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女性医師のみなさんへ

進路について検討中の女子医学生、女性研修医の方へ

平成10年(1998年)卒 坂田英子

2010年、新潟大学医学部は創立100周年記念にあたり、外科学教室もまた、100周年を迎えました。そのような記念すべき時に、外科教室の一員として働いていることに感慨を覚えます。

ふと、新潟大学外科同窓会誌の会員名簿を開いてみました。100年の歴史を経て、同窓会会員は物故会員を含め800人以上に及んでいます。外科学教室初代の先生は、大正10年(1911年)のご卒業・ご入局でした。

約70年後、昭和55年(1980年)に初代女性外科の先生がご入局されています。当時は、「女性は外科に来るな」とあからさまに言われたとお聞きしています。「外科教室には女子更衣室がないため男性と同じ部屋になるがよいか」と聞かれ、入局を断念して他科に入局された先生がいらした中、初代の先生は「どうぞご一緒に」とかわされてご入局されたと噂にお聞きしています。そのたくましさに、感服します。

初代女性外科医の先生のご入局後30年を経て、現在までに入局した女性外科医数も30人を越えました。特に最近15年間で、それ以前までの4倍の人数が入局しています。第一外科に限定すると、現在16人が県内外で外科医として活躍しています。全国的にも、女性外科医はさほど珍しい存在ではなくなっています。今ではもちろん、更衣室も冷暖房完備のきれいなロッカールームが整備され、更衣室に限らず、他の労働環境も改善されつつあります。

第一外科実習中の女子学生の方に外科の印象をお聞きすると、「興味がないわけではない」「長時間立ちっぱなしが辛そう」「結婚・妊娠・出産後が大変そう」といったことが多く聞かれる回答です。

外科手術は確かに長時間に及ぶものもありますが、長時間手術ばかりというわけではありません。手術を扱う他科と同程度の時間で終わる手術も多数あります。また、男性医師でも「立ちっぱなしは最初の頃は辛かったが、慣れだ」と話しています。

結婚に関しては、16人中過半数が結婚後も仕事を継続しています。子育てをしながら仕事を継続する女性外科医も、当科でも、また全国的にも増えています。女性の社会進出・家庭・家族内での価値観など、社会的背景の変化も影響していると考えます。また、教室内における教室員の意識の変化は大きく、女性だから、と差別されることは全くありません。また妊娠・出産・育児に関しても理解があり、仕事復帰に関しては、希望に応じて個別に復帰スタイルを決めることが可能です。最近では、産休後、パートタイム勤務で復帰することも可能となっています。また、大学病院構内にあり最近新築された附属保育園では、以前には行われていなかった病児保育が始まるなど育児サポートも強化され、働く女性にはますますやさしい労働環境に変わりつつあります。

興味がないわけではない、という言葉から、一歩踏み出せずに迷う方が多いのではないかと思います。私も、入局に関してはかなり長く迷いました。先に外科入局を決めていた女性の同期二人に精神的に励まされ、また快く入局を受けいれて下さった医局の先生方に支えられ、仕事を継続してきました。仕事と育児の両立で多忙ではありますが、充実した毎日を送っています。

外科に興味があり、やる気があれば、迷うことはありません。一緒に仕事ができることを心待ちにしています。