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Introduction
教室紹介

職員

教授


E-mailhhiguchi@med.niigata-u.ac.jp
氏名:樋口 宗史


 研究を始めたのは神経・特に脳に学生の時に興味を引かれたため。 大阪大学の神経薬理学教室で吉田博教授と三木直正教授の教えを受けた。 留学先はE.. Costa, M.Nirenberg(米、NIH)で分子神経遺伝学を研究する。 帰国後は神経系の神経ペプチドの機能とその遺伝子制御に興味を持ち、1997年新潟大学医学部薬理学教室に移ってもその仕事を続けている。 現在は、交感神経系でのneuropeptide Yの生理機能の追及と中枢の摂食制御の分子機能について教室の研究を進めている。 しかし、基本的には神経の分化・神経の適応の分子メカニズムに興味があり、神経遺伝子の制御の研究も密かに続けている。
 分子レベルでの心臓虚血の制御や脳の摂食制御機能に興味のある方(学生さん・研究者を問わず)、是非一緒に研究しましょう。

准教授


E-mailmurase@med.niigata-u.ac.jp
氏名:村瀬 真一


ニューロブラストがニューロンへと分化する過程について研究しています。


助教

E-mailn07a016b@mail.cc.niigata-u.ac.jp
氏名:椎谷 友博


助教として摂食や肥満における神経ペプチドの機能を研究しています。

E-mail
氏名:梅原 隼人


ブラジキニンの血管収縮反応を研究しています。


学生

院生(博士)

E-mail
氏名


学生

院生(修士)

E-mail
氏名: 



その他

技術補(秘書)

E-mailharakawa@med.niigata-u.ac.jp
氏名:荒川 英子


秘書をしています。
趣味はテニスです。


歴史

薬理学教室


1.教室の沿革

薬理学教室は、明治44年4月の新潟医学専門学校発足以来、6代の教授に指導されている。
岩川克輝(東大・明治38年卒)(薬物学・小児科学との兼任)明治44年―大正13年
真木健夫(東大・大正8年卒)(薬物学として独立・昭和8年に薬理学に名称変更)大正13年―昭和9年
木原玉汝(東北大・大正12年卒)昭和9年―昭和21年
松田勝一(東大・昭和3年卒)昭和22年―昭和45年
今井昭一(東大・昭和31年卒)昭和45年―平成9年
樋口宗史(阪大・昭和52年卒)平成9年―平成22年

平成9年(1997年)10月に今井の定年退官の後を受け、大阪大学医学部第一薬理学教室助教授の樋口宗史(ひろし)が第6代教授に就任した。樋口教授は昭和52年(1977年)に阪大医学部を卒業し、昭和56年(1981年)に同薬理学教室、吉田博教授の助手となり、昭和59年(1984年)から3年間、米国国立精神衛生研究所(E. Costa研)及び米国国立衛生研究所(遺伝生化学でノーベル賞を得たM.Nirenberg研で2年間)に留学された。帰国後、阪大講師、助教授を経ての就任であった。その結果、平成9年以降、薬理学教室の主要テーマは分子生物学技法を用いた神経薬理学分野に変わる事になった。特に、神経伝達物質受容体ムスカリン性アセチルコリン受容体の代謝とシグナル伝達機構、神経ペプチドNPYやエンケファリンなどの神経ペプチドの分子薬理学、ペプチド前駆体・ペプチド受容体のクローニング、ニューロペプチドYを中心とした神経ペプチド遺伝子の転写調節機構などの分子薬理学研究が行われた。樋口教授は新潟で毎年新潟分子薬理学フォーラムを平成22年まで17回も開催し、分子生物学的手法による神経薬理学研究で学内および薬理学界の研究者を指導された。

2.樋口宗史教授の在任中の研究の動向(平成9年以降)

 平成9年(1997年)10月1日に、大阪大学医学部第一薬理学教室の樋口宗史が本教室の第6代教授に就任した。樋口教授は昭和52年(1977年)に大阪大学医学部を卒業され、昭和56年に同薬理学第一講座助手となり、その後昭和59年から3年間米国国立精神衛生研究所及び米国国立衛生研究所で研鑽をつまれた。専門は神経薬理学で、主に神経伝達物質受容体の代謝やシグナル伝達機構、ニューロペプチドYやエンケファリンなどの神経ペプチドの薬理学、生合成、前駆体のクローニング、ニューロペプチドYを中心とした神経ペプチド遺伝子発現調節機構などの研究を行ってきた。その結果、薬理学教室の歴史に新しい分子生物学手法の薬理学が加わることになった。 同年12月には樋口宗史教授以下、仲澤幹雄助教授、吉田豊講師、桜井浩技官、三富明夫技官、荒川英子技術補、研究生の馬欣、大学院生の渡辺資夫及び藤田聡の計9名の新しい研究室になった。

