メッセージ
現在の医学は大変な勢いで進歩を続けています。たとえば、アトピー性皮膚炎に対して診断・治療では患者さんが満足される診療を提供できています。それでは、もうすでにすべての疾患で、発症の原因がわかり、最速の診断法が樹立され、最適な治癒できうる治療法が確立しているでしょうか。 皮膚科学分野 教授 阿部 理一郎
答えはNoです。アトピー性皮膚炎においても、ある割合の患者さんは皮膚バリアーを構成するタンパクが減少することが発症の背景にあることが明らかにされ、治療法として炎症を抑えるステロイド外用剤などで症状を抑えることができますが、すべての方の発症原因を明らかにすることや、治癒を目指せる治療法までには至っていません。
私たち医学に携わるものの使命は、現在考えうる最良の診療を行うことに加え、さらに医学を進歩させるように努力することです。
新潟大皮膚科はその目標に向かうべき、general medicine の中で通用する高い臨床能力を有する皮膚科医の養成と、探究的皮膚科学を目指す人材育成に主眼を置いています。また新潟大皮膚科は多くの関連施設があり、豊富な関連病院の優秀な指導医の下で、皮膚科専門医として十分な技量を養う研修を行うことができます。個人の生活設計や将来計画に合わせ、皮膚外科、大学院進学など個々の希望に沿う研修も用意しています。
研修の過程での学会発表も積極的に国内の学会のみならず海外の学会で行っています。また論文も研修医の時から熱く指導を受け、研修医は皆、英語の症例報告の論文を執筆しています。
新潟大学皮膚科は、長年毛髪に対する基礎研究を行い、多くの成果を発表し続けています。毛髪研究の中心であった下村裕先生(当時准教授)はその業績を高く評価され、平成29年度1月に山口大学皮膚科教授として栄転されました。加えて、重症薬疹、接触性皮膚炎、遺伝性皮膚疾患、皮膚悪性腫瘍などの多彩な基礎研究も行っています。皮膚科は様々な疾患があり、まだまだ解決すべき問題が山積しています。それぞれの教室員が自らの探求心に従い、それぞれ難題解決に挑戦しています。
新潟大皮膚科は、やる気に満ちた若い先生へのサポートを惜しみません。あなたの理想の医師像に近づくよう一歩ずつ一緒に進みながら、医学の明るい未来を語り合えることを楽しみにしています。

後期研修医からのメッセージ
大橋凌也

皮膚科入局2年目の大橋凌也と申します。
皮膚科に入局し、充実した日々を送っているうちにあっという間に1年が過ぎました。私からは1年間実際に勤務して実感した皮膚科の魅力についてお伝えできればと思います。
まず第一に新潟大学皮膚科の魅力は医局員の先生方の優しく活気のある雰囲気です。非常にフレンドリーな医局の雰囲気の中で、日々患者様と向き合いながら研鑽を重ねています。
また、皮膚科の学問としての大きな魅力であり面白い所の一つとして、「病変部を直接見て診察ができる」ということがあると考えています。現在は医学の進歩により内視鏡などで直接的に画像評価できることも多いですが、実際に肉眼で病変部を視認し触診できることは皮膚科の唯一無二の特徴です。
他にも皮膚科にはたくさんの魅力がありますがこの場では伝えきれないので、是非一度見学にきていただけたら嬉しいです。お待ちしております。
須田有裕子

現在は、新潟大学医歯学総合病院の皮膚科で勤務しています。大学病院には多くの複雑な症例が集まり、さまざまな患者さんに対してどのようにアプローチし、治療を進めていくのかを間近で学べる毎日は、とても刺激的で充実しています。
皮膚科に惹かれたきっかけは、初期研修で皮膚科をローテートした時の経験でした。先生方がとても優しく丁寧に教えてくださるだけでなく、研修医にも積極的に手技を任せてくださる雰囲気があり、感銘を受けました。
皮膚科に少しでも興味がある方は、ぜひ一度見学にいらしてください。教室の雰囲気の良さや教育体制の手厚さを、ぜひ実際に体感していただけたらと思います。お会いできるのを楽しみにしています。
本間澪夏

入局1年目の本間澪夏と申します。現在新潟県立中央病院で勤務しております。毎日たくさんの患者さんを診察し、手術も執刀の機会をいただいています。学習すべきことが多く大変さもありますが、毎日充実した日々を過ごしております。皮膚科として勤務するようになり、コンサルトの多さに驚きました。他科の先生から依頼されることも多く、やりがいを感じております。また、検査結果だけではなく皮膚の状態で経過を判断するので、改善した時に患者さんと喜びを分かち合うことができるのも魅力だと思います。
皮膚科に興味のある方は是非お気軽に見学にお越しください。お待ちしております。
女性医師の皆様へ

わたしたちの教室では約3割が女性医師で、女性が大変活躍している職場です。女性と男性に待遇差はなく、医局員全員においてスペシャリティーを持つ皮膚科医を育てることを目指しています。一方で、女性は結婚、出産、育児などのライフイベントにより家庭と仕事の両立に悩む場面が多いことも事実です。わたしたちの教室では、それぞれの環境に配慮しつつも、家庭と仕事とを両立し、外来・病棟勤務、手術、研究、学会発表、論文執筆に従事できるよう、積極的に支援しています。女性医師が働き続けることができ、立派なキャリアアップやキャリア継続ができるよう、教室ぐるみでサポートしています。
育メンからのメッセージ(育児休暇)
鈴木丈雄

二人目の子が生まれた時に1カ月半の育児休暇を頂きました。私のしたことは、生まれた子のおむつ替えや沐浴の補助等もありますが、買い物や上の子の相手をするのがメインでした。長期間一日中家族と一緒に過ごした時間は、仕事とは違った忙しさもありましたが、楽しく大変貴重な経験となりました。皮膚科医局は、男性の育休取得を大事な権利として認めてくれます。
育児に積極的に参加したい男性医師の皆さんの入局をお待ちしております。
海外からの研究者/留学生からのメッセージ
Nguyen Hong Haさん
【略歴】
2015年 ハノイ医科大学 修士(医科学) 取得
2017年 ハノイ医科大学 理学修士 取得
2018年~現在 新潟大学大学院医学研究科 医学博士取得に向けて在籍
【専門分野】
表皮水疱症における遺伝子編集
【一言】
海外での研究はとてもいい機会で、自分自身で目標を達成する挑戦にもなります。新潟大学では、基礎研究においてどの学部とも連結ができるので、複雑な実験を行ったりコンサルをすることができます。ほとんどのスタッフが上手に英語を話せるので、日本語が話せなくても研究室で働くことに言葉の壁を感じません。また、 学会で研究発表をする機会もたくさんあります。
■医局内に保育ルームを開設しました■
新潟大学皮膚科 保育ルームについて
・2021年4月、新潟大学皮膚科では教室員の勤務・研究活動等支援の一環として医局内に保育ルームを開設いたしました。
・ベビーシッター会社から専門のシッターさんに来ていただいて、教室員が勤務中、医局内の保育ルームでお預かりします。
・時間的に保育園や学童保育での保育が困難な場合など、土日祝日を含めて対応しています。急な仕事のためにお迎えに困るときなども、
シッターさんに保育園へお迎えに行っていただき、医局内で保育をしています。
・教室の皆さんにとって働きやすい職場であるよう、今後も様々な取り組みをしていきたいと思っています。

