新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器内科学分野-旧内科学第三講座-

HOME > 留学だより > バーミンガム大学留学記

留学だより

バーミンガム大学留学記(1)

2019年7月16日

 2019年4月より2021年3月までイギリスのバーミンガム大学へ留学しております。バーミンガムはイギリス第二の人口を誇る工業地域であり、バーミンガム大学の他にも3つの大学をもつ若者の多い街でもあります。
 バーミンガムですが、産業革命が始まったと言われる街であり、工業製品の製造、輸送を行っていたため街のあちこちに運河が設けられております。工業の輸送にはすでに使用していないようですが、むしろ運河沿いに観光用の商業ビルや水族館などが整備され第三次産業への移行がなされているようです。実際に週末は多くの観光客で駅前から運河周囲には人があふれ活気のある街です。一方でバーミンガム大学は中心街から3キロほど離れており、喧騒から離れ緑が多い地域となっています。また併設されている1000床を超えるQueen Elizabeth hospitalへ通う医療従事者も多いためか絵にかいたような高級住宅が立ち並び、治安も非常にいい印象です。地理的にイギリスの中央に位置しており、鉄道、飛行場を利用することでイギリス全土へ容易に移動でき、国外へもドイツ、フランスやベルギーまで飛行機薬2時間で移動可能です。ただし工業地域であったため訛が強く、人口や地理的容易印も含めてイギリスの“大阪”といえる街かと思います。

 生活についてはインターネットの恩恵に非常に多くあやかっております。日本にいる間に現地の不動産会社とネットで連絡をとり、Skypeで内覧をし、イギリス入国3日目には不動産への入居が完了しておりました。また入居後はネットバンキングで口座を作成し、ネット経由で入金し、同日からApple payでキャッシュレスの生活ができています。さらにネットバンキングのアプリで公共料金払い込みも可能で日常生活で英語を話す必要はほぼありません。自分のように英語が得意でなくても問題ありませんので、自信はないけど留学をお考えの方はイギリスお勧めです。

 研究については原発性硬化性胆管炎PSCの免疫について検討を行っています。研究手技としてはやや特殊な遺伝子経変マウスを使用している以外には一般的なQ-PCRを中心に免疫染色、FACSを行っています。どれも博士課程でご教授いただいたものばかりであったので早めにIndependentに手技をしていいとお墨付きを頂きました。5月にはマウスを使用する許可(日本と異なり動物の取り扱いが非常に厳しく、許可をいただくことが大変でした。ここで初めて英語をもっと練習すべきだったと思いました。)も頂き、研究の滑り出しとしてはスムーズであるものと思います。というのも上司は以前に土屋先生とエジンバラ大学で研究を行っていたDr. Wei-Yu Luであります。若くしてNatureなどの有力雑誌に掲載され昨年度より独立したLabを立ち上げた凄腕です。優秀なうえに非常に気さく、気を遣う方であり、研究者としても人間としても尊敬に値する人物であると思っています。
 以上ざっとではございますが留学記として地域性や研究について述べさせていただきました。当面の目標は2019年10月のバーミンガムハーフマラソンと2020年4月のロンドンマラソンへの参加ですが、並行して研究もこつこつと努力を蓄積していければと思います。
 最後になりましたがこのような素晴らしい留学の許可を頂きまして、寺井教授をはじめとして髙村医局長、医局の先生方、および同門の先生方に感謝申し上げます。
写真はバーミンガム大学時計台を前に令和に生まれた息子と。

木村成宏 記

同門会の皆様へ