ご挨拶Introduction

教授   臼井 紀好

2025年9月1日付で、新潟大学大学院医歯保健学研究科発達神経科学分野の教授を拝命いたしました臼井紀好と申します。脳研究と解剖学教育に長い歴史をもつ新潟大学医学部において、新たな研究と教育の場を築いていけることを、大変光栄に感じております。

当教室では、脳の発達や疾患を手がかりに、思考や行動を支える高次機能と、その破綻がもたらす病態を、基礎科学の立場から研究しています。神経細胞に加えてグリア細胞にも着目し、分子、細胞、回路、行動を横断する視点から、脳の発達を統合的に理解することを目指しています。既存の枠組みにとらわれず、独自の問いに挑む姿勢を大切にしています。

こうした研究を進めるため、教室では研究環境を整えつつ、学生や若手研究者が落ち着いて議論し、それぞれの関心から研究を発展させていける体制づくりに取り組んでいます。専門分野や研究経験にかかわらず、脳の発達と機能、ならびに神経科学の根源的な問いに真摯に向き合う仲間とともに、腰を据えて研究に取り組んでいきたいと考えています。

教育面では、神経解剖学と発生学を担当しています。解剖学を単なる知識の集積として学ぶのではなく、構造の理解を起点に、機能や病態、疾患とのつながりを考える学問として伝えることを重視しています。実習を通して人体構造への理解を深めるとともに、医療に携わる者としての基本姿勢を養う機会を提供していきます。

本教室を拠点として、学生や若手研究者と議論を重ねながら、脳の発達と疾患から思考と行動の科学に新たな概念を提示する研究に取り組んでいきます。新潟大学から、次世代の神経科学をリードする独創的な研究を発信し、その中核を担う研究者を育てていくことを目指します。

今後とも、皆様のご指導とご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。