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はじめに
女性の尿道は男性よりかなり短いため、このような症状が起きやすくなります。
膀胱炎
膀胱内に細菌が感染し、排尿時の痛み、尿意切迫感、頻尿、尿失禁などの症状が出ます。尿検査で診断でき、通常は抗生剤の内服で治ります。頻繁に繰り返す場合や、治りにくい場合は排尿障害や結石など他の要因がないかの検査をします。
腹圧性尿失禁
咳やくしゃみをした時のように突然おなかに力が入って腹圧が上昇すると、抑えようと思っても尿が自然に漏れてしまう状態です。 女性に多く、成人女性の4人に1人がこの症状を自覚していると言われています。
女性の尿道を支えている骨盤底筋が、出産・加齢・女性ホルモン低下などで弱くなることが腹圧性尿失禁の原因と考えられています。
治療
・ 骨盤底筋体操:
尿道を締める力を鍛えます。膣と肛門をギュッと締めたり緩めたりするのが基本です。
・ 薬による治療:
膀胱を収縮させる物質の働きをブロックする抗コリン薬、尿道を引き締める働きがあるβ刺激薬などの
飲み薬があります。
・ 手術:
尿道を吊り上げるTVT手術が有効な場合があります。
間質性膀胱炎
頻尿、膀胱から陰部にかけての痛みを主な症状とする疾患で、原因ははっきり分かっていません。
男性にも起きますが、女性に多い疾患です。
間質性膀胱炎が疑われた場合は、まず麻酔下で膀胱に水を注入し、膀胱を拡張させる治療を行います。
この時に間質性膀胱炎に特有な所見が見られれば診断がつきます。
原因がはっきりしないために治りにくいことが多く、前述の膀胱拡張術、膀胱内に薬剤を注入する治療、薬の内服等を組み合わせた治療を行います。