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2025/10/10
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令和7年度 新潟大学医学物理セミナーを開催しました
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2025年10月10日、新潟大学医療人育成センターにおいて、東北広域次世代がんプロ養成プラン 令和7年度 新潟大学医学物理セミナーを開催しました。今回は、北海道大学大学院工学研究院 応用量子科学部門/北海道大学病院 医学物理部准教授の宮本直樹先生を講師にお招きしました。
セミナーでは、「データで見るがんの呼吸性移動の特徴とその対策の最前線」をテーマに、宮本先生が取り組まれている最先端の研究についてご講演いただきました。肺・肝・膵などの体幹部腫瘍における呼吸性移動の実測データをもとに、ベースラインシフトや振幅変化、呼気・吸気の安定性について詳しくご解説いただいたほか、動体追跡放射線治療や粒子線追尾照射、リアルタイムボリュームイメージングといった最新技術についても紹介いただきました。
講演後には活発な質疑応答が行われ、参加者からは「臨床現場の課題に直結する内容で非常に有意義だった」といった声が多く寄せられました。
セミナーには、県内から約50名の医師・診療放射線技師・医学物理士・大学院生が参加し、ハイブリッド開催を通じて多くの方々に学びの機会が広がりました。
また、研究会終了後に開催された懇親会では宮本先生のお人柄もあって和やかな雰囲気の中、研究や教育の話題に花が咲きました。
今後も新潟と北海道の医学物理コミュニティのつながりを大切に育み、人材交流や共同研究を進めていくことができれば嬉しいです(棚邊 哲史)

宮本先生のご講演
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2025/9/27
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第31回新潟放射線治療研究会が開催されました
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2025年9月27日、新潟大学医学部大講義室にて第31回新潟放射線治療研究会が開催されました。
本研究会は、医師、診療放射線技師、看護師、医学物理士など、放射線治療に携わる多職種が一堂に会し、日々の臨床経験や研究成果を共有する場として継続的に開催されています。各職種からの一般研究発表に加えて、最新技術や製品に関するメーカープレゼンテーション、新潟大学病院の取り組みを紹介する施設発表、さらに外部講師による特別講演など、非常に充実した内容となりました。
一般研究発表では魚沼基幹病院、長岡中央綜合病院、新潟大学病院など、県内各施設の医学物理グループからも発表が行われ、臨床現場での課題や工夫、研究成果が活発に議論されました。
多職種が垣根を越えて意見交換を行う姿が印象的で、放射線治療の質向上に向けた意識の高さが感じられるセッションとなりました。
特別講演では、都島放射線科クリニックの辰己大作先生より、放射線治療における位置照合の精度やマージン設定の考え方について実践的なご講演をいただき、参加者から大変好評を博しました。続いて、山形大学医学部放射線医学講座の小藤昌志先生より、東日本重粒子センターでの重粒子線治療の最新状況や今後の展望についてご紹介いただき、先進的な放射線治療の可能性を感じる貴重な機会となりました。
研究会終了後には懇親会も開催され、発表内容を振り返りながら、職種を超えた交流や情報交換が活発に行われました。終始和やかな雰囲気の中、地域全体の連携と放射線治療のさらなる発展を願う思いが共有され、盛会のうちに閉会となりました。
今後も本研究会を通じて、放射線治療に携わる多職種が互いに学び合い、知識と技術の向上を重ねていくことで、より高い医療の質と安全性を実現してまいります。(本間大晴、棚邊哲史)

研究会終了後に集合写真
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2025/9/22
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第130回日本医学物理学会学術大会(千葉) 参加報告
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去る2025年9月19日〜21日、千葉で開催された第130回日本医学物理学会学術大会に参加してまいりました。
来年8月には新潟市にて第132回大会が開催されることが決定しており、今回は大会長の宇都宮悟先生、実行委員長の棚邊、プログラム委員長の椎木健裕先生(山口大学)とともに、企業ブースへのご挨拶や会場内の動線確認など、通常の学会参加とは異なる「主催者の視点」を意識しながら参加いたしました。
大会初日の懇親会では、全国各地の放射線治療研究会の代表者が、それぞれ1分間で研究会の特色を紹介するユニークな企画が行われ、会場は大いに盛り上がりました。閉会の挨拶では、宇都宮先生が登壇され、第132回大会のテーマやポスターの紹介を交えながら、次回大会への熱い意気込みを力強く述べられました(写真2)。
また、2日目に開催された医学物理サミットでは、医学物理士の現状と将来展望に関して、世代や立場を超えた熱い議論が交わされ、参加者の医学物理士に対する関心の高さがうかがえました。
第130回大会で得られた学びと経験を糧に、来年の第132回大会(新潟開催)を成功へと導くために、実行委員一同「オール新潟」で準備を進めてまいります。
新潟の地で多くの皆さまと再びお会いできることを心より楽しみにしております。(棚邊哲史)

