新潟大学大学院医歯学総合研究科 呼吸器・感染症内科学分野 - 生体機能調節医学専攻 内部環境医学講座/地域疾病制御医学専攻 国際感染医学講座

診療科目一般内科、呼吸器疾患、感染症、腫瘍、アレルギー、心身症
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腫瘍研究グループ

胸部悪性腫瘍、特に肺癌は、進行期での発見が多くいまだ予後不良の疾患であり、新たな治療法が望まれています。我々腫瘍研究グループは、胸部悪性腫瘍診療における新たな治療法の発見、エビデンスの確立を目指して研究を行っています。

メンバー

常勤スタッフとして阿部徹哉、渡部聡、岡島正明、近藤利恵、大学院生として大坪亜矢、佐藤美由紀、本間美帆の計7名が在籍しています。

基礎研究について

腫瘍免疫療法

腫瘍細胞は分裂や細胞寿命の延長といった腫瘍の生存に有利な形質を獲得しています。これらの蛋白の一部は腫瘍抗原として担癌宿主の免疫システムに認識され、特異的な抗腫瘍免疫が誘導されています。一方、腫瘍は様々な方法で宿主の免疫システムの攻撃を逃れ、増大、進展します。近年、抗CTLA-4抗体療法、抗PD-1/PD-L1抗体療法により免疫応答のブレーキを外すと、肺癌の予後を改善できることが報告されました。免疫療法は化学療法、放射線療法との相乗効果も期待でき、肺癌診療は新たな時代を迎えています。我々は以前より腫瘍免疫、特に細胞免疫療法の研究を続けてきました。PD-1/PD-L1 axisを含めたimmune check point阻害剤の基礎的検討、投与症例の免疫モニタリング、バイオマーカー検索の研究を進めています。

分子標的治療薬耐性機序の解明

Driver mutation、特にEGFR遺伝子変異を有する肺癌症例に対して、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤は強い抗腫瘍効果を示します。しかし一部に一次耐性を有し効果が乏しい症例が存在し、効果を示した症例であってもいずれは耐性を獲得し癌は進行します。我々は癌幹細胞に代表される腫瘍のheterogeneityによる分子標的治療耐性のメカニズムを研究しています。癌幹細胞化に重要と考えられる蛋白質としてDDX3Xを同定しました。今後はこれまで明らかにされて来なかったEGFRチロシンキナーゼ阻害剤の一次耐性の機序解明を目指します。

臨床研究について

北東日本研究機構(NEJ)、西日本がん研究機構(WJOG)、胸部腫瘍臨床研究機構(TORG)などの臨床研究グループに所属し、多施設共同研究に参加しています。また、新潟肺癌治療研究会を組織し、新潟から新たなエビデンスを発信し続けています。現在新潟肺癌治療研究会には新潟県内を中心に計31施設が参加しており、2015年度は関連学会で16演題を発表いたしました。

メサコリンに対する気道過敏性検査
腫瘍班は大学院生に海外学会での発表経験を積んでもらっています。写真は2013年、ワシントンD.C.で行われたアメリカ癌学会での才田優先生のポスター発表です。
呼気中一酸化窒素の測定
左は才田優先生、右は田中知宏先生のアメリカ癌学会での発表の様子です。海外発表にも慣れて、英語でしっかりと受け答えできました。
呼気中一酸化窒素の測定
2015年にフィラデルフィアで行われたアメリカ癌学会では、大学院生の佐藤昂先生に発表してもらいました。

人材育成について

新潟県立がんセンター新潟病院と連携して、胸部悪性腫瘍診療のスペシャリストを育成しています。静岡がんセンター、金沢大学がん進展制御研究所などへの国内留学も行っており、今後も新潟県内に留まらず広い視点をもった人材の育成を進めていきます。最近の新たな試みとして、留学から帰局したスタッフを中心に、新潟肺癌治療研究会プロトコール立案委員会、プロトコール検討委員会を立ち上げました。

新潟から新しい治療を発信すること、臨床研究の立案、推進を通じて次世代研究者を育成することを目指しています。

研究・グループ紹介

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