第六回聴覚よろずの会
第六回聴覚よろずの会
2015/11/07
毎年1度開催させて頂いている「聴覚よろずの会」も、今年で第6回目となりました。
今回はテーマとして、「数理計算を駆使した内耳機能の理解」を設定しました。数理計算というと、馴染みがない方が多いかと存じます。しかし、例えば、気象予報や水道水の供給に代表される日常さまざまな場面で、数理計算に基づいたコンピューターシミュレーションが使われており、これは現代社会の営みにとって不可欠なツールとなっているのです。近年、それを応用することで、生体機能や病態の解明につなげようとする試みが世界中に広がっています。実は、内耳には上述したような物理学的な側面があるため、その研究には数理計算が以前から活用されてきた背景があります。
今回は、当教室の任・吉田より、最新の内耳計算科学についてご紹介させていただきました。また、特別講演として、大阪労災病院の今井貴夫先生と、新潟大学工学部の大島拓也先生をお招きし、それぞれ「めまいと数学モデル」、および「都市騒音とシミュレーション」について概説していただきました。
最後には、工学・医学・生理学の先生方や、企業の方を含めた懇親会を開催し、さらに親交を深めることができ、今年度も大成功に終わりました!
〜数理計算を駆使した内耳機能の理解〜
第六回 聴覚よろずの会
「数理計算を駆使した内耳機能の理解」プログラム
日時:平成 27 年 11 月 7 日(土)14:00〜
場所:新潟大学医学部 第四講義室(旭町キャンパス内, 講義棟1階)
[開会の挨拶]
14:00〜14:10 日比野 浩 (新潟大学 医学部 分子生理学分野)
14:10〜14:15 小浦方 格 (新潟大学 産学地域連携推進機構)
[演題]
14:15〜14:55 任 書晃
(新潟大学 医学部 分子生理学分野)
『内耳蝸牛の振動現象と数理計算』
14:55〜15:35 吉田 崇正
(新潟大学 医学部 分子生理学分野)
『数理計算による内耳体液の特殊電位環境の理解』
休憩(15:35〜15:55)
[特別講演]
15:55〜16:45 今井 貴夫
(大阪労災病院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科)
『偏中心回転時に誘発される眼球運動の数学モデル』
16:45〜17:15 大嶋 拓也
(新潟大学 工学部 建設学科建築学コース)
『都市環境騒音の伝搬シミュレーション』
17:10〜17:20 総合討論
[閉会の挨拶]
17:15〜17:20 日比野 浩 (新潟大学 医学部 分子生理学分野)
懇親会(17:30〜新潟大学旭町キャンパス内
医歯学総合病院 病棟 12 階 食堂)
会費 1000 円、大学院生・学生 無料