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イギリスのオミクロン株の実効再生産数の推定(2021年12月28)

新潟大学大学院医歯学総合研究科・国際保健学分野では、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)オミクロン株の感染状況を把握するため、イギリスのオミクロン株感染報告者数に基づく簡易実効再生産数推定し、その結果をHPで公開することにいたしました。

イギリス:12/22-12/28 最高値2.10 平均値1.62(増加傾向)

 

 

・実効再生産数について
毎日、ニュースで新規感染者の数が報告されています。しかし、その数を聞いただけでは感染が拡大しているか、それとも収まっているのか、なかなかわかりません。

公衆衛生的な対策を考える上では、地域ごとの状況を明確に把握することが大切です。そこで、1人の感染者が、平均で何人にうつしているのかを示す指標である、実効再生産数(effective reproduction number: Rt)を算出することが、重要になってきます。

本研究室では、国立感染症研究所が発表した簡易推定法を用いて、新潟県および新潟市の実効再生産数を推定しています。「直近7日間の新規陽性報告者数/5日前7日間の新規陽性報告者数」という算式です実効再生産数は、「1」を上回ると感染が拡大に向かっており、「1」を下回ると収束に向かうと判断されます。

 

また、京都大学の西浦教授が7月28日に政府新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料の方法より、「報告日の感染者数/一週間前同曜日の感染者数」という算式で今週先週比を算出しました。今週先週比が「1」を上回ると感染が拡大に向かっており、「1」を下回ると収束に向かうと判断されます。

データソース:イギリス政府が毎日更新するオミクロン株の公式発表 https://www.gov.uk/government/publications/covid-19-omicron-daily-overview

推定法出典:高ら.COVID-19感染報告者数に基づく簡易実効再生産数推定方法(IASR Vol. 42 p128-129: 2021年6月号) https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2502-idsc/iasr-in/10465-496d04.htm

西浦ら.資料3-3 西浦先生提出資料(第45回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年7月28日))https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00256.html

この情報が地域にとって有益な情報となれば幸いです。
グラフは定期的なアップロードを予定しております。

(孫、我妻、吉岡、齋藤玲子)