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2017/4/29
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福島県放射線治療懇話会
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2017年4月29日に福島県立医科大学病院に於いて第12回福島県放射線治療懇話会が開催されました。「VMATコミッショニング」をテーマに座学&実習形式にて行われ、私は講師として参加させていただきました。座学の講演では、VMATコミッショニングを中心に、IMRTとVMATの照射技術の違いがQA結果に及ぼす影響や海外の大規模施設におけるVMATの考え方についてもお話させていただきました。放射線治療に対する熱意溢れる参加者の皆様を前にして、私もつい熱くなってしまい、気づけば持ち時間60分を大幅に超え90分にも及んでしまいました。他にもVarian Medical systemsのエンジニアの方からVMAT実施によるリニアック部品への負荷について、山形大学の鈴木先生から最近のVMATに関する文献紹介と話題提供についてそれぞれお話していただき、VMATについて学ぶ必要性を改めて感じた次第です。
実習では、VMATコミッショニングの論文(Med Phys)に沿ったMLC QAなどTreuBeamを使って行いました。座学では質問しづらいようなことも実習中に聞くことができ、本当に勉強になる懇話会でした。代表の岡様をはじめ、福島県放射線治療懇話会世話人の皆様、参加者の皆様に感謝申し上げます。また、機会があれば参加させていただきたいと思います。(棚邊哲史)

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2017/2/28
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ブラジルからやって来た医学物理士レジデント
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皆さんこんにちは、宇都宮です。新潟大学医学物理グループは、2016年11月にブラジルから医学物理士レジデントのインターンシップを受け入れましたのでご報告させていただきます。
今回、ブラジルから遠路はるばる新潟大学に来たのはRicardo Hideki Takizawaさん(以下、リカルド)です。リカルドはブラジル・サンパウロ市にあるA.C. Camargo Cancer Centerの医学物理士レジデントで、研修期間中にブラジル国外の放射線治療施設でのインターンシップが義務付けられています。リカルドがブラジルからわざわざ地球の反対側にある新潟に来ることを選んだのは、彼の父親の出身地が新潟であったことが大きかったようです。彼の母親も日本人ですし、リカルドの見た目は日本人と全く変わりません。
日本語も少し話せるという事と、何より性格がとても明るく、新潟に来てからあっという間に当科の医師・放射線技師・看護師と仲良くなって馴染んでいたのが印象的でした。「新潟で食べた担担麺が人生で一番おいしい食べ物だった」と躊躇なく断言するなど、我々も一緒に行動していて楽しいキャラクターでした。病院ではとても熱心に治療計画や放射線治療の様子を見学し、疑問に思ったところは遠慮なく質問して理解を深めようとする姿勢に我々も大いに刺激を受けました。また、"An overview of Brazilian radiation oncology"というタイトルでセミナー発表もしていただき、ブラジルの放射線治療事情について学ぶことができました。
リカルドのインターンシップ受け入れを通じて、地球の裏側にも我々と同じように放射線治療や医学物理について考え、我々と同じような疑問を持って勉強し、その地域の医療に貢献しようとしている若者がいる事に素直に感動し、大いに勇気づけられたように思います。つい先日(2017年2月)、彼がブラジルで無事に医学物理士レジデントコースを修了したとの連絡を受けました。修了後はブラジル南部の放射線治療施設に医学物理士として勤務することが決まっているそうで、リカルドの今後益々の活躍を、新潟大学医学物理グループのメンバー一同願っています。そしていつの日か世界のどこかで再会しお互いの近況について報告し合える日を楽しみにしています。(宇都宮悟)

左から久島尚隆(医学物理士レジデント)、棚邊哲史(医学物理士)、リカルド、筆者、高橋春奈(医学物理士レジデント)

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2017/1/28
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第24回新潟放射線治療研究会・東北がんプロフェッショナル養成推進プラン新潟大学医学物理セミナー
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医学物理士レジデントの久島です。1月28日に新潟大学医療人育成センター大ホールにて於いて第24回新潟放射線治療研究会および東北がんプロフェッショナル養成推進プラン新潟大学医学物理セミナーが開催されました。これまでの新潟放射線治療研究会は放射線治療医を主とした会でしたが、今回より医師に加えて診療放射線技師、看護師、医学物理士、メーカーが一同に会する新潟県の放射線治療関連の研究会としては初となる多職種参加型研究会に変わりました。新潟県内の放射線治療に従事する約120名の方々が参加され、会場内は熱気に満ち溢れていました。
研究会は、メーカープレゼンテーション(東洋メディック、Varian)、施設紹介(新潟市民病院)、一般演題3セッション(医師、看護師、放射線技師・医学物理士)、特別講演の順に行われました。メーカープレゼンテーションでは、患者QAとしてin-vivo dosimetry QAツール(Dosimetry check)や計算アルゴリズムAcurosXBのお話を、施設紹介では、患者さんに配慮した待合スペースの設計や、放射線治療計画装置や関連機器の院内LANを用いた一元管理など大変興味深いお話を聞くことができました。一般演題では、医師4演題、看護師3演題、診療放射線技師・医学物理士5演題の発表が行われ、いずれの質疑応答においても職種の垣根を超えた活発な議論が行われていました。中でも、看護セッションにおける治療経過と患者さんの治療意思を支えた症例報告が印象的でした。医学物理士は医師や看護師、診療放射線技師と異なり、患者さんと直接接する機会は少ないです。その分、私たちの業務のひとつである放射線治療計画の観点から、患者さんにとって最善の放射線治療計画を立案することで貢献しなければならないと改めて認識しました。私自身は、大学院の頃から進めている「歯科金属から生じる後方散乱電子による吸収線量増加に関する研究」発表を行いました。頭頸部放射線治療では、口腔内の歯科金属(インプラントや金冠)と治療用X線が反応を起こすことで、歯科金属の周囲に口腔粘膜炎が起こることがあります。この影響を減少させるために、歯科金属の最適な材質選定と影響評価に関する研究成果を報告しました。
特別講演では、北海道大学 清水伸一先生より動体追跡・実時間画像誘導放射線治療について、順天堂大学 杉本聡先生より放射線治療の吸収線量計算についてそれぞれご講演いただきました。いずれのご講演も基礎から最先端まで幅広い内容であり、大変勉強になりました。
今後も、新潟県内の多くの研究会に参加し、日々成長できるよう努めていきたいです。(久島尚隆)

