第1回ポドサイト研究会

第1回ポドサイト研究会

 第11回弥彦ポドサイトセミナーには、ご多忙の中、多数の先生方に御参加いただきましたこと、心より御礼申し上げます。
本セミナーは、ポドサイト研究の活性化、国内の研究者の情報交換の場になればとの趣旨で開催させていただいてきました。お蔭さまで、本セミナーで発表いただいた研究が、JASNなどの腎臓病、関連領域のトップジャーナルに多く掲載されております。本セミナーでのディスカッションが、研究の完成度を高めることに寄与できたとすれば、会の開催に関わらせていただいている者として、これ以上ない喜びでございます。
 諸々の社会情勢の変化もあり、本会のような小さい研究会の存続は厳しい状況でございますが、前回、参加いただいた先生へのアンケートでは、基本的にこれまで通りの形式での会の継続をとの声を多数いただきました。幹事の淺沼先生、長田先生、楊先生らにご支援いただき、本会は日本腎臓学会認定の研究会にしていただきました。その際にご指導をいただき、会の名称をポドサイト研究会と改め、これまでと同様の形式で、平成29年3月4日(土)(13:00 ~)、昨年と同じ新潟駅構内隣接のコープシティー花園ガレッソホールで開催させていただきます。
 今回の特別講演は、慶応大学の長谷川一宏先生にご講演いただきます。先生方にはご承知のことと存じますが、長谷川先生は、腎におけるサーチュイン(Sirt1)発現の意義、尿細管-糸球体連関などの研究で重要な報告をされておられます。長谷川先生のグループのこれまでの御研究、今後の展開について御紹介いただく予定でございます。


新潟大学 腎研究センター 河内 裕

<開催概要>

当番幹事:河内 裕(新潟大学腎研究センター腎分子病態学分野)
日 時:平成29年3月4日土曜日13時~19時
場 所:コープシティ花園 ガレッソホール

第1部:特別講演
特別講演
座長: 杏林大学 医学部 小児科学  楊 國昌
 
「Sirt1/NMNと尿細管-糸球体連関を介した先制的ポドサイト保護の可能性」
慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科  長谷川 一宏

第2部:一般演題
口演1 
座長:京都大学TMKプロジェクト 淺沼 克彦

1. 変異型APOL1は細胞内炎症性シグナリングを促進し、ポドサイト障害を増悪させた
千葉大学大学院 医学研究院 薬理学  若新 英史

2. ポドサイト傷害時にmegalin依存性に増加した腎内Angiotensin IIはNa蓄積に寄与する
東海大学 医学部 腎内分泌代謝内科  小泉 賢洋

3. 解離で誘導されるポドサイトの形質変化   
東海大学 医学部,東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科  岡部 匡裕

4. ポドサイトのβ1インテグリンの局在と運動性制御におけるオートファジーの役割
九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学 腎臓研究室   四枝 龍佑


口演2 
座長:東海大学 医学部 基礎医学系 分子生命科学  松阪 泰二

5. ネフロン前駆細胞からポドサイトへの選択的誘導シグナルの検討
熊本大学 発生医学研究所 腎臓発生分野  吉村 仁宏

6. 糖尿病性腎症の早期診断マーカーとしての尿中ポドサイトmRNA排泄量の検討
宮崎大学 医学部 内科学講座循環体液制御学分野  皆川 明大

7. 培養ポドサイト突起形成におけるヘパリンとall trans-retinoic acid (ATRA)の役割
新潟大学 腎研究センター 腎構造病理学分野 矢尾板 永信

8. ポドサイトにおけるMAGI-2の機能
京都大学TMKプロジェクト, 京都大学 腎臓内科  淺沼 克彦

ポスターセッション