 平成10年(1998年)、今までの循環器薬理学から分子薬理学の教室へと当教室の改修を行われ、見違えるような分子生物学のラボが完成した。同年5月には藤田聡がPKGの基質の同定の研究で学位を取得し第一内科に帰局した。研究生の馬欣が4月大学院に入学した。循環器薬理に加え、樋口教授の指導のもと神経ペプチドNPYの遺伝子発現や麻薬モルヒネの依存性発現の分子機構、更に臨床薬理学の領域まで幅広い研究が行われた。
同年、樋口教授は第71回日本薬理学会でNPYの遺伝子発現制御についてシンポジストをまとめ、7月にはIUPHAR(国際薬理学連合)でもその成果を発表された。仲澤は新潟薬科大学臨床薬理学の渡辺教授とともに心筋症ラットの循環動態とNPYの冠動脈収縮に及ぼす影響について研究した。吉田はこれまでのprotein kinase Gの基質の研究を行なった。馬欣はゼブラフィッシュを用いた分子生物学的研究とモルヒネの依存性発現を研究した。渡辺はニトログリセリンの冠動脈弛緩作用の選択性の研究を行った。

 平成11年(1999年)4月に中国ハルビン大出身の許波が大学院生として入局した。5月には本学外科学教室の貝津雅稔が研究生として入局し、10月に大学院生になった。6月には歯学部歯科麻酔科の弦巻立が入局した。一方、第二内科の大学院生渡辺資夫は6月に帰局した。ゼブラフィッシュの実験に取り組んでいた大学院生の馬欣は、ご主人の仕事の都合でカナダに移住した。歯学部歯科麻酔科豊里晃が嚥下機構の研究で実験に来た。研究生の勝又直樹が週末にラット虚血心のランゲンドルフ還流法でカルシウム拮抗薬の実験した。
 同年、神経薬理学と循環器薬理学の研究で新たな研究が展開された。モルヒネの慢性投与による中枢神経系のニューロペプチドY遺伝子発現変化の研究は、覚醒剤によるニューロペプチドY遺伝子発現変化の研究に発展した。冠動脈に対するニューロペプチドYの作用の研究は、各種血管に対するニューロペプチドYの薬理作用と分子生物学的研究に発展した。同年10月より、村岡修が大阪大学より助手として転任し、馬と許のゼブラフィッシュの実験とその初期胚への遺伝子導入実験の準備がほぼ整った。仲澤は実験的心筋症動物の薬物治療と遺伝的心筋症動物の遺伝子治療の実験に移った。

 平成12年(2000年)4月、中澤は新潟大学医学部保健学科教授に昇任した。この年の研究室の主要メンバーには樋口宗史教授以下、村岡修講師、山口剛助手、三富明夫技官、荒川英子技術補(秘書)、大学院生の弦巻立、許波、貝津雅稔、長谷川歩未(技術補)、研究生の勝又直樹、豊里晃がおり、分子神経薬理学の研究が本格的になった。同年にはタンパク質間相互作用解析装置(IAsys)と共焦点レーザー顕微鏡、および電気生理研究装置一式が導入され、研究環境も益々充実した。当時の研究内容として東京医科歯科大学の深間内助教授らとの共同でLidocaine痙攣ラットを作成し、痙攣発症にNeuropeptideY(NPY)とSomatostatinの関与があること、これらが扁桃核、海馬での発現増加することを発見した。新潟薬科大学渡辺教授らとともに自己免疫性心筋炎によるラット拡張性心筋症モデルおよびラットLangendorff環流心モデルを用いて、傷害心の保護作用薬を検索し、CarvedilolやDiltiazemの心保護作用と冠血流増加作用およびそれらの作用機序を明らかにした。大阪大学大学院情報薬理学講座の三木直正教授とともに、ゼブラフィッシュよりクローニングした新規転写因子Kheperが神経外胚葉に発現し、神経外胚葉の発生に必須の役割をもっていることを明らかにした。また培養細胞を用いた実験系で、脂肪組織から分泌されるペプチドLeptinの刺激によりNPY遺伝子プロモーターがSTAT3で活性化されることを大阪大学審良静男教授との共同実験で見出した。この頃から教室のテーマが肥満と摂食の分子生物学研究にシフトした。当教室で摂食にかかわるNPY受容体Y1,Y2,Y5のノックアウトマウス脳における発現分布を調べ、絶食や甲状腺ホルモン投与によってNPY受容体遺伝子発現が変わることを明らかにした。NPYによる血管収縮実験では、NPY収縮反応の脱感作現象を見出し、血管収縮のNPY反応がY1受容体によるものであることを明らかにした。NPY遺伝子の新規転写調節因子のクローニングで抑制因子NDF-1を見出し、マウスおよびヒトのNDF-1のクローニングを行った

