当院における先天性横隔膜ヘルニアの患側による比較検討
1.対象者及び対象期間、過去の研究課題名と研究責任者
2013年1月から2023年7月に当院にて出生した先天性横隔膜ヘルニア患者を対象とします。
2.概要
先天性横隔膜ヘルニアは、周産期・周術期管理の進歩や人工呼吸器の発達により、その治療成績は飛躍的に向上している疾患です。しかし、一般的に先天性横隔膜ヘルニアに対する治療成績等を論ずる際には、その大多数を占める左側例を中心に述べられており、右側例について論ぜられることは稀です。先天性横隔膜ヘルニアはその解剖学的特徴から、脱出臓器などの臨床像が患側により異なるにも関わらず、右側例の割合は10-20%と少ないため、右側例のみについての臨床像や右側例と左側例との比較検討は不十分です。
本研究では、先天性横隔膜ヘルニアの患側による臨床的差異について究明するため、自験例から後方視的に比較検討します。右先天性横隔膜ヘルニアの臨床上を明らかにすることで、その適切な予後予測、治療体制の確立につながると考えています。
3.申請番号
2023-02134.研究の目的・意義
後ろ向きに電子カルテ上のデータをもとに、当院における右先天性横隔膜ヘルニアと左先天性横隔膜ヘルニアの臨床的差異を究明することで、患側による適切な予後予測、治療体制の確立を目的としています。
5.研究期間
倫理審査委員会承認日から2029年3月31日まで
6.情報の利用目的及び利用方法(他の機関へ提供される場合はその方法を含む)
先天性横隔膜ヘルニアの患側による差異の究明を目指して、電子カルテ内の情報を利用します。使用するデータは個人が特定されないように匿名化を行います。研究の成果は、学会や専門誌などの発表に使用される場合がありますが、名前などの個人が特定できるような情報が公表されることはありません。本研究データが他の医療機関へ提供されることもありません。
7.利用または提供する情報の項目
性別、出生時在胎週数、出生時体重、出生前診断の有無、肺胸郭断面積比(LT比)、肺断面積児頭周囲長比(LHR)、observed/expected LHR(o/eLHR)、Apgar score1分値・5分値、合併疾患、術式、手術所見、術後合併症に関して、診療録より情報を取得します。
8.利用する者の範囲
新潟大学 小児外科学教室のみで利用する
9.試料・情報の管理について責任を有する者
新潟大学 小児外科 斎藤 浩一
10.お問い合わせ先
本研究に対する同意の拒否や研究に関するご質問等ございましたら下記にご連絡をお願いします。
所属:新潟大学 小児外科
氏名:斎藤 浩一
Tel:025-227-2258
E-mail:pedsurg@med.niigata-u.ac.jp