尿路上皮がん(膀胱がん・腎盂尿管がん)

尿路上皮がん(膀胱がん・腎盂尿管がん)について

尿路上皮がんは、尿の通り道である「尿路」の内側を覆っている尿路上皮から発生する悪性腫瘍です。尿路は、腎臓で作られた尿が集まる腎盂(じんう)、尿を膀胱へ運ぶ尿管、尿を溜める膀胱、そして尿を排出する尿道から構成されています。 その発生部位によって「膀胱がん」と「腎盂・尿管がん」に大きく分けられますが、その約90〜95%は膀胱がんであり、腎盂・尿管がんは約5〜10%を占めます。尿路上皮がんは、尿路の複数の場所に同時に発生したり、時間を置いて別の場所に再発したりしやすいという特徴があります。

尿路上皮がんの症状

尿路上皮がんの最も代表的な症状は、「痛みのない血尿」です。 痛みを伴わない血尿が出た場合は、一時的に止まったとしても早めに専門医を受診することが重要です。がんが進行すると、頻尿、排尿時痛、腰や脇腹の痛みのような症状がみられることもあります。

【重要な注意点】
血尿は、一度出ても翌日には消えてしまうことがあります。しかし、血尿が止まったからといって、がんなどの原因が消えたわけではありません。「一度だけだから」と自己判断で様子を見ず、必ず専門医を受診してください。

尿路上皮がんの危険因子

尿路上皮がんの発症には、以下のような因子が関与すると考えられています。

  • 喫煙:タバコを吸わない人に比べて4~7割発生しやすくなります。
  • 化学物質:有機化学物質を扱う職業の人に膀胱がんが発生しやすいと報告されています。
  • 膀胱結石、慢性炎症:膀胱の中に石があったり慢性的な膀胱炎がある場合も、
    粘膜に刺激が加わることでがんが発生する可能性があると考えられています。
喫煙最大の危険因子であり、非喫煙者に比べて数倍リスクが高まります。
(尿路上皮がんの予防、治療、再発防止において禁煙することが非常に重要です。)
高齢加齢に伴い発症頻度が高くなります。
特定の化学物質職業的な染料や化学薬品への曝露。
慢性的な炎症尿路結石や慢性的な感染。

尿路上皮がんの検査・診断方法

尿検査・尿細胞診尿の中に血が混じっていないか、がん細胞が出ていないかを調べます。
腹部超音波検査(エコー)腎臓や膀胱の状態を簡便に確認できる検査です。
膀胱鏡検査内視鏡を尿道から挿入し、膀胱の内部を直接観察します。診断において極めて重要な検査です。
CT検査がんの部位、広がり、リンパ節や他臓器への転移の有無を詳しく評価します。
MRI検査主にがんの深さ(深達度)の診断に用いられます。