 平成13年(2001年)大学院大学化に伴い、教室の正式名称が、「新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻・遺伝子制御・シグナル伝達講座・薬理学分野」という非常に長いものに変わった。研究内容は、中枢神経系でのニューロペプチドY(NPY)遺伝子を中心として神経遺伝子制御の研究、ラット灌流心並びに血管平滑筋を用いた循環器薬理学の研究であった。主なデータは、Zebrafishの頭部形成に転写因子Kheperが関与することと摂食抑制蛋白質であるleptinが神経系培養細胞においてJAK-STAT系を介してNPYプロモーターを活性化すること、中枢神経系におけるNPY受容体の発現が絶食によって、脳部位依存的に変動すること、NPYによる末梢血管収縮作用は動脈よりも静脈の方に強く、顕著な脱感作を示すことなど興味深い知見を見出した。 

 平成14年(2002年)、大学院生となった朴紅蘭はラット各種血管のヒスタミンによる収縮の実験を開始した。許はブタ心の冠動脈のセロトニンとNPYの収縮強調作用の研究に取り組んだ。長谷川は、ラット心ランゲンドルフ標本を用いた心筋虚血保護作用薬の研究とNPYプロモーターアッセイを行った。三富はNPYの循環動態に対する影響を主に動物個体を用いて観血的に検討した。岡田誠剛助手はNPYのカルシウム電流に対する作用を検討した。山口はNPY及びその受容体mRNAの絶食による発現変化、NPYプロモーターの解析、IAsysを用いた生体物質相互作用検討など広範に仕事を行った。

 平成15年(2003年)研究棟の改修工事に伴い、薬理学教室は7月に仮移転先(旧看護婦宿舎二階)に引っ越した。同年、教室の研究は引き続き中枢神経系でのニューロペプチドY(NPY)遺伝子を中心とした神経遺伝子制御の研究とラット灌流心並びに血管平滑筋を用いた循環器薬理学研究であった。朴はラット血管のヒスタミンによる収縮実験とレセプター発現解析により、ヒスタミン受容体反応に新知見を得た。大谷桂、浦山勝裕、山口はNPYノックアウトマウスを用いて中枢神経系視床下部での摂食ペプチド遺伝子発現とその受容体mRNAの発現変化を研究し出した。長井は弦巻とブタ冠動脈のセロトニンによる収縮の研究に取り組んだ。長谷川はラット心ランゲンドルフ標本を用いた心筋虚血保護作用薬の研究とNPYプロモーターアッセイという二つの仕事を見事に両立させた。三富はNPYの循環動態に対する影響を主に動物個体を用いて観血的に研究した。山口は、NPY及びその受容体mRNAの絶食による発現変化、NPYプロモーターの解析、Iasysを用いた生体物質相互作用を検討した。弦巻はラット、ブタ血管平滑筋でのNPYと他の収縮物質の相互作用の研究を行った。

 平成16年(2004年)、医学部西研究棟の改修工事(二期)終了に伴い、我々薬理学教室は本年6月に旧看護宿舎二階の仮移転先から西研究棟四階に引っ越した。新しい実験室での実験機器のセットアップも本格的に完了し、フレッシュな環境下での実験に取り組めるようになった。この年新たに参加した仁木剛史助手はカフェインによる脳内神経ペプチドの遺伝子発現の変動を開始し、神経遺伝子発現を制御するアデノシン受容体阻害の研究を行った。大谷は、NPY受容体欠損マウスの中枢神経系で摂食ペプチドとその受容体mRNAの発現変化が摂食を変えることを見出した。長井慎悟はブタ脳血管と眼動脈での内在性収縮物質による受容体サブタイプと脳血管平滑筋様式について研究した。 

 平成17年(2005年)、仁木はNPY-Y1受容体ノックアウトマウスでの、NPYと他の摂食関連中枢神経ペプチド遺伝子発現の変動をRT-PCRおよびin situ hybridizationにより検討し、NPY-Y1受容体ノックアウトマウスでの摂食量増加と体重変化を追求した。朴はラット血管のヒスタミンH1による収縮実験とレセプター発現解析を行った。長井はブタ脳の血管収縮物質セロトニンによる脳血管平滑筋収縮を行った。賀川公美子はマウス心ランゲンドルフ標本を用いた心筋虚血保護作用薬の研究に取り組んだ。椎谷友博と仁木はNPY-Y5受容体ノックアウトマウスの脳内摂食関連ペプチド遺伝子発現変化について研究を行った。

