医療と介護の仕組みづくり

①訪問看護ステーションの開設

当講座が担う主なミッションの1つに十日町市における「出向くケアと医療」の仕組み作りがあります。中山間地域を多く抱え、医療・介護・福祉に従事する人材が不足しているこの地域では、病院や施設に過度に依存することなく、自宅で安心して療養できる体制が必要とされています。その取り組みの一環として、令和3年7月15日に十日町市訪問看護ステーション「おむすび」が開設されました。健康の管理・相談から在宅療養のお世話、医療処置、在宅のリハビリテーション、ターミナルケアまで、自宅で介護する人・される人を、“おむすび”のような温もりのある看護でサポートしていくことを目指します。

②医療と介護の需給分析

平成の市町村合併の結果、十日町市には現在2つの県立病院(十日町病院、松代病院)が存在しており、厚生労働省が推し進める「地域医療構想」に基づく病院の再編問題は、当地域においても喫緊の課題です。また、人口減少及び高齢化が進む十日町市において、医療と介護の担い手不足という難題もあり、これから地域が必要とする医療・介護提供体制を十分に検討することが重要です。当講座では市内の医療機関の受診者データ、市が保有するKDBデータなどを用いた需要分析を基に、市の医療、介護サービスへの提言を行っています。