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更新日:2013年1月31日

児玉暁先生が第47回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会において優秀演題賞を受賞されました。

児玉暁先生が第47回日本成人病(生活習慣病)学会学術集会において優秀演題賞を受賞されました。

演題名は「メタ解析:成人においてどの時期の体重増加が2型糖尿病発症に大きく関わるのか?」です。

児玉暁先生の解説

糖尿病治療の主な目的は、様々な糖尿病合併症の予防であり、なかでも心血管疾患の予防はとりわけ重要です。運動療法は、その糖尿病治療の大きな柱の一つですが、「心血管疾患を予防するには、最低どの程度運動しなければならないか」や、「どのくらい運動すれば、どのくらいの心血管疾患予防効果が見込めるか」というような疑問に答える礎となる数量的知見は、確立されてこなかったのが実情です。本研究では、こうした疑問を明らかにすべく、メタ解析という手法を用いて、糖尿病患者の身体活動状況とその後の全死亡や心血管疾患発症リスクとの関係を調べたこれまでの 17 のコホート研究を分析しました。その結果、身体活動量とこれらのリスクとの間には負の直線関係が成立し、一日1メッツ・時間(分速 80 m で20 分歩く運動量に相当)身体活動を増やすごとに、約 10% 死亡リスクが減少し、約 8% 心血管疾患リスクが減少することが明らかになりました。すなわち、わずかの運動であっても、全く運動しないよりは予防効果があり、その予防効果は、身体活動量の増加に従って大きくなることが示されました。本研究で明示されたような数量データは、具体性に富んであり、糖尿病患者に運動への強い動機づけを与える上で、非常に重要な役割を果たすと考えられます。
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新潟大学医学部・大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野 新潟大学医学部・大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野

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当科では糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満・メタボリック症候群などの代謝疾患(生活習慣病)やバセドウ病、慢性甲状腺、甲状腺腫瘍、クッシング症候群、原発性アルドステロン症などに代表される内分泌疾患(ホルモンの病気)の診療や教育研究をおこなっております。また、急性白血病、慢性骨髄性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、貧血、凝固異常症など血液疾患の診療(新規治療薬を用いた多剤併用化学療法、造血幹細胞移植、細胞免疫療法など)や教育研究を行なっております。