教室だより

メディカルイラストレーター・レオン佐久間先生にお越し頂きました

雑誌「消化器外科」からの依頼原稿の打ち合わせのため、平成26年11月8日にレオン佐久間先生がいらっしゃいました。レオン佐久間先生は日本におけるメディカルイラストレーションの草分け的存在であり、1978年より雑誌「消化器外科」巻頭のイラストレーションを担当されています。また、他に「救急医学」「外科基本手術」「救急救命士標準テキスト」「局所解剖」「医学大辞典」等々多数の書籍のイラストを担当しており、外科医であれば知らぬ者はいないでしょう。

先生は、依頼者から送られたスケッチ・写真だけから、鉛筆1本であの見事なイラストを完成させます。ひらめき・努力・知識・情熱・根気・工夫を結集させた、まさに珠玉の作品の数々・・・日々手術記録としてイラストを描く私たちの目標であり、憧れであります。

日本のメディカルイラストレーションは、海外に比べかなり遅れをとっているのが現状のようです。先生が教鞭を執られている川崎医療福祉大学は、日本で唯一の医療福祉デザイン学科を有しており、メディカルイラストレーションの教育・普及に力を入れています。イラストレーションは、文字をはるかに凌ぐ情報量と、写真では表現しにくいわかりやすさを兼ね備えた魅力的な表現方法です。よって、医療分野においてもドクター・医療スタッフ・患者と家族が、正確かつ易しく情報を共有するために必須のツールと思われます。我々新潟大学消化器・一般外科もレオン佐久間先生のご指導を賜りながら、メディカルイラストレーションが医療の重要な一分野として確立するよう尽力する次第です。

(文責:田島陽介)