当科で骨盤内手術を受けた女児の妊孕能に関する後方視的研究
1.対象者及び対象期間、過去の研究課題名と研究責任者
1963年1月1日から2021年8月31日までに新潟大学医歯学総合病院小児外科で骨盤内手術を受けた女児(Hirschsprung病、Hirschsprung病類縁疾患、直腸肛門奇形、腫瘍、外傷)が対象となります。
2.概要
当科で骨盤内手術の対象となる疾患には、Hirschsprung病、直腸肛門奇形、腫瘍、外傷など多岐にわたります。術式は各疾患で異なりますが、手術よる骨盤内の癒着や解剖学的変化が起こることが予想されます。
女性の不妊には様々な原因がありますが、その一つとして骨盤内手術による癒着があります。小児期に骨盤内手術を要した女性で、成人期に不妊治療を要する女性も少なからず存在します。本邦では、Hirschsprung病の長期予後調査がなされていますが、女性の妊孕能に関する項目は調査されていません。
そこで今回、私たちは、当科で骨盤内手術を要した女児を対象に診療情報を収集し、骨盤内手術を受けた女児の妊孕能を明らかにすることを目的としました。
3.申請番号
2021-02474.研究の目的・意義
当科で骨盤内手術を要した女児を対象に、8歳以降の年齢すべての方に対し、疾患、発症時期、術式、手術回数、月経遅延の有無、婦人科受診歴、妊娠出産の有無、不妊治療の有無について診療情報を収集し、骨盤内手術を受けた女児の妊孕能を明らかにすることを目的とします。明らかにすることで、各疾患、術式と妊孕能の関係を分析し、婦人科へのトランジション時期や長期フォローアップの体制を確立することができると思われます。
5.研究期間
倫理審査委員会承認日から2026年3月31日まで
6.情報の利用目的及び利用方法(他の機関へ提供される場合はその方法を含む)
紙カルテおよび電子カルテに保存されている、Hirschsprung病、Hirschsprung病類縁疾患、直腸肛門奇形、腫瘍、外傷に対して治療を受けた患児の診療情報を利用させていただきます。
使用するデータは個人が特定されないような匿名化を行います。研究の成果は、学会や専門誌などの発表に使用される場合がありますが、名前など個人が特定できるような情報が公表されることはありません。
7.利用または提供する情報の項目
診療情報(疾患、発症時期、術式、手術回数、月経歴、婦人科受診歴、妊娠出産の有無)
8.利用する者の範囲
新潟大学 小児外科 菅井 佑
9.試料・情報の管理について責任を有する者
本学:新潟大学 小児外科 教授 木下 義晶
10.お問い合わせ先
所属:新潟大学小児外科
氏名:菅井 佑
Tel:025-227-2258
E-mail:pedsurg@med.niigata-u.ac.jp