教授あいさつ

教授あいさつ

土田正則教授写真

新潟大学大学院医歯学総合研究科
呼吸循環外科学分野
教授 土田 正則

新潟大学心臓血管外科、呼吸器外科(旧第二外科)の歴史は古く、堺哲郎教授が主催する第一外科(消化器・一般外科、呼吸・循環外科)で昭和37年11月に第一例目の開心術(心房中隔欠損閉鎖術)が行われました。昭和40年に浅野献一教授が着任し、第二外科として独立し、心臓血管外科・呼吸器外科の診療実績と手術数が増加することになります。

その後江口昭治教授(昭和52年~平成9年)、林純一教授(平成9年~23年)と心臓血管外科の教授が教室を主宰してきました。平成24年から呼吸器外科を専門とする土田正則が教室を担当しています。当科は心臓血管外科、呼吸器外科領域を専門とする外科で、心臓血管外科は小児心臓グループ、成人心臓グループ、血管外科グループが協力しながら診療に当たっています。小児心臓血管外科グループは人工心肺を使用した手術を昭和40年代に開始した日本のバイオニア的存在です。近年は新生児の難易度が高い手術でも安定した成績をあげ、新潟県内はもとより近県からの紹介も増えています。麻酔科、小児科と良好な連携のもと年間100例を超える手術数で、大学病院として高度な医療を提供しています。成人心臓グループは心臓弁膜症の外科治療で伝統を有する分野です。 24時間緊急手術に対応しており、ドクターヘリの稼働により一層スムーズで迅速な対応が可能となっています。血管外科グループでは、腹部大動脈瘤はもちろん胸部大動脈瘤に対して、緊急症例を含めてほとんどをステントグラフ内挿術で治療しており、患者さんの負担は軽く、良好な成績を挙げています。今後はカテーテルを用いた心臓弁膜症の治療を目指しています。呼吸器外科グループでは肺癌、縦隔腫瘍、炎症性疾患など全ての呼吸器外科手術に対応しています。とくに肺癌に対しては、縮小手術、胸腔鏡手術、拡大手術と高度な医療を提供しています。当科の特徴は、各グループが知識と技術を共有しながら胸部外科全般の診療ができることです。現在の教室員は34名で、新潟県内外の施設で活躍しています。大学と県内および県外の関連施設が協力して新潟心臓血管外科および呼吸器外科修練ネットワークを作り、豊富な手術症例数を背景に修練医個人の修練状況を確認しつつ早い段階で専門医取得が可能となっています。また、消化器・一般外科、小児外科との交流も大切にしており、外科専門医取得に必要な研修は講座を越えて行っています。新専門医制度では病院群が形成されますが、10年以上前から同様のシステムのもとで修練を実施しております。

教室では「和」を大切に、若い人がのびのびと、そして色々なことにチャレンジできる活気のある教室を目指しています。良好な人間関係のもと切磋琢磨しながら心臓血管外科・呼吸器外科のプロフェッショナルを目指しています。最後に、新潟から新しい医療・手術手技を発信できるよう教室員一丸となって努力いたしますので、皆様のご指導・ご協力をお願いいたします。

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