医学部長(医学科長)挨拶

医学を通して人類の幸福に貢献する

医学科志望の皆さん、新潟大学医学部医学科のホームページをご覧いただきありがとうございます。

医学部長・医学科長
佐藤 昇

新潟大学医学部医学科は、教育理念である「医学を通して人類の幸福に貢献する」に基づいて、医師、医学研究者の育成に努めており、入学者に以下の能力を求めています。

  • 高等学校卒業レベルの基礎学力を十分に有する
  • 医学を学ぶ上で重要な科目への高い理解力と応用力を有する
  • 良き医療人・医学者になるための強い学習意欲と科学的探求心を有する
  • 協調性に富み、豊かな教養と人間性を有する
  • 広い視野を有し、積極的に行動できる

本学医学科では教育理念を達成するために、卒業時に獲得すべき能力として、(1)コミュニケーション、(2)医学の専門的知識、(3)倫理観と人間性、(4)診療の実践、(5)保健・医療・福祉への貢献、(6)地域医療と国際性、(7)リサーチマインド、(8)自己研鑽・生涯学習、の8つの学修成果を設定しています。これらを獲得するために、共通教育科目と専門教育科目を体系的に編成しており、能動的学修(アクティブラーニング)の機会を全学年で設けています。また先端医学、社会的要請、国際基準に対応する教育課程を実施しています。

本学医学科は、1910年(明治43年)官立新潟医学専門学校として創立されたのが母体となっています。当時の理念は「医師の養成は、専門学校を以て満足すべきにあらず」であり、その精神は現在にも受け継がれています。カリキュラムでは長期間医学研究に従事する医学研究実習が設けられています。また専門診療科の実習に加えて、地域医療実習や総合診療の実習など患者さんを総合的に診る実習も用意されています。同時に国際性を高めるために、欧米はもちろん、インドネシア、タイ、スリランカ、マレーシアなどアジアの国々との医学・医療交流も活発に行っています。さらに欧米やアジアでの医学研究実習、英国等における臨床実習などの機会や、これらの活動に重要な医学英語プログラムも用意しています。

本学は、2013年(平成25年)に日本で最初に医学教育分野別評価トライアルを受審し、2017年(平成29年)に正式認定され、2022年(令和4年)には2回目の医学教育分野別評価の認定をされました。本学の医学教育が国際水準を満たした質の高いものであることが認証され、これにより米国で医師として活動するための資格試験の受験資格を得ることができます。

本学で学ぶことで将来は、臨床医、研究医、医療行政官など様々な分野に進むことができます。また、地域から世界各国まで幅広く活躍するフィールドを求めることができます。

信濃川と阿賀野川が造る自然豊かで実り多い越後平野に位置する新潟は、日米修好通商条約により開港した5港の一つを有し、古くより海外との交流が行われてきた歴史を持ちます。四季の自然が豊かで、食べ物もお酒も美味しいところです。新潟大学医学部医学科の恵まれた環境で、最先端の医学を学び、充実した学生生活を送りながら、医学を通して社会に貢献できるよう切磋琢磨していただきたいと思います。

医学部の歴史