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12th Academic Surgical Congress(ASC)参加して

新潟大学消化器・一般外科 諸 和樹

平成29年02月07日から09日まで12th ASC(Las Vegas / USA)に参加する機会を頂いた。今回の目的は①自分の研究を英語でプレゼンテーションすること、②Roswell Park Cancer Institute(Buffalo/ USA)の先生方と共同研究の打ち合わせを行い、自分の研究の方向性を確認することである。

ホテルでプレゼン練習

① オーラル発表

私は日本で研究していた「Ceramide」について発表した。Ceramideは細胞膜に豊富に存在する脂質であり、脂質メディエーターとして細胞の生死をコントロールする。抗癌剤が癌細胞に作用する際、アポトーシスを誘導する物質こそCeramideと言われている。人間の組織を用いたCeramide研究はこれまであまり行われていなかったため、私は乳房切除術で得た標本から癌部、癌周囲部、乳腺正常部の組織を摘出して、それらのCeramide濃度の比較検討を行った。Ceramide濃度が癌部で高いことが判明し、今回のASCで報告した。

私が行ったQuick shot(口演発表3分、質疑応答2分)では、スライド数も5枚と限られており、如何にわかりやすく相手に伝えるかがポイントであった。生化学の内容を初見で理解することは難しいと予想されたため、伝える内容を限定し、ゆっくりプレゼンした。

質疑応答において前回のASCではうまく答えられなかったので、今回は相手の質問がわからない場合はわかるまでトコトン聞き直す、質問の意図がわからない内は中途半端に答えない、何かしらリアクションすることを決めて臨んだ。質問は座長からも、フロアーからも頂いたが、なんとか自分なりに対応することができた。ただし、相手の望んだ回答になったかと聞かれると、多少疑問が残る結果となってしまった。相手の望む返答ができるようにトレーニングすることが新たな課題として浮き彫りになった。

Quick shot 座長との質疑応答

② Roswell Park Cancer Instituteの先生方との交流

平成28年10月~11月の1ヶ月間お世話になったRoswell Park Cancer Instituteの先生方と交流する機会があった。研究の相談や今後の方針の確認、アドバイスを受けることができ、非常に良い刺激を受けることができた。

③ その他

ASCには新潟大学の他、日本有数の病院の先生方も参加されていた。皆モチベーションが高く、立派な業績もあり、中には表彰を受けている先生もいた。一般的に国際学会で口演発表の機会を得ることがなかなか無い中で、ASCはほとんどが口演発表となるため、国際学会の感覚を培う場としてうってつけである。まず国際学会慣れをするためにも、今後も機会があれば是非参加したいと思う。最後に、今回このような機会を与えてくださった若井教授、永橋先生、そして教室の先生方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

Roswell Park Cancer Instituteの先生方と交流