社会疫学調査

主に十日町市の高齢者を対象とした社会疫学調査を実施しています。

①健康とくらしの調査(JAGES調査)

JAGES(Japan Gerontological Evaluation Study:日本老年学的評価研究、代表 千葉大学・近藤克則教授)では高齢者がいかにいきいきと生きることができるかを社会疫学的な視点で調査しています(https://www.jages.net/ JAGESホームページ参照)。JAGESは2010年から3年ごとに全国で調査を行っていますが、十日町市では2013年からJAGES調査に参加しています(これまで3回実施)。JAGES調査の結果から十日町市高齢者の要介護リスクや高齢者をとりまく社会環境を他の全国自治体と比較できます。また、市内の地域別に特徴や課題を抽出することが可能で、高齢者の介護予防施策に役立てています。

②十日町いきいき健康調査

農林水産政策研究所の研究事業をきっかけとして始まった調査です(研究レビュー参照)。2017年に十日町市街地と松之山地域の高齢者(65~84歳)を対象に詳細な調査を実施しました。調査の内容はアンケートや問診の他、運動機能、身体機能、認知機能の測定、血液・尿検査、活動量と活動量範囲のモニタリング(加速度計とGPSによる)、頭部MRI検査等の幅広い範囲の検査を行っています。3年後の2020年に第2回調査を実施する計画でしたが、新型コロナウィルス感染症の流行により延期となり、2020年には郵送調査を実施しました。今後も継続的に調査を行い、人がよりいきいきと生きがいをもって生きるための要因を科学的な視点から詳細に分析していく計画です。この調査は県立十日町病院、東京医科大学、東京医科歯科大学、東京都健康長寿医療センター研究所と協同で進めており、これまでも複数の学術論文として成果を公表しています。