第130回日本医学物理学会学術大会 会場前

懇親会の閉会挨拶で第132回大会に向けて熱い意気込みを語る宇都宮先生
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2025/4/24
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第81回日本放射線技術学会総会学術大会/JRC2025にて当院の山田さんと長岡赤十字病院の西潟さんがCyPos賞を受賞しました!
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4月10日から4日間にわたって開催された第81回日本放射線技術学会総会学術大会(JSRT)/JRC2025において、当院の山田巧さんと長岡赤十字病院の西潟貴幸さんがCyPos賞(銅賞)をダブル受賞されました!
CyPos賞とは学術研究発表の中で学術的に優れ将来性豊かな発表に対して選考して表彰される賞です。全国から選ばれた全20演題のうち、治療分野はたったの6演題(全体の30%)。そのうち、新潟県から2演題も選出されるとは…快挙です!
山田さんの研究では、MLC位置誤差など複数のエラーを付加したHyperArc治療計画に対して、従来広く使用されてきたconformity index(CI)よりも、Vadimら(Med Phys, 2023)によって提唱された新しい評価式の方が検出感度が優れていることが示されました。治療精度の評価手法に新たな一石を投じる、意義ある成果です。一方、西潟さんの研究では、延長ケーブルの使用環境に関する複数のリスク要因が測定値に及ぼす影響について評価されました。従来あまり体系的に検証されてこなかった要素について、複数社のケーブルを用いてリスク環境下での影響や、測定値への影響を定量的に明らかにされました。日常的に行われている測定の「常識」に改めて向き合い、課題を丁寧に掘り下げた点が高く評価されたものと思います。
お二人とも、日々の臨床業務や対外活動でご多忙な中、情熱と飽くなき探究心をもって、休日や夜間を問わず研究に取り組んでおられました。その成果がこのようなかたちで結実したことは、私自身にとっても、そして新潟県の放射線治療に関わる仲間にとっても何よりの励みとなりました。
今後も臨床・研究・教育を軸としたさまざまな分野で、新潟から放射線治療の未来を切り拓いていってください!この度はおめでとうございます!(棚邊哲史)
【CyPos賞(銅賞)受賞演題】
TOP-178
電荷発生装置を使用した延長ケーブルのリスク環境下における線量測定値への影響評価
西潟貴幸、山田巧、小澤修一、棚邊哲史、眞弓和輝、木下尚紀
TOP-186
多発脳転移に対するシングルアイソセンタ照射における新たな線量指標の有用性評価
山田巧、棚邊哲史、中野永、坂井達矢、岡哲也、坂井裕則、金沢勉
(参考)JSRT Awards
https:// site2.convention.co.jp/ jrc2025/ award_jsrt.html

(写真1)CyPos賞(銅賞)を代表して受賞される山田さん

(写真2)表彰状を手にパシフィコ横浜会議センター前で(左:西潟さん、右:山田さん)
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2025/4/9
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一般財団法人日本医学物理士会の理事に就任しました
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今年度より、一般財団法人日本医学物理士会(JCMP)の理事に就任いたしました。JCMPでは、医学物理士の能力向上やその職域の確立を目的として、啓蒙活動や実務能力の強化に向けたさまざまな取り組みが行われております。
また、理事就任にともない、ICT活用委員会副委員長も拝命いたしました。
今後は、医療現場における医学物理士の地位向上を目指し、理事・評議員・会員の皆様と力を合わせて、より一層尽力してまいります。(棚邊哲史)
(参考)
JCMPホームページ
https:// jcmp.or.jp/ jcmp/ boardmember/
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