地域包括ケアシステムの活用

①地域ケア会議等への参画

十日町市では市が中心となり月1回の地域ケア会議が開催されており、その取り組みは新潟県内でもモデルケースとなっています。私達もオブザーバーとして会議に参加し、医師の視点からケースに対しての助言を行っています。また、十日町市、県立十日町病院の地域連携室や地域包括支援センターが協力し立ち上げた「社会的処方連絡会」に私達も参加し、医療や介護を必要とする住民を地域としてサポートしていくために必要な連携や地域資源について話し合いを行っています。

②社会的処方への取り組み

病気を治すのは医療であり医学と思われています。しかし、病気を作る原因は医学的な原因(遺伝や生活習慣)以外にも社会経済的な要因が関係していることが分かっています。例えば経済状況が悪い人ほどタバコをよく吸うことが分かっています。また、ボランティアやスポーツの会に参加している人ほど認知症や要介護になりにくいことも知られています。そこで、医学的な視点だけでなく、もっと広い社会的な視点で病気や患者さんをサポートしていこう、というのが社会的処方の取り組みです。英国で始まり、国内でもモデル事業が始まるなど今後注目される取り組みですが、本来、保健師の活動にすでに含まれていた視点であり、十日町市では社会的処方が必要な症例を検討する目的で、県立十日町病院地域連携センター、地域包括ケア事業所、十日町市役所医療介護課と連携して毎月、「社会的処方連携会議」を開き、症例の振り返りや情報共有をしています。