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Achievements
当研究室の業績


2006年度

1. 御挨拶


新潟大学大学院医歯学総合研究科・分子細胞医学・薬理学教室
教授 樋口宗史

 平成18年度は長期間に渡った研究室の改修工事が終了した年です。平成18年3月末をもって医学部西研究棟改修第三期工事が終了しました。薬理学研究室の残りの部分(電気生理研究室と行動薬理研究室)が4月に完成し、全く新しい部屋となりました。今後は、研究室の皆に最新の研究活動の立ち上げに心を砕いてもらいたいと思います。教室員諸君の努力を期待しています。
 ここ2年間、大学独立法人化によって大学の運営は新潟大学独自のものとなりました。この大学では教官あたりの講座運営経費は文系、理系を問わず一律となりました。大学独自での研究経費(プロジェクト、施設費)は特色ある大学構築のため、または国際的、あるいは将来を見据えた大学研究の組織的整備のための活動に優先的に配分されるように変わっています。この点を踏まえて、薬理学研究室にも新しい観点の研究活動を始めようと考えています。
 現在、薬理学教室の研究は生活習慣病を主体にしています。特に当教室は、神経薬理学を基盤として、肥満、糖尿病における中枢摂食制御、動脈硬化症における心筋障害の基礎的なメカニズムを明らかにし、またこれらに対する薬物治療薬の発見を直接的なテーマにして研究を行っています。これに加えて、多くの非常勤講師の先生方のご指導を受けて、ゲノム薬理学関連の仕事をする必要を実感しています。ヒトゲノムが解明された後、その遺伝子発現の多様性の制御に基づいた蛋白発現、機能発現の研究を確立していく必要があります。方法論的にはコンピューターによるデータ解析を含む新しい技術の導入が必要ですが、今後これらに対して怯むことなく、誠心誠意努力し、邁進する所存です。


2.人事異動


薬理学講座 現教室員(平成19年1月1日現在)

教授
樋口宗史
助手
弦巻 立、 仁木剛史
技官
三富明夫
技術補(秘書)
荒川英子
大学院課程
長井慎吾(眼科D4)、賀川公美子(M2)
椎谷友博(M2) 佐野峻子(M1)
非常勤講師
新井 信(東海大)、川島博行(歯学部)
久野高義(神戸大)、倉智嘉久(大阪大)
中木敏夫(帝京大)、長友孝文(新潟薬科大)
平 英一(岩手医科大)、丹治敏英(新潟県福祉保健部)
東田陽博(金沢大)堀尾嘉幸(札幌医大)
前山一隆(愛媛大)、山田充彦(信州大)
吉川和明(大阪大)、渡辺康裕(防衛医大)
審良静男(大阪大)、中村祐輔(東京大)

平成18年度教室内人事異動
平成18年 3月 朴 紅蘭 大学院終了
平成18年 4月 佐野峻子 入局

3.教育活動(平成18年4月〜平成19年3月)


  • 平成18年度基礎薬理学講義(3年次)

  •  4月 3日 総論(1)(2):歴史、概念、作用様式・作用機序 樋口宗史
     4月10日 総論(3)(4):受容体の概念、シグナル伝達@ 樋口宗史
     4月17日 総論(5):シグナル伝達A 樋口宗史
            総論(6):神経化学伝達総論、自律神経薬理総論   〃
     4月24日 総論(7)(8):薬物動態学@A 弦巻 立
     5月 1日 交感神経系と薬物@A 仁木剛史
     5月 9日 交感神経系と薬物B 仁木剛史
     5月18日 副交感神経系と薬物@A 弦巻 立
     5月25日 副交感神経系と薬物B 弦巻 立
            特別講義-麻薬法規 丹治敏英
     6月 1日 中枢神経作用薬@A 樋口宗史
     6月 8日 特別講義-「薬理学の特異性の概念」@A 渡邊康裕
     6月12日 特別講義-「骨の薬理学」 川島博行
            鎮痛・抗炎症薬@A 樋口宗史
     6月15日 特別講義-「受容体」@A 長友孝文
     6月19日 循環器薬理@A 樋口宗史
     6月20日 特別講義-「抗炎症薬」@A 服部裕一
     6月21日 抗生物質@A 仁木剛史
     6月28日 循環器薬理BC 樋口宗史
     7月 3日 臨床医学入門@ 樋口宗史 他
     7月 4日 臨床医学入門A 樋口宗史 他
     7月 5日 特別講義-「イオンチャネルの薬理学」 山田充彦
     7月12日 特別講義-「接着因子の薬理学」 平 英一
     7月18日 特別講義-「老化の薬理学」 堀尾嘉幸
     7月19日 抗癌薬@A  仁木剛史

