病理医どうでしょう?

当教室のパート事務員A子が病理に関して私が面白いと思った記事を紹介するページです。

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病理医はほんとに少ない!!まじヤバイと思う現状

新潟県の医師不足が深刻な状況だということはもう何年も前から言われている。

厚生労働省の平成26年(2014年)医師・歯科医師・薬剤師調査(医師・歯科医師・薬剤師調査の概況)によると、新潟県の人口10万人当たりの医師数(総数)は200.9人(全国平均は244.9人)で全国43番目であり、人口10万人当たりの医療施設に従事している医師数は188.2人(全国平均は233.6人)で全国44番目である(ワースト4位)。ちなみに歯科医師数は90.5人で全国4番目だ(どうりで歯医者が多いわけだ)。

新潟市でみると、10万人当たりの医師数は287.3人で、医療施設に従事している医師数は266.8人で、全国平均よりは多い。県内の地域偏在が大きいことを示している。


さて病理に目を向けてみると、上記の調査で平成26(2014)年12月31日現在、主たる診療科別にみた医療施設に従事する医師数の総数は296,845人、病理診断科は1,766人で全体の0.6%(男性が0.6%、女性は0.8%)だ。少ないと言われている小児科(16,758人)や産婦人科(10,575人)、麻酔科(8,625人)などに較べてもかなり少ない状況だ。

アレルギー科、リウマチ科、感染症内科、心療内科、乳腺外科など病理診断科よりも割合が低い診療科もあるが、それらはほとんどが狭い専門分野を扱うものであり、あらゆる病気を横断的に扱う病理と一緒に考えることは不公平だろう。病理診断がなければ診断が成り立たない分野も多いことを考えると、この少なさはただの事務員の私がみても少なすぎると思う。


一般社団法人日本病理学会のサイトによると、2015年11月1日現在の病理専門医数は2316名。病理診断科に従事する医師数とかなり違うのは、大学の研究室に属している大学職員などの数に寄るものと考えられる。日本病理学会のサイトには、各県別に専門医氏名が公表されている(日本病理学会認定専門医一覧)。公表されている専門医は2274名で、42名は公表されていないので、各県別の数値は正確ではないもののおおよその目安にはなる。

2015年10月1日の人口(総務省統計局による平成27年国勢調査の人口速報集計結果参照)で計算すると、人口10万人当たりの各都道府県の病理専門医数の平均は1.79人。新潟県は29名で、人口10万当たりの数は1.26人で全国44番目、人口10万人当たりの医療施設に従事している医師数の順位と同じく、残念ながらここでもワースト4位だ。総人口の約10.6%を占める東京都に病理専門医の18%が集中している。


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図: 各都道府県の病理専門医数と人口10万人当たりの病理専門医数
一般社団法人日本病理学会認定病理専門医一覧より作成)


 谷先生が自分を必要としているところに進みたいと言っていたわけは、この病理医の少なさにある。新潟県は基本的に医師数不足なので、どの科を進路に選んだとしても必要とされているのだが、病理医の少なさは新潟県に限らず危機的な状況にあると言ってもよい。本当に必要とされている分野なのだ。


【参考】

「病理医不足」で検索するとヒットする上位サイト

忘れられた医師不足~病理医不足
http://hpcase.jp/column/pathologist/

がんの手術をするためになくてはならない病理医が不足している
http://kuroiwa.com/?columns=1270

日本病理学会 病理専門医,専門医制度の現状
http://pathology.or.jp/news/pdf/hearing-120602.pdf

必要不可欠なのに知名度がない“病理医”その実態とは?
http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1312/17/news059.html

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