手術の合併症については、

  1. 移植膵臓の膵炎
  2. 動脈あるいは静脈の血栓症
  3. 十二指腸膀胱吻合部(つなぎ合わせた部分)の縫合不全

などがあげられますが、頻度はいずれも低く10%以下です。軽い症状の場合は保存的治療法で軽快しますが、重症の場合には移植された膵臓を摘出しなければならない時もあります。

免疫抑制剤による合併症

感染症

移植後には、移植された臓器を守るために免疫抑制剤を服用します。その反面で、細菌やウイルスなどに対抗する力も弱くなってしまうため、感染症にかかりやすくなります。感染症の中でも特に問題となるのはサイトメガロウイルス感染や、真菌(カビ)感染です。予防的に抗ウイルス性のお薬を服用します。肺炎など重篤な感染症を合併すると免疫抑制剤の投与を減量もしくは中止しなければなりません。

↑ページの先頭へ

その他の合併症

アシドーシス(酸血症)

十二指腸・膀胱吻合(膀胱ドレナージ法)の場合、膵液が膀胱に流れるために膵液のアルカリ成分が排泄され、体の血液が酸性に傾いてしまいます。そのため手術後から体内の酸とアルカリのバランスを調整するために重曹といったアルカリ性のお薬を服用します。

悪性腫瘍

長い経過のうち、悪性腫瘍の発生が問題となります。移植を受けた方は受けない人よりも悪性腫瘍の発生頻度が高くなることが知られています。

↑ページの先頭へ