  • 平成18年度病態薬理学T講義(3年次)

  • 10月17日 向精神薬@A 樋口宗史
    10月24日 特別講義-「イオンチャネルの薬理学」 倉智嘉久
    11月14日 呼吸器薬理学@A 弦巻 立
    12月 5日 特別講義-「ヒスタミンの薬理学」 前山一隆
    12月12日 特別講義-「炎症の臨床薬理学」 上崎善規
     1月 9日 向精神薬B  樋口宗史
     1月16日 特別講義-「アセチルコリン誘導性M電流の薬理学」 東田陽博
     1月23日 内分泌薬理@A(糖尿病) 樋口宗史
     1月17日 特別講義-「NOの薬理学」 中木敏夫

  • 平成18年度病態薬理学U講義(4年次)

  •  4月11日 皮膚・形成@A 樋口宗史
     5月 2日 消化器系薬理@A 樋口宗史
     5月12日 泌尿器薬理@A(利尿薬) 仁木剛史
     6月20日 生殖・発達@A 仁木剛史
     7月 4日 視覚器系@A 樋口宗史
     7月25日 麻酔・救急蘇生@ 弦巻 立

  • 平成18年度薬理学実習(3年次)

  •  6月26日 薬理学実習@A 樋口宗史 他
     6月27日 薬理学実習BC 樋口宗史 他
     7月 3日 薬理学実習DE 樋口宗史 他
     7月 4日 薬理学実習FG 樋口宗史 他
     7月10日 薬理学実習HI 樋口宗史 他
     7月11日 薬理学実習JK 樋口宗史 他
     7月19日 薬理学実習L-総括 樋口宗史 他

  • 3年次実習項目

  •  エタノールの中枢作用
     カフェインの中枢作用
     平滑筋T、U
     自律神経薬と血圧
     βブロッカーの臨床試験

  • 大学院特別講義

  •  8月21日 自然免疫による病原体認識機構 審良静男
     3月 6日(平成19年) ゲノム薬理学 中村祐輔
     8月 7日 医学部医学科薬理学研究室体験プログラム 樋口宗史 他

  • 大学院修士講義

  •  5月25日 神経薬理学 樋口宗史

  • 教養講義

  •  5月15日 医学序説T「体の仕組みと病気」 樋口宗史

  • 出張講義

  • 愛媛大学医学部(非常勤講師) 樋口宗史
    大阪市立大学医学部(非常勤講師) 樋口宗史
    新潟薬科大学(非常勤講師) 樋口宗史
    新潟青陵大学看護福祉心理学部(非常勤講師) 樋口宗史
    新潟医療福祉大学医療技術学部(非常勤講師) 樋口宗史
    防衛医科大学校医学部(非常勤講師) 樋口宗史
    岩手医科大学医学部(非常勤講師) 樋口宗史
    富山大学医学部(非常勤講師) 樋口宗史


