新潟大学塚田医学奨学基金について
新潟大学塚田医学奨学基金は、昭和61年(1986年)に閉校した学校法人塚田服装専門学校理事長塚田實津江氏の医学の研究に協賛する意志を受け、平成2年度(1990年)及び平成3年度(1991年)に「塚田医学奨学会助成金」として新潟大学医学部、同附属病院、脳研究所及び医療短期大学部に所属する若手の教官及び研究者(院生、医員、研究生等)を対象とした研究助成が始まりました。
その後、平成3年(1991年)10月、学校法人塚田服装専門学校が閉校した際生じた残余財産を新潟大学医学部へ寄付することについて、新潟県の了解が得られ、平成4年(1992年)1月に1億円を奨学寄付金として受け入れ、寄付金の名称を「塚田医学奨学基金」としました。さらに、平成7年(1995年)8月に1千百万円の寄付金を受け、現在に至っています。
平成4年度以降は、本基金から生じる果実を財源とし、主として若手(35歳以下:平成4〜23年度、39歳以下:平成24〜28年度、37歳以下:平成29年度〜)の研究者を対象として研究費の助成を行っており、平成2年度の第1回塚田医学奨学会の助成から始まり、令和6年度までで、延べ35回の助成を行っています。助成金を受けた研究者は123名に及び、助成された研究費の総額は8,114.6万円となっています。
新潟大学塚田医学奨学基金による研究助成金募集に対して、毎年、多数の応募があり、若手研究者育成の一助となっています。
塚田實津江氏 略歴
- 大正 3年(1914年)新潟市生まれ
- 昭和16年(1941年)新潟市に古町洋裁研究所を開設
- 昭和21年(1946年)塚田洋裁学校(学校法人塚田服装専門学校の前身)開校
- 昭和47年(1972年)(株)塚田牛乳代表取締役社長
- 昭和61年(1986年)学校法人塚田服装専門学校閉校
- 平成 4年(1992年)(株)塚田牛乳代表取締役会長 新潟大学塚田医学奨学基金
後援会初代会長 - 平成19年(2007年)10月永眠 享年94歳
令和6年度の審査結果
令和6年度は7件の申請があり、厳正な審査の結果以下の3人が選ばれました。
- 菅井 駿也
医歯学総合病院 総合周産期母子医療センター 助教 - 諏訪部 達也
医歯学総合病院 造血・免疫細胞療法センター 助教 - DOUGNON TCHETONNOUGBO GODFRIED
脳研究所 生命科学リソース研究センター 脳病態解析分野 助教
過去の授与者一覧(過去7年分を掲載)
交付年度 | 交 付 決 定 者 | 研 究 課 題 | 助成額 | |
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所属・職 | 氏 名 | (万円) | ||
令和6(35回) |
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令和5(34回) |
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令和4(33回) |
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令和3(32回) |
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令和2(31回) |
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令和元(30回) |
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平成30(29回) |
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塚田医学奨学金の経緯について
平成元年1月、学校法人 塚田服装専門学校理事長 塚田實津江氏から、同学校法人が設置していた塚田服装専門学校を昭和61年に閉校した際に生じた残余財産約1億円を、医学研究に役立ててもらうため医学部へ寄付したい旨、申し出があった。
上記申し出を受けて、医学部側での受入れ方法について検討した結果、奨学寄付金(委任経理金)として受け入れることが適当であるとの結論になったが、学校法人を解散した場合の残余財産は、私立学校法の規定により許認可者(県)に帰属し、県の了解が得られない限り、残余財産の寄付ができず、県との折衝が必要になった。そこで、当該学校法人を解散しないまま平成元年10月同学校法人内に「塚田医学奨学会」を発足させ、平成2年及び平成3年の2回にわたり、同会からそれぞれ400万円ずつ研究助成金を奨学寄付金(委任経理金)として受け入れ、「塚田医学奨学会助成金」として、医学部、同附属病院、脳研究所及び医療短大に所属する教官及び研究者(院生、医員、研究生等)を対象に助成金を交付した。
その後、同学校法人と県との折衝が粘り強く続けられた結果、平成3年10月、同法人解散後の残余財産を医学部へ寄付することについて県の了解が得られたので医学部側で受入れ手続を進めてもらいたい旨申し出があり、平成4年1月、同学校法人の解散による残余財産1億円を正式に奨学寄付金(委任経理金)として受け入れ、「塚田医学奨学基金」を医学部に設置した。これにより、平成4年以降は、本基金から生じる果実を財源に研究助成を行うことになった。その後平成7年8月には、さらに残余財産1千百万円を合わせて、総額1億1千百万円を基金に助成を行っている
平成20年度において、塚田医学奨学助成金の趣旨に賛同された、新潟市中央区長潟812-1在住の田中カツイ氏から40万円の寄附申込みがあった。
本助成金は、主として若手の研究者を対象として、運用されている。
授与式・祝賀会(懇談会)について
基金設置前の平成2年及び平成3年は、塚田服装専門学校塚田理事長の主催で授与式及び祝賀会(懇談会)を行ってきたが、平成4年に基金設置後は、経理上の制約から本学側主催で祝賀会(懇談会)を開催することが困難になった。しかし、塚田氏から費用は塚田側で全額負担するので祝賀会(懇談会)を続けたいという強い希望があり、塚田氏は「新潟大学塚田医学奨学基金後援会」を組織して、奨学金を授与された研究者の活躍を奨励することとし、会員は授与式及び祝賀会(懇談会)に出席することとなった。
令和6年度(第35回)塚田医学奨学金選考結果報告
- 令和6年1月19日
- 塚田医学奨学基金委員会を開催し、選考日程、公募要領、選考要領及び審査方法等を決定した。
- 令和6年度の助成金額については、100万円1件及び50万円2件の計3件、200万円とした。
- 申請資格は、37歳以下の若手研究者を対象とした。
- 令和6年3月27日
- 塚田医学奨学基金委員会を開催し採択者を決定した。
【 応募件数7件、採択件数3件 】
- 塚田医学奨学基金委員会を開催し採択者を決定した。
- 令和6年4月9日
- 医学部教授会にて、採択者の決定を承認した。
- 今回(第35回)を含め、これまでに延べ123名、総額81,146,000円の助成を行っている。