 平成18年(2006年)、中枢神経系でのニューロペプチドY(NPY)遺伝子を中心とした神経遺伝子制御の研究、ラット灌流心並びに血管平滑筋を用いた循環器薬理学の研究を行った。仁木はNPY-Y1受容体ノックアウトマウスで得られた摂食関連中枢神経ペプチド遺伝子発現の変動をさらに詳細に検討するべく、NPYに対するsiRNA投与による検討を行った。長井はブタ脳血管に対するセロトニン、ヒスタミンによる血管平滑筋収縮実験とセロトニンレセプター発現解析に取り組んだ。賀川はNPY受容体ノックアウトマウスの摘出心臓による心ランゲンドルフ標本を用いて虚血負荷に関与するNPY受容体の関与を研究した。椎谷と仁木は加齢に伴う脳内ペプチド遺伝子発現変化を研究した。佐野峻子はラット静脈におけるヒスタミン誘導性弛緩反応のメカニズムを検討した。

 平成19年(2007年)、循環器薬理学領域では「血管平滑筋を用いてのヒスタミン誘導性弛緩反応のメカニズム」および「心臓ランゲンドルフ標本を用いての虚血負荷時の神経ペプチドの役割」(佐野、椎谷)、神経薬理学領域では、「神経ペプチドとその関連分子が摂食におよぼす生理学的機能」(仁木)を検討した。椎谷は、加齢に伴う血圧変化に種々の神経活性物質が関与している可能性を検討した。6月には村瀬真一が米国バージニア大学から准教授に赴任した。村瀬は金沢大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部助手として神経細胞接着因子の研究を、バージニア大学のHorwitz研では神経芽細胞(neuroblast)の分化?発生?移動の研究を行なった。

 平成20年(2008年)、当教室の循環器薬理学領域では「血管平滑筋を用いてのヒスタミン誘導性弛緩反応のメカニズム」および「心臓ランゲンドルフ標本を用いての虚血負荷時の神経ペプチドの役割」(坂井康裕、椎谷)、神経薬理学領域では、「神経ペプチドとその関連分子が摂食におよぼす生理学的機能」(大西隆之助教、椎谷)が追求されている。さらに、神経細胞の移動や分化を調節するメカニズム解明の試みも行なわれた(村瀬准教授)。以上の結果は樋口宗史教授により、同年の「第9回国際ニューロペプチドY シンポジウム」、「第36回日本精神科病院協会精神医学会シンポジウム」および「第36回薬物活性シンポジウム」で発表された。

 平成21年(2009年)、循環器薬理学領域では「血管平滑筋を用いてのヒスタミン誘導性弛緩反応のメカニズム」(坂井一明も参加)および「心臓ランゲンドルフ標本を用いての虚血負荷時の神経ペプチドの役割」が、神経薬理学領域では「摂食関連神経ペプチドとその受容体分子が摂食におよぼす機能的役割と分子メカニズム」が分子生物学的手法により実験動物の生化学的かつ薬理学的行動解析により研究された。当教室の神経ペプチドに関する種々のツールと神経ペプチド受容体の遺伝子改変動物を利用して、神経細胞の移動や分化を調節するメカニズム解明も試みられた。これらの成果について本年5月「第63回日本栄養?食料学会シンポジウム」、平成22年3月に「第83回日本薬理学会年会シンポジウム」で樋口教授が招待講演された。

3.授業時間割と授業方法の変遷

 薬理学の授業時間数は平成7年(1995年)から平成14年(2002年)までは 非常に過密で、3年生に薬理学講義として140時間、4年生に薬理学講義・実習として140時間およそ週2回のペースで行われていた。平成15年(2003年)からカリキュラムが変わり、3年生前期が基礎薬理学の実習(4時間実習で6回)・講義で100時間、後期が病態薬理学Tの講義で44時間、4年生前期が病態薬理学Uの講義で28時間、その他に他科との共同で3年前期に臨床医学入門ユニット8(臨床薬理学)の演習を16時間、6年前期に臨床医学講義の中、漢方医学を4時間、教養講義4時間、大学院修士課程講義2時間、博士課程2時間を合わせると200時間を越える教育を現在まで1講座で行っている。


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