    4.研究活動


    I. 神経遺伝子転写機構の研究
    A. 加齢に伴う中枢神経ペプチドの遺伝子発現変化の研究
    中枢神経系での神経ペプチドの遺伝子発現の変化が、生理機能の変化をきたし、その生理機構を調節していることが知られてきた。私たちは血圧の加齢性変化と中枢神経延髄での遺伝子発現の関与を調べるために、マウス延髄での神経ペプチドmRNA発現が、加齢(10週齢から40週齢において)によりどう変化するのかをRT-PCRとISHにより検討した。その結果、加齢により昇圧ペプチドのNPY及びgalanin mRNA発現が有意に増加した。さらに延髄のどの部位で発現が増加するのかをISHより詳細に検討した。その結果、延髄孤束核でのNPY及びgalanin mRNA発現増加が有意に観察された。このことは2つのペプチドの遺伝子発現が延髄血管運動中枢において加齢に伴う昇圧に働いている可能性を示唆する。
    B. siRNA法による脳内ニューロペプチドY遺伝子発現抑制の影響
     摂食促進性のニューロペプチドY-Y1受容体欠損(Y1-KO)マウスは予想に反して摂食の亢進と肥満を引き起こす。この原因は、Y1-KOでは通常状態での摂食抑制ペプチドα-MSHの遺伝子であるPOMC mRNAの発現が減少していることと、また、絶食によるPOMC遺伝子発現の抑制が見られなかったことから、Y1-KOでの体重増加を伴う摂食量の代償的促進は主としてPOMC mRNAの発現減少が寄与していることが考えられた。さらに詳細に検討するためにNPYに対するsiRNAをU6 RNA polymerase Vのプロモーターで発現するようにベクターデザインした。各種トランスフェクション試薬を用いて効率よくノックダウンさせるべく、中枢投与実験法の構築を行っている。

    U. Langendorff法を用いたマウス還流心の心機能評価
    A. NPY Y1およびY5受容体ノックアウトマウスのLangendorff法による心機能評価 −加齢と性差−
    NPY Y1受容体がNPYによる血管収縮の調節に関わる主要なサブタイプである事を明らかにしてきた。今回、心臓の機能に対するNPYの生理的役割を明らかにするために、野生型、Y1およびY5ノックアウトマウスの摘出心臓を用いてlangendorff式に灌流し、加齢、性差、および虚血/再灌流に対する心機能変化の検討を行った。その結果、雌性Y5ノックアウトマウスでは、加齢による心収縮力の増加および虚血/再灌流での心収縮力の回復低下がみられた。また、雄性Y1およびY5ノックアウトマウスでは、野生型マウスに比べて虚血/再灌流での収縮力の回復低下が認められた。このことは、虚血負荷による心機能の回復にY1、Y5受容体が関与している可能性を示唆する。

    V. 循環調節に関わる薬物と受容体、シグナル伝達の研究
    A. ブタ脳血管を用いた研究
    ブタ中大脳動脈および毛様体動脈におけるセロトニン、ヒスタミンの血管収縮に関与する受容体サブタイプを累積投与試験を用いて検討した。ヒスタミンに関しては、累積投与試験でH2 選択的拮抗薬存在下では両血管で収縮反応がみられたが、H1 選択的拮抗薬存在下では中大脳動脈のみで弛緩反応がみられた。セロトニンに関しては、両血管で収縮がみられ、5HT2A 選択的拮抗薬で用量作用曲線が右方移動した。5HT1B/1D 選択的作動薬では中大脳動脈にのみ収縮がみられた。またこの収縮は5HT1B 選択的拮抗薬のみで右方移動した。以上よりヒスタミン収縮には両血管ともにH1 受容体、セロトニン収縮には毛様体動脈は5HT2A受容体のみ、中大脳動脈は5HT2Aおよび5HT1B 受容体が関与していると考えられた。
    B. ラット血管を用いた研究
    ラット動脈におけるヒスタミンによる血管反応とその反応に関与する受容体サブタイプと内皮の関与の有無について検討した。ラット摘出総頚動脈、上腕動脈および大腿動脈でヒスタミン累積投与試験を行い、用量作用曲線の変化を調べた。TXA2受容体刺激による収縮負荷条件下でヒスタミン投与により総頚動脈では弛緩反応がみられたが、上腕、大腿動脈では収縮を認めた。H1 受容体選択的アンタゴニスト、メピラミン存在下では収縮・弛緩とも反応が消失した。また、内皮を除去した標本ではヒスタミンによる収縮、弛緩とも認めなかった。さらにNO合成酵素阻害薬存在下では総頚動脈の弛緩反応が消失したが、収縮反応には変化を認めなかった。以上より、ヒスタミンによるラット動脈の血管反応には内皮に存在するH1 受容体が関与していると考えられ、その弛緩にはNOが関与していることが示唆された。
    C. ラット静脈におけるヒスタミン誘導性弛緩反応のメカニズム
    ラット頚静脈、上腕静脈、大腿静脈、腹部下大静脈でのヒスタミンの弛緩反応のシグナル伝達について検討した。U-46619で前収縮させたラット頚静脈、上腕動脈、大腿静脈、腹部下大静脈の各標品を用いてシグナル伝達を阻害する薬物の効果を調査した。これらの静脈はNO 合成酵素阻害薬のL-NAME, COX 阻害薬の indomethacin 投与では抑制されなかった。しかし、フリーラジカルスカベンジャーの edaravone を投与した時、有意に腹部下大静脈では抑制された。このことから、腹部下大静脈では一部 EDHF 依存的に弛緩反応が生じていることを示唆している。


