められるようになってきています。しかし、大学教育・研究に厳しい経済効率を求めていく運営方法と、将来の日本の理想的な医学教育に対する希望との間には矛盾があることを強く感じています。

 

 現在、薬理学教室は旧看護宿舎の2階に仮住まいをしていて新しい研究室ができるのを待っています。新しい研究室で神経ペプチドの分子生物学・薬理学手法を用いた独創的で創造的な研究を発展させようと教室員一同心を新たに頑張っていく所存です。これまでの諸先生方のご援助にお礼申し上げますとともに、今後とも同窓会の皆様には新たな研究室に来て頂いてさらになるご指導、ご鞭撻を頂けますよう切にお願い申し上げます。


2.人事異動

 

薬理学講座 現教室員(平成16年1月現在)

 

教授                 樋口宗史

助手                 山口 剛、弦巻 立

技官                 三富明夫

技術補(秘書)              荒川英子

技術補(実験助手) 長谷川歩未

大学院博士課程 朴 紅蘭(D2)、浦山勝裕(耳鼻科D1)、長井慎吾(眼科D1)

大学院修士課程 大谷 桂(新潟薬科大M1)

研究生               豊里 晃(歯学部加齢歯科・助手)

非常勤講師           長友孝文(新潟薬科大)、谷内一彦(東北大)

前山一隆(愛媛大)、渡辺康裕(防衛医大)

堀尾嘉彦(札幌医大)、東田陽博(金沢大)

吉田進昭(東京大)、三木直正(大阪大)

倉智嘉久(大阪大)、中木敏夫(帝京大)

川島博行(歯学部)、青柳孝一(新潟県福祉保健部)

医学部医学科学生   菅沼 大、涌井伶子

基礎配属          

医学部保健学科実習生       向 大介、浦畑美佑紀、山崎久美子

須藤知昭、清水美那子

 

 

平成15年度教室内人事異動

       平成15年  3月       許 波  退局

       平成15年   4月       大谷 桂 入局

平成15年  6月       浦山勝裕 入局

平成15年   9月       岡田誠剛 助手を退任

       平成15年    10月     長井慎吾 入局

 

 


3.教育活動

 

 

 

 

平成15年度 基礎薬理学講義(3年次)

 

 4月

 7日

 総論(1)(2) 歴史、概念、作用様式・作用機序

樋口宗史

 4月

14日

 総論(3)(4) 受容体の概念、シグナル伝達@

樋口宗史

 4月

21日

 総論(5) シグナル伝達A 

 総論(6) 神経化学伝達総論・自律神経薬理総論    

樋口宗史

 5月

12日

 総論(7) 特別講義-薬物受容体と薬理学@A

渡邉康裕

 5月

22日

 総論(9)(10)薬物動態学@A

岡田誠剛

 5月

29日

 交感神経系と薬物@A

山口 剛

 6月

 5日

 交感神経系と薬物B(神経節作用薬を含む)

 副交感神経系と薬物@

山口 剛

岡田誠剛

 6月

12日

 副交感神経系と薬物AB

岡田誠剛

 6月

19日

 特別講義-受容体

長友孝文

 6月

25日

 中枢神経作用薬@A

樋口宗史

 7月

 2日

 中枢神経作用薬BC-特別講義-薬物依存症

三木直正

 8月

27日

 特別講義-マウス遺伝学と発生工学

吉田進昭

 9月

 1日

 特別講義-ヒスタミン・抗炎症薬

前山一隆

 9月

 2日

 中枢神経作用薬DE

樋口宗史

 9月

 3日

 抗癌薬

 薬物乱用

弦巻 立

青柳孝一

9月

 8日

 臨床医学入門

 抗生物質

樋口宗史 他

山口 剛

9月

 9日

 鎮痛・抗炎症薬@A

樋口宗史

9月

10日

 循環器薬理@

 骨の薬理学

樋口宗史

川島博之

9月

16日

 循環器薬理AB

樋口宗史 

 

 

 

 

 

 

平成15年度 病態薬理学T講義(3年次)

 

10月

 7日

 血液疾患@A                 

樋口宗史

10月

21日

 循環器薬理CD-特別講義-NOの薬理学

中木敏夫

10月

28日

 循環器薬理EF-特別講義-イオンチャネルの薬理学

倉智嘉久

11月

11日

 呼吸器薬理学@A

弦巻 立 

12月

 2日

 脳・神経薬理学-特別講義

谷内一彦

12月

 9日

 向精神薬@A 

樋口宗史

1月

 6日

 向精神薬B

樋口宗史

1月

13日

 内分泌薬理@A(糖尿病)

樋口宗史

1月

20日

 内分泌薬理BC-特別講義  

東田陽博

2月

3日

 抗炎症薬BC-特別講義

堀尾嘉幸

 