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2017/1/7
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平成28年度東北大学・新潟大学合同放射線治療セミナー
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2017年最初の報告記となります、棚邊です。去る1月7日(土)、東北大学星陵キャンパス内に於いて平成28年度東北大学・新潟大学合同放射線治療セミナーが開催されました。東北大学との合同セミナーは昨年度に引き続き2回目となり、今年度は仙台での開催でした。東北大学、新潟大学関係者に加え、宮城県内の医療関係者やメーカーの方々など含め約50名の参加となり、会場内は熱気に満ちていました。
今年度のセミナーでは、各大学6名の先生方が日頃の研究成果をご発表されました(詳細は下のPDFをご覧ください)。本セミナーの特徴として、質疑応答の時間が通常の学会よりも長いことが挙げられます。1人当たりの発表時間12分に対して質疑応答時間が8分であり、深い議論が可能となります。通常の学会において、短い発表時間の中で発表者の専門的な研究を理解することは容易いことではありません。しかし、本セミナーのように、質疑応答・議論する時間を多く設定し発表者との対話を重んじることは、参加者の理解が深まりやすくなるだけでなく、発表者・研究内容に対して敬意を表することにも繋がると思います。各大学の先生方の発表後は、疑問から鋭い指摘まで非常に活発な議論が行われました。私自身も前半の座長を仰せつかったことで多くの質問をさせていただき、大変勉強になりました。特に、4次元CT換気能に焦点を当てた放射線肺臓炎予測や3Dプリンタを用いて独自に開発された線量測定法など大変興味深い研究報告を拝聴し、我々にとって大変励みになりました。
セミナー後の懇親会では、研究のディスカッションやお酒の席ならではの弾んだトークを通して、親睦を深めることができました。
角谷先生をはじめ、東北大学の皆様、企画・準備に関わっていただいた皆様、参加していただいた皆様に深く感謝申し上げます。(棚邊哲史)

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2016/12/28
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2016年放射線部忘年会
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2016年の最後の更新を担当します久島です。12月28日の仕事納め後、新潟駅南にて新潟大学医歯学総合病院放射線部の忘年会が開催されました。放射線部は医師、看護師、診療放射線技師、医学物理士、クラークで構成されています。当日は70人を超える大人数での開催となり、ワンフロアを貸し切っても入りきらないぐらいの人であふれていました。医学物理士の業務上、普段は放射線治療部門の方と接する機会が多い一方で、放射線診断部門の方々とお話しする機会は多くありません。かつて大学病院で放射線技師として働いていた時にお世話になった方々、研究室へ遊びに来ていた後輩技師はもちろんのこと、初めてお会いする方々ともゆっくりとお話しできるのも忘年会ならではだと思います。チーム医療の礎は臨床現場だけでなく、院外でも育まれるものだと実感しました。
忘年会といえば余興です。今年の余興は、若手診療放射線技師によるはっぱ隊、研修医の森田先生と中野先生による平野ノラのモノマネ、新人医局員と斉藤先生による「Doctor X 放射線科医 大門光子(みつこ)」ショートムービーの3本立てでした。私は塩井先生、山田先生とともにムービーに参加させていただきました。ムービー撮影は、業務終了後に周囲に気付かれないようにこっそり準備する必要があり大変でしたが、放映時から大盛況となり頑張った甲斐がありました。私自身は、はちゃめちゃな放射線治療計画(PTVが体輪郭の外にある!!!!!)を作成した大門光子にそのミスを指摘する医学物理士を演じました。どの余興もそれぞれの個性がにじみ出ており、大いに会場を盛り上げました。お洒落な料理と美味しいお酒が楽しい時間に花を添え、宴は夜遅くまで続きました。
この忘年会は、私にとって社会人として初めてです。入職したての4月は、右も左もわからない状態で日々不安でした。そのような状態から多くの方々にご指導いただきながら、一人で業務をこなせるようがむしゃらに働きました。気が付くと2016年もあと僅か・・・時の流れは早いものですが、それだけ一生懸命働いた証だと思います。
来年も新潟大学医学物理士グループをよろしくお願いいたします。(久島尚隆)


放射線部集合写真 来年もよろしくお願いいたします!
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