    5. 科学研究費・受賞


    1) 文部科学省平成18年度科学研究費補助金(萌芽)「継続」
    「RNAiを用いた摂食関連遺伝子の機能ターゲッティング法の開発」
    (代表 樋口宗史)

    2) 平成18年度 新潟大学超域研究機構プロジェクト推進経費「継続」
    「統合失調症を代表とする脳精神疾患の分子機序の解明」
    (分担 樋口宗史)


    6.著書


    1)「ローレンス臨床薬理学」
    西村書店 2006年
    第14,15章訳 樋口宗史


    7.業績(英文原著・英文総説)


    1) Tsurumaki T., Nagai S., Bo X., Toyosato A., Higuchi H.
    Potentiation by neuropeptide Y of 5HT2A receptor-mediated contraction in porcine coronary artery.
    Eur. J. Pharmacol. 544, 111-117, 2006.

    2) Nagai S., Urayama K., Higuchi H.
    Suppression of mental stress-induced change by tandospirone, an anxiolytic, in cardiovascular function.
    Acta Medica Biol. 54, 103-108, 2006.

    3) Piao H., Nagai S., Tsurumaki T., Niki T., Higuchi H.
    Potentiation by neuropeptide Y of histamine H1 receptor-mediated contraction in rat blood vessels.
    Vascular Pharmacology, 2006, in press.


    8.業績(和文原著・和文総説)


    1) 樋口宗史、山口 剛、仁木剛史
    「NPY-Y5受容体ノックアウトマウスの摂食ペプチド発現の制御と摂食」
    日薬理誌 127巻,92-96頁,2006年

    2) 朴 紅蘭
    「ラット血管平滑筋のヒスタミンH1受容体収縮反応」
    新潟医学会雑誌 120巻、642−650頁、2006年、


    9. 特別講演・シンポジウム


    1) 樋口宗史、仁木剛史、椎谷友博、賀川久美子
    NPY受容体ノックアウトマウスを用いた摂食制御の研究と創薬
    第79回日本薬理学会年会シンポジウム 2006年3月8−10日 横浜


    10.国内学会(研究会も含む)


    1) 椎谷友博、仁木剛史、樋口宗史
    絶食による視床下部背内側核でのガラニン遺伝子発現の増加
    第79回日本薬理学会年会 2006年3月8−10日 横浜

    2) 弦巻 立、朴 紅蘭、長井慎吾、樋口宗史
    ラット動脈収縮反応におけるニューロペプチドY-Y1受容体とアドレナリン 1A受容体との協調作用
    第79回日本薬理学会年会 2006年3月8−10日 横浜

    3) 朴 紅蘭、弦巻 立、長井慎吾、樋口宗史
    ラット血管平滑筋ヒスタミンH2受容体の刺激による弛緩反応とH2受容体の分布
    第79回日本薬理学会年会 2006年3月8−10日 横浜

    4) 仁木剛史、椎谷友博、樋口宗史
    NPY-Y1受容体ノックアウトマウスにおける絶食による摂食関連ペプチド遺伝子発現の調整
    第79回日本薬理学会年会 2006年3月8−10日 横浜

