第3回学外講義2015 健康をはかり、健康をつくる ~コホート研究が教えるもの~

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公開講座・講演名
新潟大学医学部医学科 第3回学外講義2015 健康をはかり、健康をつくる ~コホート研究が教えるもの~
講 師
  • はじめに-新潟大学の疫学研究-
     小野寺理:脳研究所 分子神経疾患資源解析学分野 教授
  • 講義1「村上鮭で元気プロジェクト」
     中村和利:大学院医歯学総合研究科 環境予防医学 教授
  • 講義2「うおぬま地方の健康調査:『北越雪譜』の世界から考える健康」
     田中純太:大学院医歯学総合研究科 健康増進医学 特任准教授
  • 講義3「佐渡プロジェクト:未来につながる健康作り」
     遠藤直人:大学院医歯学総合研究科 整形外科リハビリテーション学 教授
ご質問についての回答
当日は多数の方よりご参加いただきまして、誠にありがとうございました。
ご質問いただきました内容につきまして、以下のとおり回答させていただきます。
概 要
講義1:村上鮭で元気プロジェクト 中村和利
村上市、関川村、粟島浦村の住民を対象としたコホート研究です。
2011年に約1万4千人の健康調査(鮭で元気プロジェクト)を行いました。参加者の皆様の健康状態を長期に追跡調査し、高齢になると増える病気(骨粗鬆症や認知症)の原因究明をめざしています。また、この研究では鮭などの魚に豊富に含まれるビタミンDと病気とのかかわりも調べています。病気の予防を目指したヘルスサイエンスとしての本プロジェクトについてお話します。
講義2:うおぬま地方の健康調査:「北越雪譜」の世界から考える健康 田中純太
南魚沼市・魚沼市の住民を対象としたコホート研究です。
新潟県では脳卒中で亡くなる人が昔から多く、魚沼地方もその傾向がありました。一方、魚沼地方はがんで亡くなる人が新潟県内で最も少ない地域であるとのデータもあります。私たちの健康は、日頃の生活の積み重ねに、大きな影響を受けています。魚沼地方の居住環境や日常生活、実はここに健康の秘訣を紐解く大切なカギが隠されているのかもしれません。
江戸時代にこの雪深い地域の生活を描いた『北越雪譜』をヒントに、そのカギを探る調査研究の一端を紹介します。
講義3:佐渡プロジェクト:未来につながる健康作り 遠藤直人
佐渡プロジェクトでは「臓器のつながり」を研究して、多くの方の健康を維持することをめざしています。病気を1つだけではなく、2つ、3つと併せ持っている方も多くいます。これは臓器のつながり:病気のなりやすさがあることを示しています。この臓器のつながりを調べることは病気の原因を明らかにし、治療と予防の対策につながります。また地域での長年にわたる研究は将来の医療:お子さんやお孫さんの健康につながり、役立っていきます。本研究は現在も進行中ですが、これまで得られた結果から健康づくりに役立つヒントをお話します。
開催日時
平成27年3月7日(土)13:00~15:20