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トラジェクトリー解析による都道府県別のCOVID-19患者推移(2020年10月14日)

10月14日現在では、愛知県・北海道・京都府・埼玉県・新潟県で増加傾向が見られます。

この解析はクラスターの患者数も含むため、患者が増加傾向であっても市中感染が起こっているということでは必ずしもありません。

・トラジェクトリー解析について
県ごとの状況の変化がどうなっているのかを把握していくことが公衆衛生的に重要であり、変化率をグラフ化することでより明確に現状を把握することが可能になると考えられます。
そこで、オープンデータを用いて患者数の変化がどのようになっているのか確認をするトラジェクトリー解析を行い、都道府県別での患者数の推移を視覚化しました。分析では傾向をわかりやすくするため、近似曲線を追加しています。横軸を累積患者数、縦軸を新しく確認された患者数(前日との差)としています。グラフではXY軸を対数スケールで示しています。

・倍加時間について
倍加時間は患者数が2倍になるまでにかかる日数を表しており、1/log₂(その日までの累計感染者数/前日までの累計感染者数)で求められます。表には10月8日~10月14日の7日間の倍加時間の中央値を記載しています。倍加時間は、短いほど感染者が増加するスピードが速いということを示しています。


Source:
厚生労働省 報道発表資料 (https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/index.html)
都道府県別新型コロナウイルス感染症患者数マップ (https://gis.jag-japan.com/covid19jp/)

トラジェクトリー解析を使った世界各国の状況についてはこちらをご覧ください。

この情報が地域にとって有益な情報となればと思います。

(小笠原、我妻、李、孫、白倉、八神、齋藤玲子)