新潟大学医歯学総合病院 新潟大学眼科

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令和5年度 Best Case Report賞

2023/11/06

この度は、新潟大学での令和5年度 Best Case Report賞を頂戴し大変光栄に存じます。

今回対象となった論文は、American Journal of Ophthalmology Case Reports (AJOCR) 2022に掲載された「A case of bilateral diffuse uveal melanocytic proliferation with secondary angle closure caused by ciliary body thickening」です。内容は、BDUMPと呼ばれる稀な腫瘍随伴網膜症において生じた毛様体腫脹による閉塞隅角の機序について考察したものです。

AJOCR American Journal of Ophthalmologyに付随するケースレポートのみを扱った雑誌です。まだ比較的新しい雑誌になりますが、世界的に貴重なケースレポートやケースシリーズがオンラインでも誰でもフリーで見ることができます。似たような迷う症例に出会いましたらぜひアクセスしてみてください。

今回は元々専門医に必要な論文を作成していたのですが結局間に合わず、福地先生から英語論文の提案を頂きました。最初の英語論文であり、日本語論文と比較して細かい投稿規定があり、そのギャップに大変苦労しました。

私がFirstになっておりますが、せき眼科 関正明先生、上田眼科 上田恵理子先生、上田潤先生には大変お世話になり、この場をお借りして感謝申し上げます。もともと上田恵理子先生の数年前の症例でした。データなどもしっかり残して頂き、そもそも最初に論文化を提案して頂きました。関先生には英文をほとんど直して頂き、reviewerの返事などしたこともなかったのですが、今回をきっかけに論文作成のtipsを大分教えて頂きました。さらに毛様体腫脹による閉塞隅角の機序の報告が少なく、上田潤先生にも毛様体腫脹による閉塞隅角の病態機序を何度もご相談させて頂きました。本当に多くの先生のおかげで受賞できました。

現在大学院の英語論文も執筆中であり、そろそろ投稿する予定です。今回、皆様に教わった論文作成のコツを大学院の論文にも生かしたいと思います。いくらか研究費を頂けるようなので今後の研究などに役立つ品を検討したいと思います。

この度は誠に有難う御座いました。

 安藤 拓海

授賞式にて、病院長の富田先生より表彰状を頂きました。