    5) 長井慎吾、弦巻 立、樋口宗史
    ブタ脳血管と毛様体動脈のヒスタミンおよびセロトニン収縮に関与するレセプターサブタイプの検討
    第79回日本薬理学会年会 2006年3月8−10日 横浜

    6) 朴 紅蘭
    ラット血管平滑筋ヒスタミン収縮におけるNPYの協調作用
    第12回みかんの会 2006年9月14日 新潟

    7) 樋口宗史
    交感神経コトランスミッターNPYの血管収縮反応性―NPYの協調作用メカニズムについて
    防衛医科大学校セミナー「バイオを論じる会」 2006年8月30日 所沢

    8) 仁木剛史、椎谷友博、樋口宗史
    絶食による視床下部各神経核におけるガラニン遺伝子発現の増加
    第49回日本神経化学会大会 2006年9月14−16日 名古屋

    9) 椎谷友博、仁木剛史、樋口宗史
    NPY Y1、Y5受容体KOマウスは絶食による視床下部背内側核でのガラニンmRNA発現増加が抑制される
    第56回日本薬理学会北部会 2006年9月14−15日 弘前

    10) 弦巻 立、朴 紅蘭、佐野峻子、仁木剛史、樋口宗史
    ラット血管でのヒスタミンによる血管反応とヒスタミン受容体サブタイプの検討
    第56回日本薬理学会北部会 2006年9月14−15日 弘前

    11.教室近況


     諸先生方におかれましては、益々ご活躍の事とお慶び申し上げます。平成18年度の教室の出来事についてご報告申し上げます。
     長期にわたった医学部西研究棟改修工事も第3期工事が3月で終了しました。薬理学教室の電気生理実験室(第1実験室)、動物行動実験室(第8実験室)も完成しました。それに伴い、薬理学教室内の実験室の体制もようやく整ってまいりました。今後は、教室内の人事の一層の充実が図られる予定です。
     教室内の人事異動としては、本年3月には大学院生の朴紅蘭さんが博士を終了し、医学部腎研究施設にて研究を続けております。4月から医学修士課程の大学院生として佐野峻子さんが加わりました。現在の教室員は樋口宗史教授以下、弦巻立助手、仁木剛史助手、三冨明夫技官、荒川英子技術補(秘書)、大学院生の長井慎吾、賀川公美子、椎谷友博、佐野峻子の合計9人です。 研究室の研究活動は引き続き中枢神経系でのニューロペプチドY(NPY)遺伝子を中心とした遺伝子制御の研究、ラット灌流心並びに血管平滑筋を用いた循環器薬理学の研究を行っております。仁木助手はNPY-Y1受容体ノックアウトマウスで得られた摂食関連中枢神経ペプチド遺伝子発現の変動をさらに詳細に検討するべく、NPYに対するsiRNA投与による検討を行っています。長井君はブタ脳血管に対するセロトニン、ヒスタミンによる血管平滑筋収縮実験とセロトニンレセプター発現解析に取り組んでいます。賀川さんはNPY受容体ノックアウトマウスの摘出心臓による心ランゲンドルフ標本を用いた研究により虚血負荷に関与するNPY受容体の関与について興味深い結果を得ています。椎谷君は仁木助手とともに加齢に伴う脳内ペプチド遺伝子発現変化についてRT-PCRならびにin situ hybridizationによる解析を行っております。佐野さんはラット静脈におけるヒスタミン誘導性弛緩反応のメカニズムについてヒスタミン受容体と細胞内メカニズムの検討を行っています。弦巻はラット血管でのヒスタミン反応ならびに、ブタ脳動脈でのセロトニン・ヒスタミンによる反応の研究を行っています。いずれの研究にも、三冨技官、荒川さんの献身的なサポートがあったことは言うまでもありません。
     教育、研究ともに厳しく評価される状況の中、我々も研究・教育に関して益々努力を積み重ねる所存でございますので、今後とも当薬理学教室員への暖かいご支援をお願いするとともに、諸先輩・先生方のご健勝を心からお祈り申しあげまして、本稿を終わらせていただきます。

    (文責 弦巻 立)



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