放射線医学教室 石川浩志

写真石川浩志 教授

 令和2年9月1日付けで新潟大学大学院医歯学総合研究科放射線医学分野の教授を拝命いたしました。新潟大学の放射線医学教室は、令和7年に開講100周年を迎える国内でも有数の伝統ある教室です。初代田宮知耻夫教授から、野崎秀英教授、北畠隆教授、酒井邦夫教授、笹井啓資教授、青山英史教授へと引き継がれ、私は7代目の教授となります。教室にはこれまで多くの医師が在籍しており、近年は医学物理士もメンバーに加わっています。これまで新潟大学、新潟県内を中心に地域の放射線医療を担うとともに、多くの人材を輩出してきました。現在、新潟県内で活躍する放射線科医、医学物理士の多くは教室関係者で、日頃から緊密に連携して診療、教育、研究を行っています。

 放射線医学は診断と治療に大きく分かれますが、両方にまたがる核医学もあり、診断では画像下治療(IVR)も展開しています。先端の科学技術を用いた多様なモダリティーと全身に及ぶ臓器、疾患を対象とする魅力的な分野です。守備範囲が広く進歩が速いという点では大変ですが、飽きることがなくやりがいを持続しやすいともいえます。また、今後はAIの発展とともにさらに可能性が広がっていくことが期待されます。

 放射線医学教室は全国的には診断と治療の教室に分かれつつありますが、当教室は診断と治療の合同教室です。その分賑やかで、切磋琢磨でき、柔軟な研修が可能となります。新潟県は全国5位の広い面積とそれなりに多い人口を有する一方で医学部が一校しかないため、医師充足状況では全国最低を争っています。そのような状況では当然ながら放射線科医も不足しており、私たちと一緒に新潟の放射線医療を盛り上げてくれる仲間を常時募集しています。また、新潟大学では2015年度より医学物理士レジデントコースを立ち上げており、医学物理士も教室員として活躍中です。興味のある方は気軽にご相談いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。