 

 

 

 

 

平成15年度 病態薬理学U講義(4年次)

 

4月

15日

 皮膚・形成

樋口宗史

4月

22日

 消化器系薬理

樋口宗史

5月

27日

 泌尿器薬理学(利尿薬)

山口 剛

6月

17日

 生殖・発達

山口 剛

9月

3日

 眼科薬理学

樋口宗史

9月

16日

 麻酔・救急甦生

弦巻 立

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成15年度 薬理学実習(3年次)

 

 6月

23日 

 薬理学実習@

樋口宗史 他

 6月

24日

 薬理学実習A

樋口宗史 他

 6月

30日

 薬理学実習B  

樋口宗史 他

 7月

 1日

 薬理学実習C 

樋口宗史 他

 8月

25日

 薬理学実習D

樋口宗史 他

 8月

26日

 薬理学実習E 

樋口宗史 他

3年次実習項目

     エタノールの中枢作用

     カフェインの中枢作用

     平滑筋T,U

     自律神経薬と血圧

     βブロッカーの臨床試験

 

大学院特別講義

6月20日       新規のGタンパク質ファミリーが介在するシグナル伝達経路                   −翻訳終結とmRNA分解の制御機構を中心に−  堅田利明

 

大学院修士講義

5月21日       神経薬理学                              樋口宗史

 

教養講義

医学序説「体の仕組みと病気」−脳の病気と薬−               樋口宗史

 

出張講義

愛媛大学医学部                          (非常勤講師)               樋口宗史

大阪大学医学部                          (非常勤講師)               樋口宗史

札幌医科大学医学部               (非常勤講師)               樋口宗史

新潟薬科大学                            (非常勤講師)               樋口宗史

新潟青陵大学看護福祉心理学部          (非常勤講師)               樋口宗史

新潟医療福祉大学医療技術学部          (非常勤講師)               樋口宗史

4.研究活動(研究成果)

 

T.神経遺伝子転写機構の分子レベルでの解明

A.NPY遺伝子転写のleptinによる活性化機構の解析

 食欲の中枢調節に関与するNPY神経細胞は、末梢からのadipostat signalであるleptinによってそのNPY発現が抑制される。平成14年度までに培養神経細胞でNPY遺伝子のleptin転写調節機構を解析し、JAK-STAT系によりレプチン反応性エレメント(221塩基対)を介して、その中のSTAT結合部位を用いてSTAT3を介してNPY遺伝子を転写活性化することを明らかにした。平成15年度はレプチンで誘導される抑制性のシグナル因子SOCSファミリーを検討し、そのうちのSOCS3がNPY遺伝子転写を抑制することを発見した。

 

B.NPY受容体遺伝子ノックアウトによる摂食関連ペプチド遺伝子の発現変化

 NPY遺伝子もしくはその受容体の発現変化により、他の摂食関連神経ペプチドの発現量が調節されていることが示唆されている。摂食関連神経ペプチドAgRP、orexin、POMC、CART、galanin、MCHのcDNAをRT-PCR法によりクローニングし、プローブを作成した。今後NPY受容体遺伝子欠損マウス脳内でのこれら摂食関連ペプチドの発現変化をin situ hybridizationとNorthern blotで明らかにする。

 

U.NPY受容体を介したシグナル伝達の解析

A.NPY受容体欠損マウスと体重変化

NPY受容体遺伝子欠損マウスの体重、摂食、摂水量をwild typeマウスと比較しその変化を観察する。また絶食・レプチン投与による体重、摂食・摂水量変化をNPY受容体遺伝子欠損マウスとwild typeマウスにて検討している。

 

B.ラット血管α収縮反応に対するNPYの協調作用

ラット大腿動脈、尾動脈はY1受容体とα1受容体の協調作用により収縮の増強作用があることを明らかにしたが、その作用は内皮細胞非依存的であった。血管でのα1受容体の3つのサブクラス(A,B,D)のmRNA発現をRT-PCRにより明らかにしている。

 

C.ブタ冠動脈に収縮に対するセロトニンとNPYの協調作用

 豚の心臓を用いて、冠動脈におけるserotonin(5-HT)収縮とNPYとの協調作用を調べ、内皮依存的にNPYがY1受容体を介して5-HT収縮を増強することを明らかにした。この増強作用はindomethacin,TXA2受容体(TP)拮抗薬存在下で抑制されたが、TXA2合成酵素阻害薬存在下では抑制を認めなかった。

 

