教室だより

ヨーロッパ留学記②:イタリア・パドバ大学、オランダ・Amsterdam UMC

【ヨーロッパ留学記②:イタリア・パドバ大学篇】

 6月12日から14日は、飛行機の乗り継ぎのため成田空港とスキポール空港に宿泊し、最初の訪問先であるイタリア・パドバ大学に滞在できたのは、6月15日と16日の2日間でした。パドバ大学は1222年に設立された、世界で5番目、イタリアで2番目に古い大学です。ガリレオ・ガリレイが数学教授を務め、学内には彼の椎骨が展示されていました。また、1594年に造られた世界最古の解剖劇場「テアトロ・アナトミコ」が現存しています。中央の解剖台を囲む逆円錐型の木造6階建て階段教室で、解剖台側から教室を仰ぎ見ることができました。膵臓外科の分野では、Wirsungが主膵管(Wirsung管)を発見した大学として知られています。ヘルニア手術で有名なBassini教授など、外科の歴史に名を遺す教授を輩出しており、学内には胸像が並んでおりました。大学病院では、Giovanni教授のロボットPDを見学し、国際多機関共同研究について打ち合わせを行いました。ちょうど訪問期間中に、隣町のトレビゾでイタリア肝胆膵外科研究会が開催されており、共同研究参加施設の教授もご出席されていたため、私も参加させていただきました。肝胆膵外科スタッフのDomenico Bassi先生のお車の助手席に同乗し、Giampaolo Perri先生(BJS誌のeditorial member)、前川彩先生らと、肝切除・膵切除について議論しながら、熱波でうだる暑さの中、トレビゾへ向かいました。トレビゾはティラミス発祥の地とされ(そのお店も現存します)、水路と古い街並みが美しい町です。冬季オリンピック開催地であるコルティナへの玄関口でもあり、高級住宅地として知られています。この研究会は、Memorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC)の著名な肝胆膵外科医Blumgart教授が設立に関わった会で、毎年MSKCCから教授をお招きして開催しているとのことでした。今年はWilliam R. Jarnagin教授、Michael D’Angelica先生が参加されていました。壁全体が朱塗りされた2階建ての小さな建物の1室で開催された小規模な会でしたが、多くのイタリア人外科教授と交流でき、非常に有意義な機会となりました。夜は、Giovanni教授おすすめのピザレストランで、大学院生や留学生の先生方と食事をしました。本物のピザの定義と食べ方(シェアせずに一人で1枚食べきるのが基本)、日本サッカーの魅力、1994年のワールドカップ決勝ブラジル戦でロベルトバッジョがPKを失敗したことが、イタリア人にとっていかに大きな出来事だったか、など楽しくも真剣な議論を交わしました。パドバは日本ではあまり知られていませんが、歴史的な見どころの多い有名な観光地で、治安も比較的良く、とても魅力的な街だと感じました。

(文責:助教 廣瀬雄己)

写真1:Giovanni教授(右)と著者

写真2:Padova大学前にて。左から筆者、Job先生、Prabir先生、前川先生、Giovanni教授

写真3:Padova大学のope室にて。左から前川彩先生、Giovanni教授、筆者、Perri先生、Bassi先生、Prabir先生

写真4:トレビゾの研究会会場

写真5:トレビゾの研究会にて。左から2番目が筆者、中央がGiovanni教授