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2022/09/01 トピックス
新潟大学と富山大学による連携事業が文部科学省「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」に選定されました

富山大学と新潟大学による連携事業『臨床医学と社会医学を駆使して地域を守る医療人の養成』
富山大学医学部と新潟大学医学部による連携事業が、文部科学省の令和4年度大学教育再生戦略推進費「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」に選定されました(代表校:富山大学、連携校:新潟大学、令和4年度補助額:約8千万円、補助期間:7年間)。
 
本事業では、「地域と世界で活躍できる医療人を養成する」という共通のミッションを持って地域医療人材を養成してきた富山大学医学部と新潟大学医学部が、富山県から新潟県にまたがる広域ネットワークを形成して、両大学医学部の持つ教育ノウハウを共有して、地域を守る総合的な能力を持った医師を共同で養成します。
 
本事業は、以下の要素から構成されています。
 
1.北越地域医療人養成センターの設置:
富山大学と新潟大学の教員を主たる構成員とする北越地域医療人養成センターを設置し、本事業を統括します。両大学が開発したオンデマンド教材を含む教育コンテンツを集積して、両大学の医療人教育に提供します。
 
2.入口戦略:
大学入学前の戦略として、教育委員会等と連携して、高校生を対象としたインターンシップや高校訪問、模擬講義等を実施することで、地域医療や地域を守ることに関心を持つ高校生を増加させます。
 
3.教育戦略:
大学入学後の戦略として、全医学生必修のエッセンシャルコースと、地域枠学生等を対象としたアドバンスドコースを設定します。エッセンシャルコースでは、下記の4つのコンピテンシー(現場での実践的能力)を修得します。アドバンスドコースでは、医師不足を含む様々な課題から地域医療構想の重点支援区域となっている新潟県上越地域においてフィールドワークを行い、各種統計情報の分析から施策の提言までを学修する統合型教育を行います。
 
4つのコンピテンシー
(1)地域医療プロフェッショナリズム:入学早期からの地域医療に関する講義や実習を通じて、多職種協働を含めた地域を守るマインドを醸成します。
 
(2)臨床医学的能力:コロナ禍でも高度な臨床教育を実施するためにシミュレーション教育を充実させ、地域を医療面から守るうえで重要な臨床医学的能力(特に総合診療や感染症に関する能力)を高めます。
 
(3)社会医学的能力:マネジメントスキルやデータサイエンススキルに関する教育を充実させ、地域をシステム面から守るうえで重要な社会医学的能力(特に疫学・公衆衛生学、救急医学・災害医学に関する能力)を高めます。
 
(4)情報通信技術(ICT)運用能力:デジタルトランスフォーメーション(DX)やICTを用いた教育を充実させ、オンライン会議や遠隔医療等に対応できる能力を修得します。
 
4.出口戦略:
大学卒業後の戦略として、本事業の修了者による学生指導を含めた地域を守る医療人の循環型かつ継続的な育成を行います。また、専門医(総合診療、救急医学、感染症、社会医学系専門医)取得などのキャリア形成を支援します。
 
5.全国展開:
本事業で構築された「臨床医学と社会医学を駆使して地域を守る医療人」の人材養成モデルを全国に向けて発信することにより、日本の医療の質の向上につなげます。
 
両大学医学部は、毎年合計で二百数十名の医師を輩出しています。本事業を通じて、ポストコロナ時代に対応できる総合的な能力を持った医師を養成します。
 
 
関連リンク
文部科学省「ポストコロナ時代の医療人養成拠点形成事業

本件に関するお問い合わせ先
医歯学系総務課
電話:025-227-2003

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