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活動実績

令和元年度 医学入門

2020.02.03


 昨年10月より担当してきた令和元年度医学科1年生の「医学入門」は、2月3日(月)のワールドカフェをもって無事に終えることができました。ご協力をいただいた多くの皆様に心より御礼申し上げます。

 今年も、医学入門全体のうち6コマについて当講座で担当させてもらいました。医学入門は、医学科に入学した医学生が、一年生の間、医学に触れる機会が少ないことからそのモチベーションを失ってしまうのではないか、とのことで6年前から行われている授業です。今年の医学入門で当科の担当する部分については下記のとおりです。

 10月21日(月)の授業は当講座と兄弟講座でもある新潟地域医療学講座の災害医学・医療人育成部門の高橋昌教授にお願いしました。新潟県というと災害医療にも長けた県であり、高橋教授の部門は全国的にもその活動が高く評価されている講座です。文部科学省の募集した「課題解決型高度医療人養成プログラム」に連続で採択された唯一の大学でもあります。高橋先生は授業も上手く、面白さもあるため、医学科1年生は集中して聞くことができたものと思います。
 11月11日(月)の授業は、昨年もお話いただいた新潟市中央区で開業されている斎藤忠雄先生にお願いしました。斎藤先生は本学の卒業生で、現在は中央区高志を中心とした地域で在宅医療を幅広く展開され、多くの患者さんにまさに現場で関わっておられる先生です。開業医も将来の一つの選択枝として考える学生もいるわけで、その視点からの医療を話してもらうことは意義深いものと思います。
 12月9日(月)は、新潟県医師会と協働して実施した男女共同参画に関する授業でした。医師会活動の紹介を含め、女性医師の生き方を伺うことで男女共生社会についても考えるきっかけになるような授業であったと思います。女性医師が増えてきている中で、学ぶ部分も多かったのではないでしょうか。  年が明けて1月6日(月)は、当講座の今西明助教(新潟県の初の新・家庭医療専門医)から「総合診療について」、それから自治医大卒業後、長く地域医療に従事してこられた新潟県福祉保健部の神田健史先生から「地域医療の視点」、そして当講座の井口清太郎教授から「医療を学ぶということ」と題してそれぞれが30分ずつのリレートークを行いました。90分一連の授業よりも変化を感じさせて集中しやすくなるように工夫しました。
 2月3日(月)の最終日は3限、4限の2コマを繋げて、「自分がなりたい医師像」をテーマとして「地域医療連携の中の医師の役割とは」を考えるワールドカフェを実施しました。山形県鶴岡市の瀬尾医療連携事務所より瀬尾利加子先生、新潟市医師会在宅医療推進室長の斎川克之先生、そして新潟県立十日町病院の吉嶺文俊先生をファシリテーターとしてお呼びしました。医学生も入学して1年近くたつものの意外にこういった話題を中心に話をすることが少なかったようで、同級生と理想の医師像を話し合ったことが新鮮だったなど、好意的な意見を多くもらいました。 またこの時、記名式で「なりたい医師像」を付箋に書いてもらいました。この付箋は、5年後ないし6年度彼らが医学科6年生になった時、手元に返して初心を思い出してもらうきっかけになると良いなと考えています。

 医学科1年生にとって、2年生以降へのモチベーションを高めることに繋がる良い一連の授業ができました。ご協力を頂きました皆様方にこの場をお借りして、改めて御礼申し上げます。
有り難う御座いました。


授業計画

10月21日(月)
3限:「災害医学」高橋昌先生

11月11日(月)
4限:「在宅医療概論~くらしの中で輝くいのちを支える」斎藤忠雄先生

12月9日(月)
4限:「医師として活躍するための男女共同参画」佐藤信昭先生
/「『医師』として生きるということ」佐々木綾子先生

1月6日(月)
4限:総合診療・地域医療概論
神田健史先生、今西明、井口清太郎

2月3日(月)
3限、4限:『地域医療連携の中の医師の役割とは』
ワールドカフェのテーマ ~自分の医師像を想像しよう~
斎川克之先生、瀬尾利加子先生、吉嶺文俊先生