D.ラット血管ヒスタミン収縮反応とNPYの協調作用

 ラットの頚動・静脈、上腕動・静脈、大腿動・静脈、腹部下大静脈でのヒスタミンの収縮反応を得た。この収縮反応はH1受容体阻害薬のmepyramine存在下で完全に抑制されたが、phentolamine, tetrodotoxin, reserpine投与によりほとんど抑制されなかったので、平滑筋上のH1受容体の直接刺激によるものと考えられた。この収縮反応は強い脱感作が起き、回復まで3時間以上要する部位もあった。またNPYによりヒスタミンの収縮反応は大腿動脈以外の全血管部位で増強することが示唆された。

 

V.βブロッカーの精神ストレスの防御作用

 カラーワードテストは精神ストレスの評価法として渡辺らにより当教室で開発されたものであるが、この手法を用いβブロッカーの精神ストレスに対する予防作用を検討した。選択的β1ブロッカーのmetoprololとα、βブロッカーであるcarvedilolは同程度にカラーワードテストによる精神ストレス誘導性の昇圧反応を抑制した。このことはβ受容体を介して精神ストレスによる心血管反応が生じており、βブロッカーが有効であることを示唆している。

 

 

5.科研費

 

1) 文部科学省平成15年度科学研究費補助金(若手研究(B))「新規」

「神経ペプチドYの血管平滑筋に対する作用と細胞内シグナル伝達の解明」

                      (代表 弦巻 立)

 

2) 文部科学省平成15年度科学研究費補助金(基盤研究(C))「新規」

T型カルシウム電流のneuropeptide Yによる増強メカニズム」

                          (代表 岡田誠剛)

 

6.研究助成金

 

1) 平成15年度新潟大学プロジェクト推進経費 「新規」

Neuropeptide Yの血管平滑筋収縮増強作用とシグナル伝達機構の解明」

                     (代表 弦巻 立)

 

7.業績(英文原著)

 

1) Muraoka O, Xu B, Tsurumaki T, Akira S, Yamaguchi T, Higuchi H.

Leptin-induced transactivation of NPY gene promoter mediated by JAK1, JAK2 and STAT3 in the neural cell lines.

Neurochemistry International, 42, 591-601, 2003

 

2)    Watanabe Y, Okada M, Tsurumaki T, Gejyo F, Higuchi H.

The preventive effect of b-blockers, carvedilol and metoprolol, on mental stress-induced changes in cardiovascular functions by a color word conflict test.

Acta Medica et Biologica, 51, 43-48, 2003

 

3) Tsurumaki T, Yamaguchi T, Higuchi H.

Marked neuropeptide Y-induced contractions via NPY-Y1 receptor and its desensitization in rat veins.

Vascular Pharmacology, 39, 325-333, 2003

 

4) Tsurumaki T, Piao Honglang, Higuchi H.

Neuropeptide Y selectively potentiates α1-adrenoceptor mediated

contraction through Y1 receptor subtype in rat femoral artery.

Journal of Cardiovascular Pharmacology, 42 (Suppl. 1), S33-37, 2003

 

8.業績(和文原著)

 

1) 弦巻 立、樋口宗史、染矢源治

Neuropeptide Yによるラット頚静脈収縮動態とその受容体サブタイプについて

日本歯科麻酔学会雑誌, 31, 122-129, 2003.

 

2)山口 剛、長谷川歩未、大谷 桂、樋口宗史

Suppression by SOCS3 of leptin-induced NPY gene transactivation」

神経化学(第46回大会抄録号)、42巻、312頁、2002年

 

 

 

 

9.国内学会(研究会も含む)

 

1) 許 波、岡田誠剛、弦巻 立、樋口宗史

ブタ冠動脈各部位におけるセロトニン収縮に対するNeuropeptide Y(NPY)の協力作用

76回日本薬理学会年会 2003年3月13-15日 熊本

 

2) 弦巻 立、朴 紅蘭、樋口宗史

Neuropeptide Y(NPY)はY1受容体を介してフェニレフリンによる血管収縮作用を増強するがセロトニン作用は増強しない

76回日本薬理学会年会 2003年3月13-15日 熊本

 

3) 長谷川歩未、弦巻 立、樋口宗史

ラットLangendorff灌流心の心筋障害に対するangiotensinU−AT1受容体アンタゴニストの保護効果

76回日本薬理学会年会 2003年3月13-15日 熊本

 

4) 山口 剛、村岡 修、長谷川歩未、樋口宗史

レプチン刺激によるNPY遺伝子転写の活性化にかかわるシス-エレメントの同定

76回日本薬理学会年会 2003年3月13-15日 熊本

 

5) 岡田誠剛、長谷川歩未、樋口宗史

T-型カルシウム電流に対するニューロペプチドYの増強作用

76回日本薬理学会年会 2003年3月13-15日 熊本

 

6) 岡田誠剛、渡辺資夫、下条文武、弦巻 立、樋口宗史

精神ストレスによる昇圧反応に対するβブロッカーの作用

新潟高血圧談話会 2003年7月11日 新潟

 

