腎・膠原病内科(第二内科)について

ご挨拶

新しい試みの中で現実を切り開く精神

新しい教室ですが、100年以上の伝統があります。
専門性と一般性の両立を目指します。
臨床に立脚した研究を行います。

腎・膠原病内科学教室は、新潟大学医学部で最も新しい内科学教室として、(呼吸器・感染症内科とともに)平成27年に誕生しました。前身の第二内科学教室は、明治43(1910)年に新潟大学医学部創設とともに開講され、以来100年以上の伝統と多くの業績を誇る教室です。県内外の医療の充実だけでなく、研究面でも大きな足跡を残してきました。例えば国内初の腎生検や、血液透析の一早い開発普及などに代表される実績は、わが国の医学の進歩に貢献してきました。いずれも時代の先端を切り開くとともに、臨床を第一とする姿勢に基づいた素晴しい業績であり、私達の大きな誇りであり、貴重な財産にもなっています。「新しい試みの中で現実を切り開いていく精神」こそが、先輩方が果たしてきたことであり、私達が守るべき伝統です。

私達の“腎・膠原病内科”を一言で表現すると、“専門性と一般性の両立”です。つまり、内科の一分野として特殊性が高く専門的知識や技術が求められる領域であると同時に、患者数がとても多いコモンな疾患の全身管理でも、ニーズが高く、有用なスキルを発揮できる分野であるということです。

多様な慢性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群、2次性腎障害、急性腎障害や自己免疫疾患、血管炎症候群、悪性関節リウマチなど、稀少・難病疾患の種類が最も多い領域は(神経難病を除けば)、実は腎・膠原病内科です。したがって、日常臨床の中で実に多くの興味深い症例、研究課題に出会い、取り組むことができます。一方で、慢性腎臓病に代表される病態は、実は全身の複数の代謝障害を同時に起こす病態です。例えば、血圧、血糖、脂質、骨・ミネラル代謝、酸塩基、電解質、貧血などの管理は、まさに全身管理であり、腎臓を通して全身を診る姿勢が求められます。また膠原病・リウマチは関節だけではなく、ほぼすべての全身臓器の異常を伴います。

また、腎・膠原病内科の各分野では、画期的な作用メカニズムに基づく新しい治療薬が開発されつつあります。基礎研究から臨床応用までの橋渡し、つまりトランスレーショナル研究も含めて、大変ニーズが高く将来性のある領域でもあります。

教室員一同、叡智と力を結集し、教育、研究、診療に邁進します。変革を恐れないチャレンジ精神で新たな歴史を築いて行きたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

学歴および職歴

1983年3月
新潟大学医学部医学科 卒業
1983年6月
同 附属病院医員
1985年5月
同 第二内科入局
1991年7月
アメリカ合衆国ユタ大学腎臓病部門
研究員
2002年11月
新潟大学大学院医歯学総合研究科
内部環境医学講座(第二内科)
助教授※(※2007年から「准教授」に改称)
2009年5月
同 第二内科教授
2015年6月
腎・膠原病内科教授
現在に至る

学会活動

日本腎臓学会
評議員、専門医、認定医、指導医
日本透析医学会
評議員、認定医、専門医、指導医
日本内科学会
認定医、指導医
日本高血圧学会
評議員、指導医、専門医
日本臨床遺伝学会
評議員
その他
関連学会会員

受賞

2001年
新潟県医師会
「新潟県医師会学術奨励賞」受賞
2007年
「日本透析医学会2006年度学会賞(木本賞)」受賞
2007年
新潟大学医学部学士会
「2007年度年度新潟大学有壬基金学術奨励賞」受賞

歴代教授

腎・膠原病内科教授

成田一衛
平成21年(2009年)
成田一衛
教授就任

旧第二内科・歴代教授

沢田敬義
明治43年(1910年)
沢田敬義 教授
第二内科創設
柴田経一郎
昭和9年(1934年)
柴田経一郎
教授就任
桂 重鴻
昭和24年(1949年)
桂 重鴻
教授就任
木下康民
昭和35年(1960年)
木下康民
教授就任
荒川正昭
昭和55年(1980年)
荒川正昭
教授就任
下条文武
平成10年(1998年)
下条文武
教授就任
成田一衛
平成21年(2009年)
成田一衛
教授就任

関連講座