新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器内科学分野-旧内科学第三講座-

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Sun Ship通信

腹腔鏡検査

新潟県厚生連魚沼病院
高橋 達

 腹腔鏡といえば現在では消化器外科領域における最も進んだ手術手技ツールとして汎用され、次々と新しい領域への応用が進んでいるが、本来は消化器内科で主として種々の肝疾患を診断する目的で、直視下肝生検とともに用いられてきた検査法である。旧新潟大学医学部第三内科(現新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器内科学分野)においては我が国の肝臓病学の黎明期を先導した先駆者の一人である故市田文弘初代教授(のち新潟大学名誉教授)の時代に腹腔鏡検査が開始され、教室の肝臓病研究の基礎をなす診断技術として代々受け継がれ、継承されてきた。
 本稿では腹腔鏡検査を用いた肝表面像と、腹腔鏡下肝生検で得られた肝組織を用いて行われる免疫組織学的研究の一端を示し、最後に最近増加傾向にあるNASHの腹腔鏡所見な
らびに肝組織所見の例を提示する。

⒈ 腹腔鏡検査の良い適応  腹腔鏡で観察可能なあらゆる急性ならびに慢性肝疾患、腹膜疾患1)などが腹腔鏡検査の適応となる。我が国の肝臓病で最も多いウイルス性肝疾患であるB型、C型肝疾患の腹腔鏡

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