7) 弦巻 立、朴 紅蘭、山口 剛、許 波、樋口宗史

交感神経コトランスミッターNeuropeptide Y(NPY)の血管平滑筋収縮反応性

新潟高血圧談話会 2003年7月11日 新潟

 

8) 山口 剛、長谷川歩未、大谷 桂、樋口宗史

Suppression by SOCS3 of leptin-induced NPY gene transactivation

46回日本神経化学学会大会 2003924-26日 

9) 弦巻 立、大谷 桂、許 波、樋口宗史

ブタ冠動脈におけるNeuropeptide Y(NPY)によるセロトニン収縮増強作用

54回日本薬理学会北部会 2003年10月2・3日 仙台

 

10) 朴 紅蘭、弦巻 立、山口 剛、樋口宗史

ラット血管平滑筋のヒスタミン収縮反応とNPYの協調作用

54回日本薬理学会北部会 2003年10月2・3日 仙台

 

11) 山口 剛、長谷川歩未、浦山勝裕、大谷 桂、長友孝文、樋口宗史

SOCSファミリーによるレプチン誘導性NPY遺伝子転写活性の抑制

54回日本薬理学会北部会 2003年10月2・3日 仙台

 

12) 樋口宗史、渡辺資夫、岡田誠剛、弦巻 立、浦山勝裕

精神ストレスによる昇圧反応とβブロッカーの抑制

24回日本臨床薬理学会年会 2003年12月11・12日 横浜

 


10.教室近況

 

 諸先生方におかれましては、益々ご活躍の事と慶び申し上げます。この1年間の教室の出来事についてご報告申し上げます。

 まず、研究棟の改修工事に伴い、我々薬理学教室は本年7月に仮移転先(旧看護婦宿舎2階)に引っ越しました。来年度上旬には改修後の西研究棟4Fに再度引っ越す予定となっています。現在は仮移転先での不便な実験状況下で新しい研究室を思い描きながらあわただしい日々を送っています。

 教室内の人事異動としては、4月に大学院生の許 波君が腎研構造病理に移り、また、助手・医局長であった岡田誠剛先生が9月1日より関西医科大学講師として転任されました。豊富な話題と明るさでいつも教室に活気を与えてくださった許 波君と岡田先生が異動されたのは私達にとって大変残念ではございますが、御両名が新天地でご研究に益々ご活躍されることを研究室員一同切に期待しております。新メンバーとしては4月から新潟薬科大学大学院生の大谷 桂さんが、7月からは、耳鼻科の大学院生である浦山勝裕先生が、また、10月からは眼科の大学院生、長井慎吾先生が加わりそれぞれ研究を開始しております。現在の教室員は樋口宗史教授以下、山口 剛助手、弦巻 立助手、三富明夫技官、荒川英子技術補(秘書)、長谷川歩未技術補、大学院生の朴 紅蘭、大谷 桂、浦山勝裕、長井慎吾の合計10人です。

研究室の研究活動は引き続き中枢神経系でのニューロペプチドY(NPY)遺伝子を中心として神経遺伝子制御の研究、ラット灌流心並びに血管平滑筋を用いた循環器薬理学の研究を行っております。大学院2年生になった朴 紅蘭君はラット血管のヒスタミンによる収縮実験とレセプター発現解析により、興味深い結果を見いだしています。大谷さんと浦山先生は山口助手の指導の下、NPYノックアウトマウスを用いて中枢神経系での摂食ペプチドとその受容体mRNAの発現変化を検討しはじめています。長井先生は弦巻助手とブタ心の冠動脈のセロトニンによる収縮の研究に取り組んでいます。技術補佐員の長谷川歩未さんは、ラット心ランゲンドルフ標本を用いた心筋虚血保護作用薬の研究とNPYプロモーターアッセイという2つの仕事を見事に両立させ、三富明夫さんはNPYの循環動態に対する影響を主に動物個体を用いて観血的に検討しています。山口剛助手は、NPY及びその受容体mRNAの絶食による発現変化、NPYプロモーターの解析、Iasysを用いた生体物質相互作用検討のための準備など非常に広範な研究を見事に遂行されています。弦巻立助手はラット血管でのNPYと他の収縮物質の関連ならびに、ブタ冠動脈でのセロトニンによる収縮の研究を行っています。これらの研究成果には、秘書である荒川英子さんの献身的なサポートがあったことはいうまでもありません。

 このように我々も、目前に迫った国立大学の独立行政法人化等の新たな変化に対応を迫られております。また、本来の仕事である研究に関しても益々努力を積み重ねる所存でございますので、今後とも当薬理学教室員への暖かいご支援をお願いするとともに、諸先生方のご健勝を心からお祈り申しあげまして、本稿を終わらせていただきます。                       (弦巻 記)




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