教室のご紹介

ご挨拶

2012年1月より、新設されました新潟大学大学院医歯学総合研究科腫瘍内科学分野を担当してから8年、診療を開始して7年が経ちました。

がん診療においては、新潟大学医歯学総合病院において、臓器横断するがん診療を行うと同時に、毎週放射線科と共同でキャンサーボードを開催し、院内のがん診療の質の向上に努めています。また、2019年から、がんゲノム医療が本格的に開始されたのに伴い、腫瘍内科ではがん遺伝子外来を担当しております。現在、がん薬物療法の現場では、数多くの分子標的薬や免疫チェックポイント薬が開発され、がん治療成績が進歩しております。腫瘍内科では、今後も臓器横断的ながん診療を通じて、新潟県におけるがん治療の成績向上を図っていきたいと思います。

教育においては、医学部4年生に対してがん薬物療法および緩和ケア講義を、5年生および6年生には臨床実習を通じて、がん診療の教育を行っております。また、私が新潟大学に着任以降、文部科学省の事業であるがんプロ養成プランを通して、腫瘍内科医だけでなく、放射線科医、外科医、医学物理士等の養成に携わっています。どの診療科に進むことになってもがん診療に携わることになります。今後も新潟県におけるがん医療人育成に取り組んでいきたいと考えています。

研究は、所属スタッフや大学院生が少ないこともあり、十分な研究実績をあげるには至っていません。今後も、多能性幹細胞を用いた肺臓器再生研究、新たな薬剤濃度測定法の開発、がん患者における血栓症の解析などを進めていく予定です。

新潟大学に着任以降、がん薬物療法は、分子標的治療薬や免疫チェックポイント薬により大きく進歩しました。またがんゲノム医療により、今後がん診療の在り方が変わることが予想されます。一方、膵癌の増加など、難治がんは相変わらず多く、今後もがん治療成績の向上を目指して、私たちは取り組む必要があります。

新潟大学医歯学総合病院に腫瘍内科を診療科として開設した時、県内で唯一の診療科でした。現在複数の病院において腫瘍内科が開設されました。また、がん薬物専門医数も、少ないながら、この8年間で2倍に増えてきています。着実に、腫瘍内科とがん薬物療法専門医の認知度が上がっていると確信しています。

しかしながら、がん患者は高齢化と相まって、今後も増加が予想されています。腫瘍内科は他の内科研究室に比べて小さな研究室ですが、需要が大きい分野です。若い力が必要です。若い医師の参加をお待ちしております。

2020年6月 西條 康夫


2012年1月より、新設されました新潟大学大学院医歯学総合研究科腫瘍内科学分野を担当しております。2012年11月には、新潟大学医歯学総合病院の診療科として診療も開始しました。新潟県では初めての腫瘍内科の開設です。新設されたばかりですので歴史も実績もありませんが、研究、教育、診療体制を一歩一歩着実に進めています。

腫瘍内科はあまりなじみのない分野ですが、ここ10年の間に医学部(大学病院)やがん診療連携拠点病院に急速に整備されてきました。従来、臓器別診療科の医師が担当していたがん薬物療法(化学療法)を、臓器別診療科の枠を超えて専門に行うのが、腫瘍内科医です。私たちは、臓器横断的に5大がん(肺がん、乳がん、胃がん、肝がん、大腸がん)を中心に様々ながんに対するがん薬物療法を行います。

がん薬物療法は、分子標的薬の登場により、治療成績が各段に向上しています。毎年新たな分子標的薬が登場し、がん薬物療法は急速に変化しています。一方、新たな薬剤の登場により副作用も多様化しており、がん薬物療法に精通した腫瘍内科医が求められています。これら分子標的薬の適応判断には、従来の病理診断に加えて遺伝子診断などが必要となってきます。従って、我々腫瘍内科医は、がんの基礎的知識を十分に得る必要があります。その点、研究ができ、また基礎研究室にアクセス可能な大学の腫瘍内科には大きなメリットがあると確信しています。

がん診療において、外科療法、放射線療法、がん薬物療法に比べて、取組が遅れていた緩和ケアの重要性が認識されるようになってきました。新潟大学においても2012年から開始された第2期がんプロフェッショナル養成基盤推進プランの事業とて、2012年11月に緩和医療学分野を開設し専任の准教授を選考し、緩和ケアの中心として活動を開始しています。

がんを、臨床的な観点ばかりでなく基礎的な観点から理解し、その知識を生かしてがん薬物療法を実践でき、かつ基礎研究や臨床試験を通してエビデンスを創出できる腫瘍内科医の養成を目指しています。そのために、教育、研究、診療体制をしっかりと確立し、若手医師の育成を進めなければなりません。

日本の死亡原因の第1位であるがんは、高齢化と相まって、今後も増加が予想されています。腫瘍内科および緩和医療は日本では比較的新しい領域ですが、今後ますます重要性が増しかつ学問として大きな未来が広がっています。共に夢と情熱をもって、新潟そして日本におけるがん診療の確立と向上を目指しましょう。

2013年8月 西條 康夫

スタッフ紹介

教授
西條 康夫

卒業年次 昭和59年 新潟大学
専門資格 日本内科学会:総合内科専門医・指導医
日本臨床腫瘍学会:がん薬物療法専門医・指導医
日本がん治療認定医機構:がん治療認定医・指導責任者
日本呼吸器学会:呼吸器専門医・指導医

准教授(総括医長)
森山 雅人

卒業年次 平成6年 自治医科大学 医学部
平成11年 新潟大学大学院(医学博士)
専門資格 日本内科学会:総合内科専門医・指導医
日本臨床腫瘍学会:がん薬物療法専門医
日本がん治療認定機構:がん治療認定医・指導責任者
日本血液学会:認定血液専門医・指導医
日本臨床検査医学会:臨床検査専門医・管理医
日本輸血・細胞治療学会:認定医
日本血栓止血学会:評議員
日本医学シミュレーション学会:中心静脈カテーテルインストラクター

特任准教授
生駒 美穂

卒業年次 平成7年 新潟大学
平成18年 新潟大学大学院(医学博士)
専門資格 日本麻酔科専門医・指導医
ペインクリニック専門医
緩和ケア指導者研修会修了


松本 吉史(がんセンター新潟病院出張中)

卒業年次 平成21年 弘前大学
平成27年 新潟大学大学院(医学博士)
専門資格 日本内科学会:認定内科医
日本臨床腫瘍学会:がん薬物療法専門医
日本がん治療認定医機構:がん治療認定医

助教
周 啓亮

卒業年次 平成16年 中国医科大学
平成27年 新潟大学大学院(医学博士)
専門資格 日本内科学会:認定内科医
日本がん治療認定医機構:がん治療認定医

医員
齋木 琢郎

卒業年次 平成25年 弘前大学 医学部
専門資格 日本がん治療認定医機構:がん治療認定医
日本内科学会:認定内科医

レジデント
佐々木 健太

卒業年次 平成28年 新潟大学 医学部