社会医学系専門医制度指導医研修に参加しました(2月20日・神戸)
社会医学系の専門医・指導医制度が来年度からスタートするのにあわせ、指導医研修が始まりました。
2月20日に神戸大学医学部で行われた社会医学系専門医制度指導医研修に参加してきました。
兵庫県では、自治体としては、島根、京都につづきいち早く独自の専門医・指導医プログラムを発足させています。
http://shakai-senmon-i.umin.jp/program.html
その中心となって活躍されているのが、兵庫県の医監の山本光昭先生です。
先生がかれこれ10年ぐらい前に新潟検疫所の所長をされていたことが縁となり、今回、研修会にお邪魔しました。
私はまるで先生の応援団のような気持ちで講演を拝聴しました。
先生の厚労省の医系技官としての卓越した手腕はもちろん、新潟県がうけた恩恵の一つに、「感染症懇話会」があります。
国、県、市、大学の感染症関係者が一同に集って、年に1回勉強会ならぬ懇親会を開いております。
山本先生の「顔の見える関係を常日頃から築いていることが、多職種の連携を要する有事対応には一番大切」という考えから始まった会です。
最初は10名ぐらいからスタートだったのですが、今は50名以上を越える大きな会になり、新潟の感染症関連の交流を深めるなくてはならない会に成長しました。
その一方で、先生には昨年度まで当教室が担当する「公衆衛生」の非常勤講師もお勤め頂きました。厚労省の最新の施策から、生き方まで人生勉強をふくむ幅広い講義内容ででした。眞に感謝しております。
今回の研修会の骨子は、将来的に社会医学系のプレゼンスを広げるために若い社会医学系専門医を養成する、そのためにはまずは指導医をおいて専門医プログラムを作る、というものです。
1.公衆衛生総論
2.保健医療政策
3.疫学/医学統計学
4.行動科学
5.組織経営・管理
6.健康危機管理
7.環境・産業保健
の7つの分野をカバーすることが必要になります。
新潟でも専門医プログラムを!という気運はありますので、ぜひ山本先生の作られた感染症懇話会のネットワークを使って構築できればと、先生の講義を受けながら考えていました。
講習会の後、神緑会という神戸大医学部の同窓会のご厚意で懇親会がありました。
大阪検疫所の所長、赤穂保健所所長、WHO神戸センターの先生など様々な先生にご挨拶することが出来、よそ者もすんなり受け入れてくれる懐の深さを感じました。
私は、関西でいえば「ぼけ」に当たるのですが、なんとなく西日本の気質のほうが好きな気がします(まだ住んだこと無いのでとなりの芝生かも・・)
講習会まで、少しだけ時間があったので医学部のそばにあった、喫茶店「カドー」でトーストセットを頼みました。(交差点の角にあるのと、フランス語のお土産をかけた店名でしょうか)
神戸大御用達のようで、「テニュアがさー」「**先生がね」「研究費が」とかいう会話ががんがん飛び交っています。
また、お店のママが「**さん、今日はみてないね」という世話をやいている言葉も耳にしました。しかし、私のような一見さんも決しておろそかにしないのが、さすが神戸!と思いました。
店を出て行くときに2月末で閉店・・と書いてあったのが気になりました。
こういうソーシャルキャピタル高い店は、なくなってはいけませんね!
(by 齋藤玲子)