外科医を目指す諸君へ
外科医を目指している臨床研修医あるいは医学生諸君へ、私からメッセージを伝えます。
消化器外科学分野(旧第一外科講座)は、三代目教授 中田瑞穂先生が推奨された「unter einem Dach(1つ屋根の下で)」の精神を尊び、呼吸循環外科学分野(旧第二外科講座)、小児外科学分野(旧小児外科学教室)と一緒に1教室3講座制で運営されてきた歴史があります。当教室は百年の歴史を有し、消化器(食道、胃、大腸、肝・胆・膵、門脈圧亢進症)、乳腺、内分泌、肝移植、膵移植と多岐にわたる専門領域を担う講座です。
当教室は大講座制であるため、多くの症例を通して確実な専門知識と技術を習得することができ、卒後10年目を目標に外科医として独り立ちできる教育システムを構築しています。本学の外科研修プログラムを修了することで、日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医の資格が取得でき、外科領域の幅広い知識を有し、全身を診ることのできる外科医を育成できる教育指導体制を有しています。また、サブスペシャリティーを目指す外科医を育成するための育成プログラムも充実させ、他施設との相互間臨床実地トレーニングも積極的に導入し、より専門性を高めるための効率的な教育指導体制も構築しています。
- プライマリケアに対応できる一般・消化器外科医を育成しています。
- 国内・海外での臨床研修を推進しています。
- 高度先進医療を担う若手外科医を戦略的に育成しています。
最後に、外科医が行っている人の体にメスを入れて病気を治す行為は極めて厳粛なものであり、科学的根拠に基づいた手術によって人命を救う外科医療は極めてやりがいのある仕事であると私は信じています。私はもう一度生まれ変わっても外科医になりたいと思っています。
外科医を目指す若き諸君と共に、外科医としての喜びと生きがいを実感できるような外科教室を創っていきたいと考えています。
我々、外科教室は若者を大切に育てていきます。“気概のある諸君、来たれ、外科教室へ!”
消化器外科教授 若井 俊文